始まりと出会い
あらすじ
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それはある夜のこと・・・
俺はバイトから家に帰る途中、一人の少女に出会った。
彼女の容姿はとても美しく、周りを魅了するほどのものだった。
そんな少女が武器をもった人たちに襲われいた。
俺はこのまではまずいと思い少女のところへ走り出す。
この夜の出来事が俺の人生を大きく変えるのだった。
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本編
俺の名前は春桜 四季
21歳独身のフリーターだ。
とにかく俺は働く事が嫌いだ。仕事は面倒くさいし、ずっと遊んでいたいからである。
ただ一人暮らしな為、生活費を稼がないといけない。
ギリギリの生活をしながら、なんとかバイトで食いつないでいる。
頭も偉いほうではないし、これといって何の取り柄もない。
いたって普通、どこにでもいるようなフリーターだ。
俺の容姿は、黒髪でやや長髪、身長は割と高く178cmある。
体重は68kgで太ってもいないし、痩せてもいない。
とまぁ、軽く自己紹介をしてみた。
そして俺はいつもどおりにバイトを終え、家に帰るところだった。
いつもと同じ帰り道、だがこの日は何かが違った。
その異変は公園の前にきて気付く。
「いつもよりやけにさわがしいなぁ・・・祭りでもしてるのか?」
俺は公園を除いてみると衝撃的な出来事が起こっていた。
~~~~~~~~~~~始まりと出会い~~~~~~~~~~~~
あまりにも凄い光景なため、俺は口をポカーンと空けたまま、動くことができなかった。
そこには少女が武器を持った人々に襲われている姿があった。
「剣を持った男が3人、斧を持った男が2人、銃を持った女が3人、あとは魔法使いね・・・
。いくらなんでも分が悪すぎるわ。」
そういうと彼女は悪魔のような翼を羽ばたかせ、空高く飛んだ。
その瞬間、魔法使いと思われる人物が、炎の玉のようなものを空高く舞い上がった彼女に向けて放った。
彼女はそれを簡単に避け、詠唱を唱え始めた。
それを見た遠距離武器を持った人たちは、銃を撃ったり魔法を飛ばしたりと彼女に向けて
多数の銃弾や魔法弾が放たれる。
四方八方塞がれた彼女にもう逃げ場はない。
彼女は撃墜され、地面へと落ちていく。
それをみた俺は咄嗟に脚が動き出し彼女の元へと走り、彼女をキャッチした。
彼女をキャッチしたと同時に俺の腕と背中に強烈な痛みが走る。
「うぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
俺は痛さの余りに悲鳴をあげた。
後ろを見ると背中に斧が刺さっていた。
腕の痛みは彼女をキャッチした時のもだった。
それを見た彼女は何が起こったのと言わんばかりの顔をしている。
「あなた誰なの?どうしてここにいるの?」
「うぐっ・・・いいから早く逃げろっ・・・」
俺に答える余裕はなかった、ただ痛みだけが体全体を走る。
「全員倒せばいい名声地稼ぎになったけど、一般人も巻き込んじゃったみたいだし、この状況だと逃げるしかなさそうね・・・。しょうがない・・インビジブルシャワー」
彼女がそういうと周りの敵からは彼女の姿が見えていないのか、きょろきょろと探し回っている。
俺はそのまま意識を失ってしまった。
目が覚めるとそこには赤い髪の似合う美しい少女の姿があった。
少女の姿はとても可愛らしく紫の小悪魔みたいな服を着ていて、背中には悪魔の翼が生えており、髪と瞳の色が赤く髪の長さはとても長くひざぐらいの長さがあった。
「あら目が覚めたの?昨日は巻き込んでしまってごめんなさい。傷は治療しておいたから。」
ん?傷?
思い出した・・・昨日俺は斧で刺されたんだった。
何で生きているんだ?
傷が完治している。
「本当だ、治ってる・・・。けどどうやって・・・?」
俺は不思議そうな顔をして彼女に聞いてみた。
「なにも知らないみたいね。まぁ無理もないか。それじゃぁ自己紹介も兼ねて説明するわね。」
「私の名前は白神 アリス(ハクガミ アリス)。現在日本で起こっている事を説明するわねっ!
