第一章 『過去の男』
「…上、主上」
笋煉国内王宮の一角、内朝。そこは国主が住まう宮。
牀で脂汗を浮かべ宿直の近衛官に起こされた男こそこの笋煉国国主、琅黎であった。
「うなされているご様子でしたので失礼ながら入室させていただきました。ご気分が優れない様でしたら人を呼んで参りますが?」
内朝は許可された者以外、刀剣の携帯が許されない為、武官は飾りの付いた――というより飾りでしかない棒を右手に持ち、鎧に身を包んだ姿の武官が牀内を覗きこんだ。
「いや、大事ない。少し夢見が悪かっただけだ」
琅黎はそう言うとまた横になったので武官は一礼して退室していった。
「昨夜はうなされていたと聞きましたがいかが致しましたか?」
琅黎を起こしに来た女官、麗雪が声をかけた。
「…麗雪は元々文官としてここへ来たな。何故女官に?」
「ただたんに華やかなものに憧れて…というところですわ。文官になったのは民に幸せになってもらいたくて。女官はその華やかさに魅せられて」
照れくさそうに自分の事を話す麗雪。着替えを終えて出て来た琅黎はまるで愛し子を見るような慈愛に満ちた表情をしていた。
朝餉を用意し始めた琅黎の室に璃衡、晟飛、景嶺が入って来た。
「前回より10年がたった。皆にとってなの平和とは?」
「もうそんな話題が出るような時期になりましたか。長いようで短い10年です」
朝はいつもこの4人が琅黎の元を訪れる。笋煉国では当たり前の光景で、誰も何も言わない。そして此処は才ある者だけが訪れる事を許される多くの者の憧れの場所だ。
「そうですねぇ…。私はいかに充実した一生を過ごせるかだと思いますわ」
「では私は、平和とは今日と変わらぬ、穏やかな明日が来る事に致しましょう」
国政の主たるものを担う天官府の長である璃衡。それはやはり明日が、荒れる事のない国を望む心。
「俺は『均衡』だ。正義だけでは今まで発展する事はなかったからな。だが決して犯罪を黙認するわけでも薦める事ではないがな」
司法を司る秋官長の晟飛らしい答えだ。
「もっとも、お前が逃げなければ俺はもっと平和に過ごせるのだがな」
思わず吹き出す璃衡。琅黎が逃げ出す度に手引きしているのは彼なのでそれ故に吹き出した。…そして晟飛に睨まれた。
「自分はやはり争いが無い事です。争いが無いと武官はやる事がないので士気が下がる。という事で主上の名で武芸大会でも開いて下さい。自分も出るので貴方も出る事」
近衛軍総帥にして夏官長の景嶺らしい答えだ。しかし国主にお前などと言ったり武芸大会を開かせて出場を強制したり出来るのはここにいる者達だけだ。
「武芸大会はそのうちに行う事にする。今年は10年に一度の任官改めがある。今はそちらに力を入れなければ。ぶげはその後考えるとしよう。晟飛と璃衡は忙しくなるが頼むな」
「いつもの事ですよ」
「あまり俺の心配事を増やさないで頂ければ文句無しですがね」
――そこに1人の官吏が現れた。宮城内でもあまり人の来ない寂れた一角。そこの東屋にはすでに人がいた…。
「すまない。なかなか抜け出せなくて」
「いいえ、私も今来たところでしたから」
甘い芳香が漂う春の日。ただ穏やかに時が過ぎる…。
「相手をしろ」
琅黎が木刀を手に近衛兵の幕舎にやって来た。よくある昼下がりの光景。新兵達は驚きその場で叩頭礼をした。もちろんその様な事をするのは新参者だけだ。その様子に場の空気が和む。
しかしそれを全く気にしない琅黎。琅黎は公式な場では礼節を重んじるが普段は気さくな国主である。
「景嶺、彼等はここへ来たばかりか?」
