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現実にもスキルがあったなら。  作者: 高一の勇者
第一章:始まりの非日常
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悪事を止めようpart2

ブクマ100越えてるんじゃないかなーとwktkしながら覗いたら予想を大きく上回っててリアルでガッツポーズして友人に白い目で見られました。

理由を話したら「お前に小説なんてもんが書ける訳あるか」と言われました。解せないです。

ついでに「ブクマ100越えてたところで別に凄くないだろ」とも言われました。事実かもしれませんが心に刺さりますからやめて欲しいです。


あ、今回やや長めです。

あーたーらしーいーあーさがっきったっ。という訳で今日も学校に行き朝練⋯⋯は無く遅めに学校に行った。雨なので朝練は無しだそうだ。寝る前の『聖光』のお陰で体調はすこぶるよかったんだけどなぁ。

そんで今日も午前中はいつもと変わらない時間を過ごし昼休みになった。飯にしようと弁当を取り出すと友達に声をかけられた。


「お前昨日昼間どこいってたんだ?ゲームの話するつもりだったのにどっかいっちまうもんだからよー」

「いやぁすまん、男女の幼馴染みが連れ添って外に出ていったから気になってついていったんだよね」

「ほほう?それで結果は?」

「まさかの告白じゃなかったっていうね」

「何だそりゃ、つまんねーの」

「それは俺のセリフだ」


その後は弁当を食いつつ他愛の無い話をして過ごした。特に何事も無く楽しい時間を過ごせた。



――――――――――――



そんで最後の授業が終わり下校時間になった。雨で部活は休みなのでまっすぐ帰・・・らずに何となく学校の中を散策することにした。理由は『心眼』の強化条件の『悪事を5回止めること』があるからだ。学校でも悪事は起きてるだろうしな。

そういえばライマ。既に2回カウントついてたけど何で?


『以前マスターのご友人達を襲ったおっさんを倒したのとマスターのご友人を怯えさせた虫を追い払ったのがカウントされています』


ああ、確かに幹部のあれは確実に悪事だね。そんで虫が理恵を怖がらせるのも悪事に入るのか⋯⋯意外と緩め?


『悪事であればなんでもいいのです。流石に自分が仕立てあげた悪事では無理なようですが』


それはまあ当たり前だな。そんな感じでライマと会話をしながら歩いていると自分が使う所とは別の靴箱のある所に来た。そこで何か物音がしたので何となく足音を殺しつつ近寄ってみる。するとそこには靴箱に入っている靴を取り出した状態の女子生徒がいた。

なんだ、単に下校するだけかと思っているとその女子生徒は何故か大量の画鋲が入ったケースをポケットから取り出すと靴の奥の方へ中身を入れ、そのまま靴を靴箱の中へ入れようとするではないか。


「おい」

「っ!?」


俺は思わず声をかける。女子生徒は凄い勢いで振り返ってこっちを見る。⋯⋯なんかこえぇよ。


「そんな陰湿な真似して恥ずかしく無いのか?」

「⋯⋯チッ」


そいつは舌打ちすると走って逃げて行った。全く、陰湿な真似するやつもいたもんだ。彼氏できねぇぞ。

俺は女子生徒が放置した靴を拾うと靴を逆さまにして画鋲を中から出した。これでもう大丈夫だろ。よっしゃカウント3。

俺は靴を靴箱の中に戻し悪事を止めるため校内散策を続けるのだった。



――――――――――――



「⋯⋯流石にそうそう見つからないか⋯⋯」


あれから30分ほど歩き回ったが悪事は見つからなかった。正確に言えば男子生徒が陰口を叩いていたが近くにいた委員長っぽいキャラの人が注意して出番が無くなってしまった。


「⋯⋯そろそろ帰るか」


誰にともなく呟き置いておいた荷物を取りに教室へ向かう。そして何事もなく荷物を回収して校舎を出る。そしてそのまま駅へ向かい家に帰るのだった。



――――――――――――



翌日。今日もよりによって土砂降りだったのでまたもや放課後校内散策。散策を初めて5分で女生徒の尻を触ろうとした先公の手を撃退し、四つ目の悪事終了。めっちゃ睨んできたが知らん。お前が悪い。


