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全国人間ランキング  作者: ああああああ
8/8

初めてのクエスト

ワープが終わり、俺が目を開けるとそこは村だった。


村は小さく、いつの時代かと思わせるようなわらの家が並んでいた。


すると村のおじいさんがいきなり話しかけてくる。


「ランキング参加者の人かの・・・?よかったら話を聞いて欲しいですじゃ。」


いきなりのことに俺は戸惑い、返事をする余裕すらなかった。


すると爺さんは勝手に話をしてくる。


「見ての通りこの村は、とてもさびれておりますじゃ。けど昔はもっと活気のあるにぎやかな村だったのですじゃ。あいつが来るまでは・・・。」


だが俺はよくわからんので無視をした。


しかし爺さんはまだ何か言っている。


俺は聞く耳を持たずアリスを待っていた。


しかし一向に待ってもアリスは来ない・・・


「何やってるんだあいつは・・・」


「引き受けてくれるのですか!ありがとうですじゃ!皆の者集まれぇ!救世主が現れたぞぉ!」


はっ!?なに言ってんだこのじじい・・・


頭狂ったのか?何も言ってねーし・・・


爺さんがそういうと村の皆が集まってきた。


その数は20人くらい・・・


「救世主様バンザーイ!!救世主様バンザーイ!!」


村の皆は俺の周りに集まり騒いでる。


「なんだよこれ・・・。」


俺は困惑しながらもとりあえずアリスを待つ事にした。


しかし一向に待ってもアリスは来ない。


「何やってんだあいつは・・・。」


周りの奴らはまだ騒いでいる。


辺りはすっかり暗くなり、夜が訪れた。


それでもアリスは姿を現す事はなく、爺さんの提案で宴を開くことになった。


「今宵は宴ですじゃ!救世主様沢山飲んでくださいませ。」


村人達は大きな火柱の周りで踊っている。


すると爺さんが口を開く。


「明日は決戦ですじゃ!魔女を倒してくださいませ。」


俺はシカトを決め込んだ。しかし爺さんはなんの反応もせずまた話し始めた。


「さぁさぁ遠慮せずに沢山飲んでくださいませ」


俺は酒と食べ物を沢山もらい眠気に襲われた。


「ちょっと眠くなったから少し休んでもいいか?」


俺が爺さんにそういうと、爺さんは


「ゆっくりお休みくださいませ」


俺は小さな家に案内され、休息をとる事にした。


俺が横になり、睡眠をとろうとしているとエッグフォンが鳴り出した。


「ピピッ メール受信しました」


俺はエッグフォンを操作して受信BOXを開いた。


--------受信BOX--------


差出人 白神 アリス


本文


調子はどう?


とりあえずあたしは行かないから!


一人で頑張りなさいっ!


外で待ってるから早く終わらせてよねーっ!


------------------------


!!


「ちょっ!こいつ何言ってんだよ!」


思わず声に出してしまった。


しかし何考えてんだか・・・


俺一人でクリアできるのか?


