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#7 いざゆかんCDO

そうして、俺はようやくCDOの世界に降り立つ。

俺がさっきの白い部屋から転送された先は、活気に溢れる街だった。

しばらくして、翔からメッセージが届く。


〈遅いぞ響。何時間待たせるつもりだ〉


俺は慣れない手つきで返信する。


〈悪い。クドゥーさんと随分話し込んでたんだ。真美菜もそこにいるのか?〉


宮藤さんをわざわざクドゥーさんに変えたのは俺なりの心使いだ。


〈え、響お前宮藤さんに会ったのか?〉


俺の優しさを返せ。


〈あ、あぁ。なかなか面白い人だったぞ〉

〈何と言う(うらや)ま…まぁいい。響、今どこにいる〉


どこ…って言われてもな…

まだ地名とか分かってないし、説明のしようが無い。

せめて、何か目印になるものは…あった。


〈地名が分からないからどこかわからん。後ろに大きい水色の宝石がある(くらい)だ〉


しかもこの宝石、ちょっと浮いてるよな?

見間違いじゃないよな?


〈そうか分かった。ちょっと待ってろ。今行く〉


これで分かったのか⁉︎

すげえ。


▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎


「よう、お待たせ」

「おう」

「まったく、いつまでT(チュート)R(リアル)やってんのよ。暇すぎて討伐クエスト一周しちゃったじゃない」


真美菜が文句を言って、翔がなだめる。

二人とも怒ってなくて良かった。


「…で、響。良いのか?その名前使っても」

「ん?あぁ、もう良いんだ。それに、いつまでも過去を見てたら前に進めないだろ?」

「「おぅ…大人響テライケメン」」

「…頼むから俺がついて行ける範囲で話してくれ」


俺の設定した名前、〈スグル〉

俺がまだ幼かった頃、俺は(すぐる)と言う名を持っていた。

全ての分野に置いて、優れた人になるようにと言う意味がある。

実際、俺は他人より頭も良かったし、運動も出来た。

人望もそれなりに有ったつもりだし、何より正義感の塊でもあった。

だが、ある事件をキッカケに俺は全てを失った。

その事は時期が来たら話すとしよう。


「ま、響が構わないって言うんなら俺は別にいいけど」

「そうね。それに、ゲームの中にリアルを持ち込むのはタブーだし、こっちじゃ響のこと、スグルって呼ばせてもらうわ」

「あぁ、悪いな。そうそう、TRでパートナーエッグを貰ったんだけど、孵化のさせ方って知ってるか?」


翔、真美菜…もとい、ショウ、マミナに聞く。


「おぉ、S(サポート)P(パートナー)の卵、手に入れたのか!って事はゴールドルートに入ったんだな?」


ん?ゴールドルート?


「いや、俺が行ったのはシークレットルートだぞ?」

「なん…だと…⁉︎」


え?俺、なんかまずいこと言っちゃった?


「ね?行ったでしょ?TRに隠された道があるって!これであたしの言い分は証明されたわ!さ、賭けに勝ったからさっさとよこしなさいよ」


「チッ…ほらよ1M(ミリオン)C(コイン)

「やったぁ!これでやりたかった装備強化が出来る!響…じゃなかった。スグル!ありがとね。これはお礼だよっ!」


…chu

マミナに、頬にキスされました恥ずかしいですハイ。

「スグル…死ぬ覚悟は出来たか?」

「え、ちょ、まっ…今のは絶対事故だっ!」

「だまらっしゃい!俺から1MC取って、たとえマミナだとしても女の子からキスを貰った罪は重いッ!判決、有罪(ギルティ)ッ!死刑ッ‼︎」

「ウワァァァァァァァァァ‼︎」


賑やかな街で、俺の悲鳴が響き渡りましたとさ。

爆ぜろリア充!弾けろカップル‼︎

ヴァニシ○ントdisッWorldッッ‼︎

( #°A °)

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