『なろう』の空洞化?
私は異世界もので『なろう』を知った。
外の世界では異世界(転移・転生)ものばやりである。
昨年の『無職転生』のアニメの大ヒットや、その他の初期のレジェンドレベルの作品の3期や4期もヒットしている。
石田衣良氏は、先月末、自身のツィッターやユーチューブのチャンネルで「異世界転生にハマっている」と述べ、異世界転生もののコミックの原作を執筆中であると話した。
いよいよ直木賞作家が異世界転生ものに参入して、作品を書き始める時代になったのだ。
「なろう」や「異世界もの」は、特別な趣味・趣向ではなく、広く日本社会でエンタメの発祥地やジャンルとして市民権を確立したようだ。
ところがひるがえって、その「なろう」の現状を見ると、日間総合ランキングでは、異世界転生ものはほとんどない。ハイファンタジーすら少ない。
かつ、エッセイや活動報告などを見ると、なろうにおける古くからの有力作家の嘆きや活動停止や脱退もみうけられる。
外の世界ではなろう発のファンタジーが隆盛なのに、なろうの中ではドーナッツのように中心部の空洞化が進んでいるのではないだろうか。
そんな危惧をいだくのは私だけであろうか。