mission、秘密
ようやく俺たちは映画館のシートに腰かけた。
「楽しみだね」
映画館という場所を考えてか榎本さんは俺の耳に口を近づけるようにしてコソッと話した。
それだけで俺は緊張してしまうのだった。
CMが流れて……とうとう始まった。
役者も有名どころで、俺はついつい見いってしまっていた。
ふっと気になって隣に座る榎本さんをチラリとうかがったが、彼女も楽しんで映画を見ているようだった。
楽しんでもらえているようで、何となくホッとしていた。
「楽しかったねー!」
「俺は……の所感動したなぁ~」
「あー、あのシーン良かったよね!主人公の……」
話はポンポンと弾んだ。
話が合うのが楽しくて、いつもより喋りすぎてしまった。
「あーもうこんな時間か……」
俺は腕時計で時間を確認してそう言った。
「名残惜しい気もするけど……」
榎本さんが小さな声でそういった。
俺はこのままじゃ帰りたくなくなると思って立ち上がった。
「よし。遅くなったら危ないし。帰ろうか。」
少し物足りないような顔をして榎本さんは立ち上がった。
「そうね。帰ろうか。」
バスを降りて榎本さんは電車の改札口に向かう。
俺はまたバスに乗り換えて帰るのでココで別れなくてはならない。
改札の近くの柱を背に俺らは、たちどまった。
「気をつけて帰ってね。」
「うん。春原くんも気をつけてね。今日は、ありがとう。」
「うん、こちらこそ」
「じゃあ、また明日。」
榎本さんが顔の近くで小さく手を降った。
「うん、明日。」
俺がそう言い終わると榎本さんはクルリと向きをかえ、改札に向かった。
「待って。」
俺は反射で榎本さんの腕をつかんだ。
心の中で呼び止めてどうすんだよと慌てる。でも、これだけは言わなきゃ……。クリスマスイブなんだし……
「おっ……俺、伝えなきゃいけないことが……」
「ん?何?」
榎本さんが可愛らしく首をかしげる。
「おっ……俺、榎本さんのことが……好き?になったみたいなんです……」
「なんで、疑問系なの?」
榎本さんはコロコロと笑う。
「あっえっと…ごめん。」
俺は慌ててモゴモゴと謝罪した。
「まぁいいや。」
まだ可笑しそうな榎本さんがにこりと微笑んだ。
「その先に続く言葉は付き合って下さいで合ってる?」
コクリと俺は頷く。
「ありがとう。でも、私には秘密があるの。もしかしたら、嫌いになるかも。」
「そんなことない!」
ココはキッパリと言わなくてはと勇気を奮い立たせて俺は言った。
「そう?じゃあ聞いて、私は……」
榎本さんは秘密について語り始めた。
さぁこれからファンタジー要素足していきますか!
「待って。」って腕をつかまれる。←私が経験しました。
まぁ同性からだったので、キュン♥なんてないのですが……(笑)
春原くんが榎本さんにしたら……榎本さんキュン♥としただろうなぁ
榎本さん、いいなぁ~なんて。春原くんやりますな(。-∀-)