無理だろ・・・


あのじじいは勝手に話進めるし・・・


困ったなどうすりゃいいんだ・・・


まぁなんとかなるか。


俺は部屋の明かりを消し、就寝することにした。


太陽が顔をだし、辺りが照らされる。


外からはニワトリの鳴き声も聞こえ、部屋には朝ご飯のいい匂いが入ってきて食欲をそそる。


朝か・・・眠いな・・・


そんなことを思っていると昨日の爺さんが部屋に入ってきた。


「救世主様!早速出発ですじゃ!」


いきなりすぎてびっくりしてしまった。


「えっ・・・もうかよ?」


「魔女は待ってはくれませぬ。魔女は森の中にある城にいますのでやっつけて来てください。」


「俺はその城がどこにあるかわからん。案内してくれ」


俺がそういうと爺さんはビクツキながら言った。


「と・・・途中までなら案内しますじゃ・・・」


「そうか、じゃあ早速出発だな。」


「わかりましたですじゃ。」


爺さんからは不安な表情が読み取れる。


魔女って奴がそんなに怖いのだろうか・・・


そんなことを考えながら俺と爺さんは部屋を後にした。


AREA 魔女の森


level 186


名前 春桜 四季


年齢 21歳


身長 176cm


体重 62kg


戦闘力 1860p


名声値 806p


全国人間ランキング 986万6045位


称号 ビギナー堕天使


武器 ヴァルキリー双剣


防具 普通のTシャツ


魔法 堕天使の翼


アクセサリー 市販のピアス


新たな冒険の始まり始まり。


「それでは、いってくるのじゃ」


爺さんが村の人達にそういうと、


「気をつけて、いってらっしゃいませじじさま」


「救世主様どうか魔女を倒してください。」


「ああ」


俺はそういうと村を出た。


村を出ると田んぼや畑などがある道にでた。


蛙が鳴いており、まさにその風景は田舎という感じがした。


少し歩いていると爺さんが口を開いた。


「森の中には、モンスターや魔女の手下などがおりますじゃ。ちゃんとわしを守ってくださいませ。」


「なるべく守るようにするよ。保障はしないけどな。」


爺さんと話していると森の入り口まできた。


森からはとても邪悪なオーラが感じとれ、まるで入ってくるなと言っているようだった。


木々はとても高くそびえたっており、太陽の光を遮断している。


森の奥は暗く、まるで夜のようだ。


「ここが魔女の森の入り口ですじゃ。城まではわしが案内しますが、そこからは救世主様お一人でお願いしますじゃ」


「あぁ、わかった」


かなり恐ろしいな・・・


森に入るだけででも自分がびびっているのが分かる。


「行くか」


森に入ると背筋がゾッとし、森の奥からは無数の殺意が感じとれた。


森の中には虫や動物もおり、俺の見たことのない生物ばかりだ。


襲ってくる気配は無く、こちらを警戒しているようだった。


「爺さん。こいつらも敵なのか?」


「こいつらは野生の動物なので襲ってくることはないですじゃ。敵は魔女の紋章がついている奴らだけですじゃ」


「紋章?」


「はい。魔女のタトゥーが入っております。そいつらはみんな魔女に操られているのですじゃ」


魔女のタトゥーか・・・


一体魔女は何を目的としてこんなことをしているのだろうか。


疑問は深まるばかりだった。


「爺さん。魔女の事を詳しく教えてくれないか?」


「わかりましたですじゃ。」


爺さんはなにやら憂鬱な表情をして口を開いた。


「5年前・・・わしらはいつものように平和に暮らしておりましたですじゃ。しかし悲劇は起こりましたですじゃ・・・」


当時の事を思い出したのか爺さんの顔は次第に不安な表情になっていく。


「わしがいつも通り農作業をしていると、奴らは現れましたですじゃ」


ん・・・?


奴ら・・・?


「ちょっ・・・ちょっと待て他にも仲間がいるのか!?」


「仲間というよりは魔女の手下ですじゃ。魔女の手下は4人・・・凶悪な力を持ったフォースルーンですじゃ。」


俺はため息をつきながら、


「そういう事は先に言え・・・。魔女だけでも嫌なのになんだその四天王みたいなのは・・・。フォースルーンってなんだ?」


爺さんは不安な表情のまま話した。


「チーム名みたいですじゃ。5年前は隣に村があったのですが、その村は魔女に逆らいフォースルーンに村ごと潰されたですじゃ。」


そんなの俺一人で相手しないといけないのかよ・・・


あーめんどくせーな。


早く帰りたい。


アリスめ・・・ここからでたら一発殴ってやる・・・。


「まぁ、大体話は分かった。先に進もうか。」


俺がそういうと・・・


「ピピッ敵接近中!敵接近中!」


突然エッグフォンが鳴り出し、敵の接近を知らせた。


すると目の前に魔女のタトゥーらしきものが入っている野犬が5匹いた。


その野犬達は鋭い牙を持っており、よだれをたらしながら白目を向いている。


「グルルル・・・」


野犬達は今にも襲ってきそうな勢いでうなっている。


「爺さん!俺の後ろに!」


爺さんはビクビク震えながら言った。」


「分かりましたですじゃ」


とりあえずこいつらの強さを測ってみるか・・・


俺がエッグフォンを野犬に合わせようとした瞬間!


一匹の野犬がエッグフォンをもっている方の手に噛み付いてきた。


「ぐぁあああ」


つい漏れてしまう悲鳴。


エッグフォンは地面に落ちてしまった。


俺は噛み付いている野犬を振り払い、ヴァルキリー双剣を構えた。


するとセイントソードが光だし頭の中に問いかけてきた。


(怪我を負っています。治癒しますか?ただし体力を消耗させていただきます。)


なんだこれは・・・


セイントソードにこんな能力があったのか・・・


この右手じゃあまともに剣も振れないし治すか・・・


俺は頭の中で"はい"と答えた。


するとセイントソードは白い光を放ち、その光は次第に俺の右手に集まっていく。


なんだkの癒される感じ・・・


しかも暖かい。


なんだか母親のおなかの中にいる感じだ。


手首だけ・・・


瞬く間に怪我は治り、右手に集まっていた白い光は消えていった。


そのあと俺の身体から力が抜けたような感じがした。


アリスのピアスを使ったときと同じ感覚だな・・・


もしかして回復系には回数制限があるのか?


