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『常人』

続編です。

楽しんで行ってください。

俺はスピード違反のトラックを目掛けて走っていた。……まぁ、追いつくはずは無い。

『常人』ならな。生憎、俺はマトモな人間じゃないもんで。

一瞬にして、そのトラックに追いついた。

静かにトラックの荷台に入り込む。中には二人の男が居た。俺は息を潜めて、ソイツらが向かう場所までついて行った。

そして、数十分が経過しただろうか。そのくらいの時を得てトラックは停止した。薄気味悪く、暗くて注意していないと、コケてしまいそうだ。薄らと建物が見える。

車を降りる二人。トラック内では確認できなかったが、身長はやや高め、そして……デブだな

……俺はトラックの荷台から足を出すように座っていた。

「な!?何だ!?コイツ!?」吠える一人。

「まぁ、いい。でも、トラックの荷台を見たなら、ここで殺さないとな?」男たちはそう言う。……まぁ、負けることは無い。

「隠れてればいいものを」男はニヤリと笑った。

再度、目を閉じて集中する。ゆっくりと…目を開く。また、右目が淡青色に光った。

だが、今度は左目が紅く染まっている。

ヤツらは笑う。「仮面にLEDでも仕掛けてんのか?」俺は首だけを曲げて不気味にソイツらを見つめていた。

「な、何なんだ?お前は……」少し畏怖の感情が見える。俺は何も答えない。俺はこの仮面を付けている時、どんな誤解を産もうが恐怖を与えようが、言葉を発さないと決めている。何故なら、この脳力を誰にだって知られたくないからだ。

ヤツらは少しの恐怖を振り払い、ナイフを握りしめて、突っ込んできた。

"突き"……か。悪くは無い。だが、突きは攻撃の範囲が小さい。そして力の方向を変えるのが難しく、相手に力を利用され易い……このようにな。

その瞬間、俺はたった半歩横にズレて、相手の攻撃をギリギリに躱した。瞬く間に相手の手を掴み、そこのコンクリートの壁にぶつけてやった。壁が崩れる。また、複数人の敵にバレる。

……いや、"的"と言った方がいいか?

そんな事を考えながら当たりを見る。

銃を持った男が二人。ナイフを持ったヤツが

さっきの一人+更に二人。そして、武器を持っていないのか、出していないのか分からない奴が一人。……なるほど。最初に狙うべきは銃持ちだなそう考えながら、武器を持っていない奴に向かって、地を蹴った。敢えて砂煙を立たせる。武器を持っていないヤツをナイフ持ちにブン投げた。……何故ナイフ持ちに?簡単だ、

ソイツから……火薬の匂いがしたからだよ。

だが、確かにそうだ。それだけでは、爆発しない。だから、俺は中指と親指を合わせて、

一つ指を鳴らして見せた。すると、瞬く間に閃光が迸る。……死にはしなかったな。倒れ込んだヤツらから目を離し、

銃を持ったヤツらを見やる。

畏怖を感じた顔で俺に銃口を向けていた。

その瞬間、一つの銃声が辺りに響いた。だが、

俺はその銃弾を軽々とナイフで切り落として見せた。敵は唖然とする。そりゃあ、そうだろう。一般的にピストル型銃は秒速200~630m程。それに、反応して見せたのだ。化け物としか言いようがない。俺はソイツらにナイフを向け、その弾丸よりも速く奴らの眼前に移動した。「……あ」絶望したような声と共に銃を落とし、その場に倒れ込んだ。

