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夜明け
────記憶が擦り切れそうだ。
身体の内にある星核は、それ自体を苗床として膨大な数の生命の誕生と消滅を幾度となく発生させた。
そこで生じたエントロピーを、純粋な熱エネルギーに転換する。
惑星の誕生に不可欠な超新星爆発
それと同程度の熱量を持つ奔流を宙空へ解き放つ。
眼前で発散した光は、即座に平行次元へと繋がる巨大な門をこじ開けて、彼はおよそ幾億回に及ぶ試行の元、ついにその次元へ辿り着く。
次元干渉に係る際、最も彼の失敗要因となりえた存護の強固な壁を突破出来ずに何度も押し戻されていたからだ。
ここは存護の次元障壁の無い世界。少なくとも現時点において其が人類の敵で無いことは明白。
成功の喜びも束の間、自身の計画を完遂するためのフェーズ1を実行すべく、すぐに接触を図りたい人物への連絡手段を探すことを決意した。
天才クラブ♯81、ルアン・メェイ
どうか冷静に、この名を受け止めて話を聞いてくれる事を願う。
─────自分の名がタイズルスだという事実を─────




