第10話 日本最大の都市、大阪の夜景
俺達は原付に乗って、天王寺に行った。
天王寺にはお店が沢山あって、夜でもどこもキラキラしとって、まさに都会っちゅう感じの街や。
俺達は日本一高いビル、あべのハルカスの16階へと登った。
「地方から出てきた人は知らへんと思うけど、あべのハルカスの16階には無料の展望台があるんですよ」
「すごーい!無料でこんな綺麗な夜景が見れるなんて」
「ここに来ると、あらゆる物が小さく見えて、今抱えてる何もかもちっぽけやと思えてくる。
JR天王寺駅から出てくる人の群れ、たくさん人がおるけど、あんなんこの世界のたった一部でしかない。世の中には沢山の人が居る。
そして、その半分は男。
せやから、今の彼氏に固執する必要は無いと思いますよ」
「でも、こんな私を愛してくれる人ははるきくんしかいないし」
「今までの人生にそいつしかおらんくても、これからきっと現れますよ。沙奈はんは魅力的な人やから」
「そんなことないよ……私なんて大学1回生の前期の時点で必修の履修忘れて留年が確定しているようなドジ女だよ……」
その言葉に俺は一瞬引いたけど、頑張って励ましの言葉を探した。
「……一留くらいエルフ族の長い人生の中ではちっぽけやし、履修は来年から気ぃつければええと思います」
「たしかにそうだね。それじゃあ、勇気出して振ろうかな。
でも、彼氏を振るってどうすればいいんだろう?はるきくんが今家にいる以上、追い出さなきゃいけないし……」
俺は沙奈はんの彼氏を追い出す方法を考えた。そこで、1つの方法を思いついた。
「俺が沙奈はんのおじいちゃんのふりをして交際に反対します」
「おじいちゃん!?高校生なのに!?」
「エルフ族のコミュニティに居った人やないとエルフ族の年齢の見分けはつかへん。
それやったら俺がおじいちゃんのフリをしても通じるはずです」
「た、たしかに……」
「老人のコスプレして挑めば完璧なはずや。まずは俺の家にあるおじいちゃんの着物取りに行こうと思います」
「たしかに着物着たら年取ったエルフのおじいさんっぽくなりそうだね」
「ほな、一旦俺の家寄ります。夜遅くなりそうやけど大丈夫ですか?」
「大丈夫!明日は1限から必修の授業あるけど、留年確定してるから出席しなくても大丈夫」
「ええんかアカンか分からんけどまあええか。
まず原付で俺の家に行って、村にあるマナの木で沙奈はん家の近所の公園に魔法で転移。この計画でええかな?」
「うん!」
こうして、沙奈はんを彼氏と別れさせる作戦が始まった。




