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あなたがそうおっしゃったのに。  作者: 友坂 悠


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看病をして。

「疲労からくる風邪、でしょうか」

「応急処置で回復魔法をかけておいた。これで朝までは大丈夫だろう。バトラー、朝一番で薬師を呼んでくれ」

「承知いたしました旦那様」

「君ももういいよ。少しは寝ないと」

「ええ、侯爵様。でも、もう少しだけいさせてください。わたくしの部屋は隣の隣ですから、すぐ帰れますし」

「そうか、じゃぁまかせたよ。無理はしないようにね」

「ありがとうございます侯爵様」



 結局、バトラーが侯爵もおこしてくれて、ジークを着替えさせ応急的に回復魔法をかけてくれた。

 しかし。

 通常の魔法は怪我を治すことはできても病気を治すことはできない。

 病気まで治せるのは、聖女様や聖職者が使用する聖魔法だけ。

 回復魔法を使っても、体力を回復させるだけで病気の根本を治すわけじゃない。


 それでも。

 体力を回復させれば自身の治癒力で軽い病なら治るから、朝までに熱が下がるといいんだけどな。そんなふうに思いながら額にあてたタオルを水に浸し絞ってまたのせる。

 すこしでも。本当にほんの少しでも。これでジークの熱がひいてくれたら。

 そう願って。


 ♢


 気がつくと部屋には朝日が差し込んでいた。




 ジークが寝返りをうって額のタオルが落ちたところで、エーリカは彼の額に手をあてて熱を測る。

「もう、だいじょうぶかしら」

 ずいぶんと熱も下がった感じに思える。もう平熱に近い。


 彼の顔を間近で見ても、もう熱に浮かされている表情でもない。

 うっすら瞼を開けたような気もしたけれど、気のせいだろうと思い直しそのままタオルを洗って取り替えた。

 まだ起きてくる気配はない。


 とりあえずお医者、薬師さんがいらっしゃった後にでもポタージュのスープをお出ししよう。

 かぼちゃの冷製スープなら栄養もあっていいかしら。

 そんな風に考えながら、


「旦那様、また来ますね」


 と顔を近づけそれだけ云うと、一旦自分の部屋に戻った。

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