黒猫や丸の幸福便
玄関のチャイムが鳴る。
ある日、少年の元に身に覚えのない箱が届いた。
——ネットで注文した荷物?
「ん、なんか俺、頼んだっけ?」
宛名は間違いなく自分。差出人は「YAMARU?」。
その横には小さく「Dear Past」と書かれている。
中身を確認すべくおもむろにガムテープを剥がし、箱を開ける。
そこに入っていたのは——
「……猫?」
箱の中には一通の手紙が。
Dear Past
箱の中の猫は送られた人間の過去の中で1番のトラウマを体験させる。
そのトラウマを乗り越えない限り、箱の届いた人間は箱の外の世界に出ることができない。外に出た人間は、その猫を最も大切だと思う人間に送らねばならない。
ーーーや丸
箱の中の猫が運ぶのは、幸福か。はたまた絶望か。
この物語は不思議な箱に関わった人間達の一部始終である。
ある日、少年の元に身に覚えのない箱が届いた。
——ネットで注文した荷物?
「ん、なんか俺、頼んだっけ?」
宛名は間違いなく自分。差出人は「YAMARU?」。
その横には小さく「Dear Past」と書かれている。
中身を確認すべくおもむろにガムテープを剥がし、箱を開ける。
そこに入っていたのは——
「……猫?」
箱の中には一通の手紙が。
Dear Past
箱の中の猫は送られた人間の過去の中で1番のトラウマを体験させる。
そのトラウマを乗り越えない限り、箱の届いた人間は箱の外の世界に出ることができない。外に出た人間は、その猫を最も大切だと思う人間に送らねばならない。
ーーーや丸
箱の中の猫が運ぶのは、幸福か。はたまた絶望か。
この物語は不思議な箱に関わった人間達の一部始終である。