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僕の初恋相手は魔女だった。  作者: おっちー
5/30

初めましてお義父さん

《金曜日まであと2日》

 「金曜までに片付けと映画の準備でもするかなぁ」

「ひととおり綺麗にしたから買い出しにでも行こー。」

<買い出しリスト>

・ポテチ

・ポップコーン

・飲み物

「このくらいでいっか...」

この日から僕は楽しみで仕方がなかった。

ー金曜日ー

TATAYAに着いた。

「華凜...ホラー系...だよね...?」

「うん!」

僕は、内心嫌だった。けれど、ダサいところは見せたくないと思い、

「だよねだよね...!!」

と、言ってしまった。

僕はなんてことを言ってしまったんだー...

と、思いつつ、ホラー映画を探していると、

『魔女キラー』

と、言うDVDが目に焼き付いた。でも表紙から見て怖そうだったから、手はつけなかった。けれども

「これ、面白そう!!これ見よ!!」

それが「魔女キラー」だったのだ…

「う、うん、いいよ、」

「あれ?嫌だった?」

「そ、そんなことないよ!」

「ならよかったー!早く帰ってこれ見よ!!」

「魔女キラー」を借りて、家に帰った...

 家につくと早速DVDを入れ再生した。

始まって1分で分かった。これ一番ダメなやつだ。ほんとに怖すぎるがここで見るのをやめていいのか?いやだめだ。なぜか華凛はニコニコしながら見ている。

こんなに楽しそうに映画を見ている華凜を横目で見られるのだから我慢しよう。

最初のほうはすごくニコニコしながら見ていたが、

最後の場面で悪い魔女がやられたときにすごく怖がっていた。

僕的には最初のほうが怖かったが、、華凜が怖がっているから

そっと 腕を華凜の肩に載せようとしたが僕にそんな勇気はなかった。

 時間はもう22時35分だ、

映画を見終わったあと華凛とグダグダと色々と話をしていたから仕方がない。

「もう10時30分過ぎたね」

「そうだね」

「もう帰らなきゃ」

華凜に泊まっていく?と言いたかったがもちろんそんな勇気はない。

「送ろうか?」

「いいよ送ってくれて恋が補導されたら困るし」

「大丈夫だよ送って行くよ」

「んー。ありがとう」

このまま送ることになった。

「今日は楽しかったね映画は怖かったけど」

「そだね怖かったね」

そんなことを話しながら華凜を送っていると、狭くて暗い1本の道に差し掛かった。

映画を見たあとだからなのか華凜が

「手を繋いでもいい?」と言ってきた。

ガチか!とか思いつつも嬉しさのあまり「いいよ...!」と答えた。

いざ手を繋ぐ前に僕は尋常じゃない手汗の量に気づいた。

「少し待って」

すると華凜は「?」などなりながら「うん」と答えた。

僕は急いで手汗をズボンで拭いた。そして手を伸ばす。

いざ手を繋いでみたものの心臓はバクバクだ。

手を伝って華凜に伝わらないか心配だったが良いだろう。

1本道を抜けたが華凜は手を離さない。

まあ幸せだからいっか。

そんなことを思いながら彼女の家に着いた。すると前に背の高い男の人が立っていた。

「誰だ君は」

「お父さん?!なんでこんな時間に?」

どうやらマイハニーのお父さんらしい。お義父さん、あなたの娘さんは大切にします。

「それはこっちのセリフだ」

「ごめんなさい」

いざ他人の親子喧嘩を目の当たりにすると、気まずくて仕方がない。

「それよりこの男は誰なんだ?」

お義父様。はじめまして、私は落羽恋と申します。貴方様の娘さんを

「この人は、わ、私の彼氏!」

「え?華凛???」

突然の出来事に僕は思わず声をもらした。

「そ、そうだったのか、華凛も彼氏ができる歳か、いきなりごめんな、家まで送ってきてくれたのか?」

「は、はい」

このままやり過ごそう。

「華凛、いい彼氏を持ったな」

「うん!お父さん!」

帰宅途中ずっと胸が痛かった。胸の痛みは次の日も変わらなかった。

学校に着くと華凛が

「昨日はごめんね、彼氏って言わなかったら恋は今いなかったかも、、、」

「え?」

「冗談よ、ああ見えて本当はすごく優しいの。」

「本当に彼氏になりたい」とボソッと言った。

「え?今なんか言った?」

「いや。何にも。」

ここでも僕は日和った。

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