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第4話 ひたすら練習

今回の授業は戦闘に関することだ。

俺は今練習場にいる。


「魔力もスキルもないとなると、素の力に頼るしかありません。そこで、アル様の力を計測します。この魔道具にパンチしてください」


この世界に魔道具ってあるんだ…。

その魔道具がパンチングマシーンにしか見えないのは気のせいだろうか。


パンチ!


画面『計測中…1425』


「!?あ、あれ、故障ですかね?もう一度やってください。…二回目でも大体同じ値になっていますね」

「どうかした?」

「普通の人は100前後なのです。鍛えた人でも300、達人でさえ600が限界です。アル様の1425は達人を遥かに超えています。さすがです!」


俺、強いな。



     *   *



「稀にスキルがないのに剣が強いという事象があります。その可能性もあるのでアル様には剣を使ってもらいます。ここにある藁の束を剣で斬ってみてください。あ、力任せでは斬れませんよ」


そういって剣を渡してきた。

長さは40cmくらいだ。この重さなら片手でも持てる。


目の前には藁の束が立っていた。

俺は今まで剣を持ったことさえない。

今ここで試し斬りだ!



スッ…


ポトリ



「す、すごいです!一度も剣を扱ったことがないと聞いているのに…。切断面が綺麗ですね。魔力やスキルがないけど力が強く剣がとても上手…運が良ければ大出世も夢ではないです!」


ん?

初めて斬ったけど普通に成功したな。音も「スッ」だったし、もしかしなくても俺って剣の才能あるかも!



     *   *



俺は今、父上の部屋にいる。


「魔力がなくスキルもない…。しかし力が強く剣の才能がある…。お前は騎士の才能に恵まれたようだ。どうだ、騎士学園とかに入るのは」


騎士学園?たしかにそっちの方が俺は活躍できそうだけど…俺がやりたいことは…


「いいえ、私は魔法学園に入りたいと存じます。フェルノから魔法を使えなくとも入れると聞いています」

「…やはり答えは変わらないか。できるだけ援助しよう」

「ありがとうございます」

「魔法なしで魔法学園に入る方法はわかるか?」

「はい、フェルノから聞きました。魔法に勝る攻撃手段を持っていれば可能だと」

「そうだ。しかし魔法に勝る攻撃手段など、スキルくらいだ。それでも入れると思うのか?」

「はい」

「即答か…。よし、お前の心意気はわかった。あとは自分で精進してくれ」

「はい、では失礼しました」



ふう


…魔法学園に入れるぞーーー!!

剣さえ極めればいける!

あとはこれから努力するだけだ。ひたすら頑張れば入れるはず!

存在を忘れかけてたけど、俺には『アンチ』があるんだ!魔法やスキルくらい、どうってことないさ。


これからもっと勉強&剣の練習をしようっと。



     *   *



【1日目~10日目】


ひたすら剣の素振り。

速く剣を振っても「ピッ」という音が鳴らないくらい剣をまっすぐにして振った。


【11日目~15日目】


断面がほぼ平面になるように斬る練習をした。

それができるようになれば鉄の剣で鉄の盾を斬ることも不可能ではないからだ。


【16日目~30日目】


木を斬れるようになるまでひたすら練習をした。


【31日目~60日目】


薄めの鉄の盾を斬れるようになるまでひたすら練習。


【61日目~80日目】


そろそろ体力を上げたくなったので、ひらすら走る&剣の素振り&トレーニング。

最終日に全力でパンチングマシーンもどきを殴ったところ2513が出た。


【80日目~85日目】


全力でパンチングマシーンを殴ったせいか筋肉痛になり休む。


【86日目~110日目】


普通の厚みの鉄の盾を斬れるようになるまでひたすら練習


【111日目~140日目】


また体力を上げたくなったので、ひらすら走る&剣の素振り&トレーニング。

最終日に手加減してパンチングマシーンもどきを殴ったところ4971が出た。


【141日目~200日目】


かなり厚い鉄の盾を斬れるようになるまでひたすら練習。


【201日目~364日目】


〇〇流みたいなやつを開発。

めっちゃカッコいい!



     *   *



そうして俺は一年で強くなった。

パンチングマシーンもどきを殴ってみる。


『計測中…10236』


「ふう…ついに10000を超えたか」


そのとき後ろから声が聞こえた。


「さすがですね、アル様」

「やあフェルノ」

「こんなにも立派になれて…私は良いご主人様を持ちました」


めっちゃ照れる件。


「いや、もっといい主人がいるかもよ?一言で断言するのは…」

「いいえ!アル様が最も良いご主人様だと思います!」


なんか嬉しい。

でも照れるので話をそらそう


「ありがとう。そういえばそろそろ俺も魔法学園に入る時期だね。推薦はどうしよう…」

「それなら大丈夫です。当主様が推薦してくださいました」

「もう俺の父上がやってくれたのか。いい親に恵まれたかもな」

「はい、当主様はアル様のことを褒めていました」


マジでいい親に恵まれたな。


「そうか。よし、もっと強くなるぞ!」

「頑張ってください!」



そうして俺は魔法学園に入学できることになった。

…もちろん試験で合格すればだが。

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