まぁいい・・・そんなことより・・・


俺は野犬をみつめヴァルキリー双剣を握り締めた。


「グルルル・・・」


一匹の野犬がうなりながら俺に飛び掛ってきた。


俺はダークソードを不利衝撃波を野犬に目掛けて飛ばした。


バシュ!


衝撃波は見事に野犬に命中し、野犬は真っ二つになった。


案外弱いなこいつら・・・


すると後ろから爺さんが


「お見事ですじゃ救世主様!その調子で後4体も真っ二つに!」


「言われなくても分かってる」


俺が野犬にダークソードを構えると野犬は一斉に飛び掛ってきた。


「げ・・・やべ・・・爺さん逃げろ!!」


飛び掛ってきた野犬2匹をセイントソードとダークソードで受け止め、もう2匹は俺を通りすぎて爺さんの方へ飛び掛って行った。


「爺さん!!」


すると爺さんは飛び掛ってきた野犬をなんとチョップで2匹ともなぎ払っていた。


爺さんは消えていく野犬を踏み潰しながら言った。


「このワンコロめが!救世主様ちゃんと守ってくださいですじゃ!」


「うっさい」


強いんじゃねぇかこのじじい・・・


最初から一緒に戦えよな・・・


それよりこっち2匹も片付けておくか。


俺はセイントソードとダークソードで野犬2匹を直接斬りつけた。


一匹は消滅し、もう1匹は倒れたまま消滅しなかった。


なんでこいつだけ消えないんだ?


倒れた野犬の魔女のタトゥーは消え、姿が変わり可愛らしいただの犬になった。


可愛らしい?


よく見たら全然可愛くねぇ!


まゆげは太く、あごひげが生えている。


なんだこの犬。


とりあえず傷を治してみるか。


俺はセイントソードを犬に当て、犬の傷を治療した。


傷を治すとなんとその犬は二足歩行で立ち上がった。


普通四つん這いじゃないのか・・・


しかも二足歩行のわりになんて小さいんだ。


ちわわみたいな顔に、眉毛は太くあごひげが生えて毛の色は白。


犬じゃないだろ・・・


俺が疑問に思っているとその犬は口を開いた。


「助けてくれて感謝するに!ワイは犬のリーに!よろしくに!」


・・・?


やっぱり犬なのか・・・?


なんでしゃべってるんだコイツ・・・


まず二足歩行の時点で犬じゃねぇし、しゃべるとかありえん。


異様にテンション高いし語尾変だしとりあえずきもいし斬るか・・・?


俺がヴァルキリー双剣を構えるとリーは、


「ちょ、ちょっと待つに!ワイは敵じゃないに!魔女に操られてただけなんに!


リーはあわてた様子で必死に説明している。


俺はヴァルキリー双剣を腰に戻した。


するとリーは安心して口を開いた。


「助けてくれてありがとに!それではワイはそろそろ失礼するに」


リーはそう言って二足歩行で走って行った。


なんだったんだアイツ・・・


変な犬の件もあり、疲れていた俺は休息をとる事にした。


「爺さんこの辺りで休憩の取れる場所はないか?」


俺がそう聞くと爺さんは、


「わしもちょうど休憩を取ろうとしてたところですじゃ。確かこの辺りに魔女を倒すときに使っていた兵士の休憩所があるですじゃ。」


少し歩くとその休憩所に到着した。


その休憩所は洞窟で中は真っ暗でなにも見えなかった。


「この先ですじゃ。」


暗い道を少し歩くとなにかにぶつかった。


「今明かりをつけますですじゃ。」


そういうと爺さんは蝋燭に火をつけた。


蝋燭に火がつくと辺りは照らされ洞窟内部の様子が分かった。


「なんださっきぶつかったのは椅子か。」


そこにはいくつかの椅子と長い机が置いてあり、その上には砂埃がかぶっていた。


俺は椅子の上の砂埃を手で払いのけの椅子に座った。


俺は無言のまま30分間休憩を取った。


その間爺さんはなにやら言ってたみたいだが、うざいので無視した。


すると爺さんがなにやら大声で叫びだす。


キレたのか・・・?


「救世主様!救世主様!足音が聞こえますじゃ!」


「うざい。離せ。」


俺は爺さんの手を払いのけ聞き耳をたてる。


コツ・・・コツ・・・コツ・・・コツ・・・


確かに足音が聞こえる。













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