そんで昨日のあの女子生徒のことが気になったので同じ靴箱まで行くと。

⋯⋯いる。さらにライマの索敵にスキル保持者として引っ掛かったようだ。昨日はライマ曰くスキルは持ってなかったそうなので昨日習得したことになる。鑑定結果はこちら。


ーーーーーーーーーー

狂乱バーサーク

理性を失うほど身体能力が上がる。また、理性を保ちづらくなる。

ーーーーーーーーーー


俺がこんなスキル手に入れたら『自爆Lv3』を使ってでも消すわ。速攻で『聖光』使えば治りそうだし。

そんでだ。重要なのはこいつがどれだけ理性を失っているかということなのだが。

髪は乱れ、服の着こなしも何処かおかしい。目は焦点がやや定まっておらず、何かぶつぶつと呟いている。そして極めつけは右手に持った包丁。

完全に頭おかしくなってます。よく普通に学校来れたよな。学校の人も関わりたく無かったのだろうか?


『マスター。こちらに一般人が近づいて来ます。恐らくこの狂人が狙ってる人間だと思われます』


ライマまで狂人呼ばわりかよ。いや、それよりコイツのターゲットが来るのはまずい。ガチで理性が吹き飛び全力で襲いかかって行くだろう。そうはさせじと、俺は昨日のように声をかける。


「おい」

「アアッ?」


返事が怖っ!だが怯むわけにはいかん。


「包丁なんて物騒なもん持って何やってんだよ」

「アンタには関係ナいでしょ?ジャましなイでよ」


口調も何処かおかしい。呂律が上手く回ってない感じだ。怖っ。


「少なくとも同じ学校にお前みたいな危険人物がいることは関係無いとは言えないだろ」

「わたシがきけン人物?それナらわタしよりモもっとキけんなヤつがいるワよ?」

「それって、お前が待ち伏せしてる相手か?」

「そうよ⋯⋯」


そいつはそう言うと空いてる左手で拳を作り靴箱に叩きつける。バキィ!という音と共に靴箱が大きく凹む。おいおい、一応金属製だぞ?怖っ!


「あいツはちょっト可愛いカらってあゆむ様ヲ振ったノよ?ワタシには振りムいてくれナかっタのに⋯⋯」


⋯⋯は?何でそれでお前以上の危険人物になるん?ああ、女の嫉妬って奴?それが『狂乱』覚えたせいで一気に拗れたってこと?


「アの女を殺さなイと⋯⋯ワタシはあノ女を⋯⋯八坂美佳子を殺サないといケないんダ!」


⋯⋯スキルってのは悪影響を与えるスキルもあるんだな。全く、誰がスキルなんてもんを作ったのやら。それはともかくコイツを止めなければ。


「流石に人殺しは不味いぜ?さっきの歩だっけ?そいつにも嫌われるぞ?」

「⋯⋯そうね、じゃア半殺しにしよウ」


やっぱり駄目か、こいつ理性が遥か彼方へと吹っ飛んでる。会話は無駄か。しょうがない、力づくで止めるか。ついでに言うとその歩って人恐らくテニス部の先輩なんだよなぁ⋯⋯イケメンだし。

よし、先輩の為にも、まだ見ぬ八坂さんの為にも、そして俺のスキルの為にもこいつを止めよう!怖いけど!


「まず包丁で攻撃しようとするなよ、止めるつもりがないなら俺も全力で止めるぞ?」

「ふウん・・・?やっテみなさいヨ、今のワタシを止めらレるならネ!」


そう言うやいなやとんでもない速度で飛びかかってくる。『心眼』があるのに少しぶれて見えるってどんな速度だよ!

