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入学試験で差を付けろ!

ゴリラじゃないのに万年筆のペン先折っちゃうので実は私はゴリラかもしれない。


入学までの1年間それはもう辛かった。人間と同じ振る舞いは前世の知識もあるので出来るには出来るし、なんなら前世より身体的には楽に出来た。


だが、力加減、これの調節は難しかった。少し疲れたり、気を抜いたりするとナイフをへし折ったり、カップを壊したりしてしまう。


ダンスのレッスンでメイドをへし折るわけにもいかないので、普段から日常的に気を付ける事でなんとか加減出来るようになった。



そして、1番難しかったのは文筆だ。

万年筆など前世で使う機会もなかったのでなかなか慣れないし、気付くとペン先は割れていた。

そもそも、インクが出なかったり、紙に引っかかったりして本当に大変だった。


私を指導する先生曰く、

「持ち方を覚えたらほぼゴール」だそうだ。


ふと鏡を見ると万年筆を睨みつけ悪戦苦闘するゴリラが映り、ゴリラになってまで何やってるんだろと心が折れそうにはなったが、

先月なんとか合格を貰い人並みくらいに文字は書けるようになった。


しかし、更に貴族同士でやり取りする際は便箋やインクも選ばないといけないらしい。


なんて面倒なんだ貴族、とその時私は強く思った。


もうヤダ、あたしジャングルに帰りたい。


と泣き言を漏らしそうになるがどうせ、


「ウホホ……。」


としか言えないので言わない。それにもし、良い性格したメイドのシャロンに聞かれるとまたサラダを食べさせられてしまう。

弱音や泣き言はアイツをクビにしてからだ。




そんなこんなで15歳の誕生日を迎えた私はなんとかお母様から貴族としての振る舞いに及第点を貰い、入学を許された。





それから1か月経った今日、私は入学試験を受けていた。


貴族は受ける意味は特に無いのだが来月の入学式では学年主席が挨拶をするので一応全員が受けるのだ。


まぁ、どうせ裏で手を回され王族の子だかなんだかが挨拶する事になるだろうし、あくまで建前だとは思うので適当に済ませて帰ろう。


揺れる馬車の中、そんな事を考えていたら馬車が止まりコンコンと控えめなノックが聞こえた。


どうやら到着したらしい。


使用人の手を借りて馬車から降りると周囲の人間がザワザワしだした。


「おい、あれ魔物か?」


「魔物って服着るんだっけ?」


「うそ!?魔物だって怖い!」


「えー!?王都で魔物なんて騎士は何してるのかしら!」


などなど様々なところから色々な声が聞こえて来る。


どうやら王都に魔物が現れたらしい。

私からは見えないが街中で魔物が出るなんて恐ろしい世界だ。


私は足早に試験会場に入り、決まった席に着席した。


私の後から会場に入って来た子たちも魔物がどうこう言っていたが、学園は貴族の子息子女を守る為の騎士が大勢居るのでそんなに心配しなくても大丈夫だよと教えてあげたい。


そんな風に色々ありつつも試験は定刻通りに始まった。


試験内容は中学生の中間テストより簡単なくらいの難易度で適当にやるつもりの私でもスラスラと解けた。歴史が少し難しかったくらいだ。


試験を終えて帰る頃には魔物騒ぎもおさまったらしく、特に何に巻き込まれることもなく無事に帰宅出来た。


後日、家に届けられた試験結果は主席。

なんと私が入学式で挨拶をする事になったのだ。


お母様とお父様は主席になったことを殊の外喜ばれ、弟は何故かその日からより一層勉強するようになった。


ゴリラになって不安ではあったが、

なんだかんだと久々の学園生活に胸を躍らせながら私は入学式まで過ごすのだった。

筆記試験はマリアが唯一前世知識チート出来る部分です。書いているとだんだん好きになってきますね。

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