倒れ込んだヤツに無慈悲に蹴りを入れる。

焦って銃口を向けてくるには顎に一撃を……

"ゴッ……!"と鈍い音がして、ソイツはその場に倒れる。……脳を揺らすように殴って正解かもな。そう考えながら、俺は建物を見た。

……廃校、か。その建物はボロボロだった。

暗すぎて遠くは見えないがそこの部屋を見た感じ机や椅子が大量に立てかけられていて、他にたくさんの部屋があることを物語っていた。

……恐らく敵は中で待ち構えている。此処に数人しかいない訳が無いからな。

敵はさっき壊れた壁から俺が校舎に入ると思っているだろう。だから、出待ちを予想して……

その瞬間、俺はさっき壊れた壁の少し隣を思い切りぶち壊した。

"バァゴォォン!!"途轍も無い音ともに壁が崩れる。そして中を見やれば、数人の男が倒れていた。……読み通り、だな。

そのまま先へ進む。しばらく、敵が現れない。

何が嫌な予感を感じた。それでも、歩を進めていれば "カチッカチッ"と時計の進む音が鳴った。俺は静かに戸に近付き、中を確認した。

……何だ、誰も居ないのか。

"コロンっ……"変な音がした。そこに目を移すと、そこには……手榴弾があった。

一瞬で壁を蹴り、反対校舎まで跳んで避けた。

……焦った、流石に焦ったな。そんな事を考えている暇もなく、大量の敵に囲まれていた。

……ッチ!声を出してはいけないため心の中で舌打ちをする。……少し本気を出すか。

その瞬間、廊下を強く踏みつけ、廊下の板が上がる。銃の心配が無いこの一瞬を逃さず、突っ込ん出来たヤツを返り討ちにする。

そして、ソイツから一本のナイフを奪った。

今、所持しているナイフは二本………

次の瞬間には無数の銃弾が目の前を覆っていた。相手に聞こえないほどの小さい溜息をつき、ナイフを構えた。

そして、相手には理解出来ないであろう、

そんな光景を作り出した。そう、全ての銃弾を防いでみせたのだ。この、たった二本のナイフで。敵は弾切れ、直ぐにリロードをしようとする。……その隙を俺が見逃すと思っているのだろうか。俺はその場の全員のアキレス腱を切ってやった。呻き声を上げ倒れ込むソイツらから目を離す。……1人逃げたな?

暗闇の廊下を見つめた。 シンとした空気の中

微かな足音が聞こえる。そこを目掛けて、ナイフをブン投げた。……当たるなコレは、

"バタッ…!"と音が鳴った。後ろを振り返る。

そこには怯えた男が二人居た。

二人の顔面に膝蹴りをぶち込み。先を急いだ。

……泊まるって言ったのに、マズイな。

俺の体内時計ではもう、18時半を回っていた。

……どうしたものか。そう考えていると。

気絶した男のポケットから瓶が転がってきた。

……火薬、か。俺は仮面の中でニヤけて、中庭の様な場所に出た。

もう一度、さっきのように指を鳴らしす。

爆発音と共に辺りが一瞬照らされる。

……アソコともう二つ怪しい場所があったな。

たが、全てが三階以上。……面倒臭い。

銃弾が幾つか飛んできた。

お構いなく俺は右手を左足の傍に置いて体を縮める、その後に右足を後ろに引いて……

その瞬間、大きく右手を広げ壁にぶち当てた。

さっきの爆発よりも大きな音が轟いた後、

その瓦礫を確認した。……ハズレ、か?

もう一つの怪しい部屋……そこに瓦礫をブン投げ、破壊した。……またハズレか。

今度は怪しい部屋に跳び移り、中を見る。

「よくもまぁ、やってくれたな」そこには、

なかなかに歳を重ねた男が居た。

男は跳び掛かってくる。そして、チラリと見えた。……服の中に、大量の爆弾。コイツ……親玉じゃないな?そう考えた瞬間、ソイツを壁に叩き付け、問い質す。……っと、この仮面を付けているウチは言葉を話しちゃいけないな。

……警察に任せるか。そう考えて、ソイツを拘束し、その場を後にした。


……死人はゼロ。怪我人はほぼ全員。

まぁ、上出来だな。後は証拠の後処理、か。

俺は辺りを見回す。……跳ぶか。

暗すぎてあまり分からなかった。俺は思い切り地面を蹴り、250m程ぶっ跳んだ。

……眩しい。日が落ちていると言えど、

能力を使ってるならな。

……森だったのか。よくもまぁ、こんな所に

学校を造るよな。そう思いながら家へと走った。家に着き、思い出した。

……今日、泊まるんだった。ヤバいな。

時計に目をやると、19時半過ぎ。

「ど、どうしよう」そんな独り言を呟いてただ、一人焦るのだった。

ご視聴ありがとうございました。

今後の投稿もよろしくお願いします。

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