俺は最大限に引き付けてから全力で横に回避する。そいつは体を制御出来ていないのか向かいの壁に激突し、痛そうな音を響かせる。しかし大して効いていないのかすぐに体勢を立て直すとまたもや突進してきた。

俺は包丁に気を付けつつ腕を掴むと勢いをそのままに1本背負いの要領で地面に叩きつけた。


「かはっ⋯⋯!」


そいつは背中から地面に叩きつけられたせいで息が詰まったようだ。この隙にと手を押さえ動きを封じようとしたが、


「ガアア!」

「おわっ」


力が強すぎて吹っ飛ばされた。なんとか空中で体勢を立て直し着地したが相手も起き上がってしまった。仕切り直しか。

しょうがない、閃雷で麻痺させるか。だが極力スキルを見せたくない俺は同じように突っ込んで来たところを掴み首筋に電流を流した。一般のスタンガンより少し強力なレベルである。


「アガアアアア!」


そいつはそれでも最後に手を振り回し、包丁が俺の頬をかすめた。だが流石に体が麻痺したのか動けなくなった。


「ウグウウウウゥゥゥ⋯⋯⋯⋯」


とりあえず無力化したはいいけど理性戻ってくるのか?ライマ、どうにかならない?


『『聖光』ならば精神安定効果がありますので『聖光』を使用すれば恐らく理性は戻ってきます』


了解っと。『聖光』!

首を掴んだままだった手から光がこいつの体に流れ込む。離れてしばらくすると、さっきとは違い目の焦点がきちんと合った状態になった。


「あれ、私は何を⋯⋯?」

「お、正気に戻ったか?お前は包丁持って八坂さんだっけ?その人を待ち伏せしてたんだよ」

「あ、ああ、そうだ、私は昨晩急に怒りが抑え切れなくなって⋯⋯私は、何てことを⋯⋯」

「まあ俺が止めといたから安心しろ。まあ許すかどうかは⋯⋯本人に聞きな」


実は交戦中に既にすぐ近くにまで索敵の反応が来ているとライマが教えてくれたのだ。更に『心眼』によって気配もある程度感じることも出来た。

俺の言葉に反応し、隣の靴箱の裏から八坂さんらしき生徒が出てくる。するとなんとその顔には見覚えがあった。


「え、貴方はあの時の⋯⋯」

「おおう、まさか同じ学校だったとは」


以前、薬中だったのを治してあげた女の子だった。思わぬ再開に驚きはしたもののその話は後だ。それは彼女もわかっているようで顔を引き締めると女子生徒に近づいた。


「美佳子⋯⋯」

「優香⋯⋯」

「⋯⋯ごめんなさい!私は美佳子にたくさんの嫌がらせをした。危険な薬を飲ませて破滅させようとした。それがうまくいかないと分かったら、今度は殺そうともした!謝っても許してくれないだろうけど、本当にごめんなさい⋯⋯!」

「優香⋯⋯⋯⋯」


優香と呼ばれた女子生徒は座り込み泣き出してしまっている。精神が安定したことで自分がどんな馬鹿なことをやろうとしていたのか自覚したのだろう。

八坂さんはそれを見て悲しそうな表情をしていたが真剣な顔になると、言った。


「優香が今までやったことを本気で後悔して謝っているのなら、私は二度と許さないなんて言わない。けど、それよりも先に謝罪するべき人がいる」


そう言って八坂さんはこちらを見る。って俺?


「彼は頬も切れてるし、彼に襲い掛かったんでしょ?そんな状況であなたを止めてくれたんでしょ?だったら謝らないと」

「あ⋯⋯」


こちらを向いて自分がやったことを思い出したのか顔が青くなっている。


「ご⋯⋯ごめんなさい⋯⋯本当にごめんなさい⋯⋯!」


そして頭を凄い勢いで下げ謝った。何というか、こんなに必死に謝られたことが無いので対応に困る。


「ま、まあ、気にすんな。大した怪我もしてないし」

「ううっ⋯⋯ごめんなざい」


追加で謝られた。本当にどうしよう。


「優香⋯⋯もうこんな事を二度としないよね?」

「ゔんっ⋯⋯」

「なら、もう謝らなくてもいいよ、前みたいに友達として一緒にいよう?」

「美佳子⋯⋯ありがとう⋯⋯!」


この後、たまたま近くにいた先生が俺らの様子を見て駆けつけてきて、優香は先生にやったことを洗いざらい話した。薬のことだけは八坂さんが言わせるのを事前に強く止めたため言わなかったが、それでも内容から二週間の停学処分にされ、それを優香は騒がずに受け入れていた。俺も先生から事情聴取されたが止めたことを褒められ、包丁持った相手を見つけて先生を呼ばなかったことを怒られた。あと絆創膏も貼ってもらった。この先生めっちゃいい人。