「えぇ、今日配属したばかりの者達です。貴方はいつも新しい近衛官が来るとこうやってやって来る。いったいどうやって夏官府に忍び込んだのですが」
頭を抱えた景嶺の姿はもう見慣れたものだ。
「甘くみるな、抜け道はすべて押さえてある」
少し自慢気だ…。
「ところで何か話しをしていたようだがなんの話だったのだ?」
「貴方に対して護衛は無用だという話ですよ。で、貴方は手合わせしに来られたのでしょう?」
景嶺は持っていた木刀を翳した。すると周りには新兵以外の者が木刀を手に取り囲んでいた。高級将校達が輪を離れると近衛兵達は総掛かりで琅黎に向かって行った。
その昔、混沌が支配していたかつての笋煉国をその辣腕で治め、六千年もの間に磨いた琅黎相手に一対一で戦える者など笋煉国ではいないだろう。それ故の総掛かり戦だ。
ものの半刻もしないうちに近衛兵が全滅した。
「医務官を全員呼んで来てくれ。また主上との手合わせで兵が倒されたと言えば来てくれるから」
呆然と突っ立っていた新兵の1人に景嶺が話しかけた。すると弾かれたようにすっ飛んで行った。しばらくして兵に連れられた医務官が道具を抱えてやって来た。
「これまた派手にやりましたね、主上。全員が打ち身とは…。まぁ、2、3日養生すれば良くなるでしょう」
そうか、と景嶺が頷き木刀を構えた。そして残っていた将校達と琅黎に突っ込んで行った。
なかなかの奮闘を見せたがやはり琅黎には敵わなかった将校達が山となった。
息一つ乱さない琅黎に感嘆する新兵達。それと同時に重い知らせる事実、自分達は守らなくてはならない立場にいるのだという事を…。
青ざめている新兵達を見兼ねた琅黎が近付いて来た。
「安心しろ。護衛といってもただの飾りだ。あとはこうしてたまに余の剣の相手をするくらいだ」
「戦が無いのだからたまに忍び込んで来るやからを捕らえるくらいだ、仕事といえば」
「なに、取り逃がしても王自ら捕らえて下さいますよ」
いいのかそれで!?と、多くの者が思い、その場に現れた人物を見た。それは天官長大宰の官服を着込んだ璃衡だった。
「主上、お時間ですよ」
琅黎は乱れた衣服を軽く直し、木刀を手に飄々とその場を去って行った。
「晟飛が今手が放せない裁決をしているとの事でこれを預かって来ました。どうやら女官の1人が秋官と恋仲の様ですよ」
回廊を進みながら2人は会話をしていた。
「そうか…。程度によっては徒人に戻さねば…だな」
笋煉国の高官は誓官と呼ばれる官吏の奏上で王より不老不死となる契約をする。
だがそれ故か子は望めず、婚姻も出来ない。故に愛し合う者達を徒人に戻すのだ。
「ちょうど良い機会だ。任官改めまでになんとかするとしよう」
「御意」
「今日から少しの間だが、この秋官府に私付きとして彼が入る。大概の事はわかっているから後は皆で適当に教えてやってくれ」
そこには黒髪の青年が頭を垂れていた。年の頃は20歳前後。彼の前には30前後の男達がいた。
「荊芳と言います。なんでもやりますので宜しくお願いします」
屈託のない笑顔。まだ幼ささえうかがえそうな表情だ。
晟飛は苦い顔をしていた。目の前で生き生きとした顔を見て呆れ果てた。
『よくもまぁ、こんな顔が出来るものだ。六千年の時が成せる技か…』
思わず晟飛は感心してしまった。黒髪の青年、琅黎に対して…。
琅黎は黒髪のヅラをかぶり、荊芳と名乗りいつもあちこち散策していたのだ。
「やぁ…溜まってるのかねぇ、晟飛のとこの者達は」
大量の仕事を前にして琅黎は呟いた。
「…の、様だな。俺も気付いていなかった」
琅黎にあてがわれた室に晟飛が入って来た。琅黎はゆっくりと優雅に立ち上がりその場に叩頭した。