今、日本では全国人間ランキングが開催されているの。」
「全国人間ランキング?」
「政府公認のランキングよ。公には発表されてないけど・・・」
全国人間ランキング・・・政府公認・・・?
なるほど、わからん。
「つまりアリスはそのランキングに参加しているという事なのか?」
「そうね。昨日の出来事もランキングの内容の一部よ。私はランキング上位者だから、昨日の連中は私を倒してランキング上位を狙っていたんでしょうね。ちなみに傷を治療したのはランキング本部から支給されるアイテム<聖なるピアス>を使って治療したの。」
相手を倒すとランキング上がるシステムなんだな。
「倒すってどういうことだ?」
アリスは暗い表情をして言う。
「殺すって事よ。」
えっ・・・俺は頭が真っ白になった。どういうことなんだ。
殺人が政府で認められているということなのか?
「そんなものが日本で起こっていていいのか?」
「だから言ったでしょ政府公認だって。だから公には秘密だから見られたからにはあなたにはこのランキングに参加してもらわないといけないの。」
えっ・・・今なんていった?
いろいろありすぎて良くわからない。頭が混乱してきた。
「どうして俺が参加しないといけないんだ?」
「見られたから。」
?????
「どうして見ただけで参加させられるんだ?」
「さっきもいったでしょ公には秘密だって。もしあなたが参加しないと私が死ぬことになるの。ランキングにはいくつかルールがあって、その内の一つに、部外者に目撃された場合その部外者を参加させるか、殺す。もしそうしなかった場合は自らがペナルティを受けるってルールがあるの。ペナルティっていうのが死ぬってことね。だから参加してもらわないとあなたには死んでもらうことになるわね。昨日助けてもらったしできる事なら殺したくはないのだけれど。参加してくれる?」
なるほど・・・
って何言ってんだこいつ!
何で俺を殺す話になってる訳?もー意味がわからん。俺は平凡に過ごしたいのに。
それにあんな恐ろしいランキングに参加できるはずがない。怖いとにかく怖い!
「お断りします。」
「それじゃぁここで死んでもらうことになるわ」
アリスはそう言いながら腰に付いている2つの銃の内の一つを取り出して俺に銃口を向ける。
「いやいやいやちょっとまて!!はやまるな!少し考えさせてくれ。」
「考えるまでもないんじゃないかしら。今死ぬか、参加するかよ?」
「いやそうだけど・・・少し考えをまとめる時間をくれ。」
「まぁいいわ、余り長く時間が過ぎると私がペナルティを食らっちゃうから早めにお願いね。」
アリスはそういうと扉を開き違う部屋に行った。
さて、どうする俺・・・
いっそこのまま逃げてしまうか・・・・
生憎、部屋は二階・・・逃げるのはなかなか難しそうだな・・・
俺はなにか使えそうなものがないか部屋を探す。
カーテン・・・これを結んで使えば・・・
俺は早速カーテンをとり、カーテンとカーテンを結んだ。
しかしここでアリスの言葉が脳裏をよぎる。
【もしあなたが参加しないと私が死ぬことになるの】
・・・・
・・・・
見殺しにしていいはずがない。
俺は結んでいたカーテンを解きカーテンを元に戻した。
俺は決めた。全国人間ランキングに参加する。
本来なら死んでた命だ、どうせなら彼女を守るために使おうと決意した。
決意したと同時に扉がノックされる。
「そろそろいいかしら?」
「あぁ」
俺が答えるとアリスは扉を開けて入ってくる。
アリスは少し不安そうな顔で言った。
「決まった?」
俺は決意が変わらないうちに答えた。
「あぁ、ランキングに参加することにするよ」
俺がそう答えた瞬間アリスは不安そうな顔から満面の笑みに変わっていた。
「本当に!?あなたとならランキングも攻略できそうな気がするわ!」
なにがそんなに嬉しいのだろうか。なにを根拠に言っているのだろうか。
俺は疑問を持ちながらも全国人間ランキングに参加することが決定した。
この先なにがあるかわからない恐怖のランキングに・・・・