そんで荷物を回収して帰ろうとしたのだが。


「⋯⋯なんでいんの?」

「それはもちろん会いたかったからだよ」


八坂さんが校門で待ち伏せしていた。未だに索敵では人の区別までは出来ないので同一人物だと分からなかったのだ。

俺はそのまま校門を通り歩き続けたが八坂さんは当たり前のように付いてきた。


「ねぇ、あなたの名前は?」

「大葉隆二だ。そっちは、八坂美佳子さんで合ってたか?」

「あれ?なんで知ってるの?」

「あんたの友達が叫んでたもんで」

「なるほどね。それで、隆二君はあの時薬を買おうとした私を止めてくれた人だよね?」

「⋯⋯そうだが、あんまり大声で言うなよ⋯⋯そんで薬中は治ったか?」

「あ!そうだ、あれ何したの?隆二君が肩に手を置いたと思ったら急に辛さが無くなったんだよ?絶対何かしたでしょ!」

「知らねーよ。俺は八坂さんが道を踏み外しそうになってたのを止めただけだ」


やっぱ『聖光』はバレてるっぽい。内心冷や汗をかきつつ誤魔化す。ていうか近い。今は土砂降りで傘をさしているのだが傘がさっきからがんがん当たっている。傘が無かったらもっと近かっただろう。てゆーか早くも名前呼びだな。


「その止める行動も勇気がいると思うんだけど⋯⋯特に相手の男確実にカタギの人じゃなかったでしょ?」

「ちょっと身体能力には自身があったからな。見た限り大したことなかったから別に怖くなかったし」

「へぇー!隆二君って強いんだね!そういえば、あの後どうなったの?」

「警察呼んで逮捕して貰ったよ。事情聴取を受けたけど、八坂さんのことは話してないから安心してくれ」

「⋯⋯⋯⋯」


俺がその事を伝えると、八坂さんが急に立ち止まる。


「ん? どうしたんだ?」

「あのね、隆二君、私があなたに会いたかった理由何だけど、一度、お礼を言いたかったんだ」

「え?」

「あの時は助けてくれて、本当にありがとうございました!!」


八坂さんは傘ごとお辞儀をしてお礼を言ってくる。いや何でこの流れで急に!?急に頭を下げた八坂さんに周りの同じように下校していた生徒達が何事かと注目してくる。


「ちょ、ちょっと、恥ずかしいからやめてくれ!」

「え、何で?」


俺の言葉に反応し顔を上げるすると周りの視線に気づいたのか顔を少し赤くする。


「そ、そうだった、周りに人いるんだった」


どうしよう。そうだ、こんな時こそライマ先生の出番だ!ライマ先生!この状況を解決する方法を教えてくれ!


『逃げればいいのでは?』


それがあった!俺は八坂さんの手を掴みその場から逃げ出す。


「え、ちょっと、隆二君!?」

「恥ずかしいから逃げる!異論は認めん!」


そしてそこら辺にいた人達を振り切っていった。そして駅に着いた所で止まる。


「はあー⋯⋯恥ずかった⋯⋯」


そうため息をつく。しかし、


「ねえ、私は今の方が恥ずかしいんだけど⋯⋯」

「え?」


そう言う八坂さんの方を見る。何が?と思っていると。


『手を繋いだままですよ?』

「おわっ!?」


ライマに言われ急いで手を離した。そりゃ恥ずいわな。八坂さんは顔を赤くしてしまっていた。


「わ、悪い、忘れてた」

「いや、私が原因みたいなものだから別にいいんだけど⋯⋯私はこっち側の駅じゃなくて反対側なんだよね⋯⋯」

「うっ⋯⋯重ね重ね悪い⋯⋯」


くっそー超恥ずかしい。慌てすぎだ。その後は八坂さんと別れ、電車に乗ってさっさと帰った。


『(⋯⋯フラグ立ちましたね)』


ん?なんか言ったか?


『いえ、何も』

今回も載せておきます。


ライマ2

閃雷2

蒼炎2

聖光

心眼

竜化2

自爆LvMAX

装甲・腕

自爆Lv3


※追記:10/22 17:03に誤表記を修正しました。ナイフなんて持ってねーよ包丁だよ。

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