「嫌みか」
「嫌みだ」
ゆっくりと上体を起こし、琅黎は不敵な笑みを浮かべた。
「まぁ普通は上司にバレないようにするものだからな。それにしても凄い量だな」
卓子にうずたかく積み上げられた書簡。座ってしまえば前が見えない程だ。
「お前ならこの位軽いだろう?ついでだからちゃんとお前の溜まっていた仕事も持って来たぞ。人にやらせるな、人に。自分でやれ!!」
晟飛は持っていた琅黎自身の仕事を卓子の開いたスペースに置いた。
「これだけ先にやれ。一刻したら取りに来る」
晟飛はこれまた大量の琅黎の仕事を残して室を後にした。普通の人間ならゆうに半日は軽くかかる量だ。それだけ琅黎の処理能力は凄い。だからふらふら出歩いていても国政になんの支障はないのた。
「しかし凄い量だな…。だが夜までには終わるだろう。久しぶりにこれだけの仕事をやるのも悪くない」
普通の人間なら3日はかかる。今日のように毎日真面目にすべて片付ければ晟飛は楽なのだが、琅黎がそんな事するわけがない。
琅黎は楽しそうに仕事の山を片付けていった。
「どうだ、終わったか?」
「あぁ、そこに置いてある」
琅黎は視線を書簡に落としたまま山積みになった処理済みの書簡を指差した。
「ところで秋官府で今予算を管理しているのはどんなやつだ?」
「真面目なやつに見えたが…。あまり話さないからな。詳しい事はわからん。…何か引っ掛かる事でも?」
「これを見ろ」
そう言って琅黎は一つの書簡を放り投げた。
「いくらなんでもこの予算案は無駄が多すぎる。記述も不明瞭な点がいくつかあるしな」
「これは…」
「他の官府でも様々な方面から出ている。やはり天官府が一番変動が有りそうだがな」
琅黎は各官府ごとにリストアップされた書簡に視線を落としていた。書簡には王の紋印、華蝶双龍が捺されていた。
華蝶双龍は最重要の紋印。琅黎のみが使える御爾だ。普段は琅黎が持ち歩いている。
「これは証拠に回せ。これそっくりなのを余が書写しておく」
そう言って予算担当の者が捺す印を取り出した。
すべての印の元となる物が琅黎の元にるのだ。
「…それも特技のひとつかよ」
すらすらと写していく琅黎。その字は元の字と寸分違わぬ物だった。
「六千年が成せる技というやつだ。まだ色々出来る事はあるがな」
終結に向かって進み出す
それは止められぬ時
いつまでも変わらぬ事など
ありえない…
「今は任官改めでいろいろあるんでしょう?大丈夫なんですか?ここへいらして…」
「大丈夫だ。今は空き時間だから。だがあまり一緒にいられない。すぐに仕事に戻らなくては…」
男は女を抱き締めた。
「それまでは、2人だけの時間だ…」
華が咲き乱れ2人をつつむ。
そして2人を見守る人影があった。
「出来ればそっとしておいてやりたいのだが…」
「そうもいきませんでしょうね。ですが彼女の仕事に対する姿はとても真面目ですわ」
「彼もですよ。きちんと仕事をこなしているし、すべて丁寧だ」
琅黎他、四天王の面々は奥庭が望める塔にいた。
「2人しだいでしょう。私達が強制してはいけないでしょう。主上、行きますか?荊芳として」
黒髪のヅラを手に持ち璃衡が近付いた。琅黎はそれを受け取り、軽々と手摺を乗り越えて行った。
「…よくこの高さから飛び降りれるな」
琅黎が飛び降りた場所はおよそ10メートル。文官ではそこから飛び降りるのを考える事すら論外の高さだ。
飛び降りた琅黎は2人のそばの木に気付かれないように跳躍、そしてわざと落ちた。…しっかりと受け身をして。
「!?」
音に驚き振り向く2人。茂みに落ちた青年を見た。
「ご、ごめんなさい。邪魔するつもりはなかったんですけど…」
「嘘つけ!邪魔するつもりで行ったくせに」
「まぁまぁ、そこを気にしてはいけないよ」
遠くからのツッコミ。端から見れば変な集団だ。
「君は確かこの間晟飛様付きになった…」
「荊芳です。聞こえてしまったんで伺わせて下さい。2人は付き合われているのですよね。なぜこのような場所で会われているのですか?笋煉国は元々自由恋愛国のはずですのに…」
統治者である琅黎にはそれが不思議でならなかった。今までこういう者達がいたのは事実だが時悪くこの様な機会が得られなかった。
「…確かにこの国は主上の努力で自由恋愛の国です。それはこの王宮でも例外ではない。だが…」
「我らは仙です。故に寿命がありません。ですが子は望めないのです。最初こそは中庭で会っていました。ですがやはり子は欲しいものです。ですが我らは貴族の出。その後の生活に問題があるのです」
琅黎が教育面、教養面の強化をはかっていてもやはり官吏や女官などは貴族出身の者が多い。
庶民はやめても塾をひらくなり商売をすりなり出来もするが貴族出身の者達はほとんどがそういう事が出来ないのだ。
「それに私達が仙になってからかなりの時が過ぎた。人に戻っても帰るところがない」
「それでしたら私の別邸にいらっしゃいませんか?いくつかあるのですが誰も住んでいないのでもったいなくて…」
暗くなりかけたその場の雰囲気を荊芳――琅黎が払拭した。
「だが…」
「ではこうしましょう。王都の隣、慶州にある別邸の近くには塾がないのです。ですから未来ある子供達の為に塾を開いてやりたいのです。そこで先生をなさいませんか?」
その地は琅黎が以前から新たに塾を開こうと模索していた場所だ。だが教える者がいなかったために足踏み状態だった。
「庶民の収入はあまりありません。ですからあまり裕福な生活は出来ないかもしれません。それでもよければやって頂けませんか?」
未来に見えた一筋の光。それは希望の光だった。
見つめ合い、お互いの意見を確認しあう2人。やがて2人は一つの答えを出した。
「私達でよいのなら謹んでお受けいたします、主上」
2人はゆっくりと起拝した。まさかバレると思ってなかった琅黎は驚いた。
「…どうしてわかったのだ?」
「私は内朝で何度かお見受けした事がありましたので。それに…」
「それに…?」
琅黎の正体がバレたので四天王の面々は塔からこちらに近付いてきた。
「黒髪の下に青紫色の髪が見えていますから、疑いようがありませんので」
諦めたかのように琅黎はヅラを外した。
「あのようなところから飛び降りるからだ」
隣まで来た晟飛は一言もらした。
「そうですね。塔から飛び降りるは木に飛び乗るは挙げ句の果てに木から落ちるはでいくらなんでもずれるでしょうね」
「自業自得というものだ」
他愛もない光景。秋官と女官はそんな光景に目の前にいるのが国の主たる人物達という事を忘れ笑っていた。
そんな微笑ましい光景の中、1人琅黎はほんの一瞬暗い表情をしていた。
「そなたらの除籍は任官改めの時まで待ってもらいたい。もうすぐなのだし、それまで休みをとってもらっても構わない」
「後、10日、それまでずっと休んでいるわけにはいきませんが2、3日休ませていただきます」
今の位のほうが暮らしは楽だろうが2人の幸せを考えればやはり除籍するのが一番だろう…。
「ついにこの日がやってまいりましたね」
「あぁ」
今日の任官改めの為に正装なっている琅黎。そこへ璃衡がやって来た。
「…昔の事を想っておられるのですか?無二の親友に裏切られたという…」
「大まかな話はそうなんだがな…。本当は違うのだ」
「それはどういう…」
「主上、そろそろお時間です。お急ぎ下さい」
問い掛けを遮られた璃衡は少し不機嫌そうだった。
「これが終わったら話してやる。ついでに晟飛、景嶺、麗雪も呼んでおけ」
細かな細工が施された琅黎の豪奢な衣裳。僅かな隙も無く着こなし、美しい薄青紫の髪をその美しさを損なう事無く結い上げられ、そしてそれを際立たせる様な冠。その堂々とした風格に璃衡に気圧されていた。
「以上だ。閉廷」
今回は六官長やその副官などの主だった官の移動 は無く終わった。
除籍する事になっていた彼も難なく除籍の諾が出された。
「主上、お約束どうりに参りました」
すでにいた麗雪を覗く璃衡、晟飛、景嶺が琅黎の私室にやって来た。
琅黎は4人を茶の用意されていた卓子に座る様に促した。
「他の者は璃衡から聞いているな。余も…否、私もそろそろ潮時かと思ってな。この話をそなたらにする事にしたのだ」
琅黎は己の過去を語る為にわざと私と言ったのであった。
「お前達の知る、私が無二の親友に裏切られたという話はどういうものだ?」
琅黎の問い掛けに璃衡が答えた。
主上と並び称された笋煉という男は最後の最後に主上を裏切り刃をむけた。
「そして教訓と、その事を忘れない様にとこの国は『笋煉国』という名になったと…。私はそう教えられていますが…」
そして口々に肯定の声があがる。
「あの状況ではそう伝わっても無理のない話だ。本当は奴が裏切る事は前々から知っていたのだ…」
かつての世に混沌の双闘神と呼ばれていた若者達がいた。その名を蓮を戴く琅黎と蝶を戴く笋煉。
璃衡と笋煉は向かい来る何千何万の敵にたった2人でく挑んだ事もあった。それは、龍の如く…。
そして月輝く夜の戦場にお互いの剣に変わらぬ友情を誓い合いもした。
そして…。
「その時に笋煉はこう言ったのだ『この地が治まったら俺はお前を裏切る。新しい、お前の造る国の礎となるために─』と…。もちろん私は反対した。その必要はない、と。だがあいつはそれだけは譲らなかった。あいつは私にわかってくれと言った。そして平和な国を造ってくれと。そして笋煉は私に言った通りに裏切り刃を向けた。そして最後に『──いつまでもその平和が続くと思うな…』と、言葉を残してやつは逝った」
笋煉の最後の時は今でも思い出せる。憎しみを込めた表情をしていながら眼は琅黎を最後まで想っていた。『あまり情に流されるな…』と。
思いもよらなかった真実。裏切り者の名を忘れない様にとこの国の名前を『笋煉』としたのではない。唯一無二の友の為の弔いの意味が込められていたのだった。
「この事は誰にも言うな。我らの胸の内にだけ秘めていれば良い」
物悲しい表情の琅黎。その外見年齢は19の時に止まってしまっているためにたまにこの様な大人っぽい表情をするとドキッとする。
「ですがなぜ我々にお話し下さったのですか?」
冷めたお茶を煎れ直す麗雪。そのお茶を受け取り、琅黎は静かに言葉を紡いだ。
「永久に裏切り者とされていては笋煉も浮かばれないからな。『お前は民衆を惹き付けるモノがある。だから俺はお前に国主になって欲しいんだ』…そう言ってくれたあいつを『裏切り者』そう呼ばれてばかりではやはり…」
今まで見る事がなかった琅黎の闇。それは自分達の住まう国の闇。琅黎はその闇を1人で背負っていた。
「まぁ、本当はこれだけではないのだがな…」
静かに流れる言葉。それは琅黎の胸のうちにのみ流れたのであった…。
第一章 完
どうでしたか?
長いですがここまで読んでいただいて有難うございますvV
評価のほう辛口でもいいのでお願いします。