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休幕:激動の夜明け

なんとかやる気戻り始めて書いたのですが⋯⋯クオリティが低い気がする⋯⋯!


早いところ書きたい所まで進めてモチベーションを上げたいものです。


ともかく、二ヶ月近くお待たせして申し訳ありませんでした!


「それじゃあ、何があったかの報告をするぞ」


『マスター、何も無かった風にしても顔が赤いので無駄ですよ』


そこ!シャラップ!!


「とりあえず、美佳子がわかんないことを話していくと思うから、後でしっかり説明するからな」

「あ、ちなみに隆二君が竜だったりすることは知ってるよ?」

「何故にっ!?」


え?何!?仁美お前バラしたりした?


「いや、私は特に何も言ってない。言ってないのだが⋯⋯」

「実は東堂を倒した後、エレベーターで降りてる時くらいから起きていたらしくてな⋯⋯」

「あー⋯⋯」


あー、俺達の姿をバッチリ見ちゃったー、と。あとは俺らの発言の端々から判断できたんだろう。


「ま、まあ、それでも分からないことは多いだろうから、それはまた後で説明するからな?」

「うん、分かった」


と、美佳子が素直に頷いてくれたので話を戻す。


「まずは⋯⋯」


そこからは、あのビルであった出来事を話していった。



――――――――――――――――――



「そんな⋯⋯東堂が死亡するなんて⋯⋯」


どうやら族長はその情報にショックを受けたようだ。


「東堂ファミリーとは仲良かったのか?」

「えぇ⋯⋯多少荒っぽい所はあったけれど、今回みたいに一般人を人質にするような事はしない⋯⋯人情に厚い人達だったわ」


そうだったのか⋯⋯


「私も幼い頃は彼等と親交がありました。中学生になった辺りで、急に彼等の活動が悪質化したので、それ以来は関わったことはありませんでした」


つまりその頃くらいから奴らに何かあったと⋯⋯東堂も最期に何か黒幕らしき存在について言及してたし、そいつの仕業だろうか。


「それらについても気になるけれど⋯⋯TFSPが彼らの拠点に来たというのは本当なの?」

「ああ、どこから情報を手に入れたのか知らないけど、班長込みでな」

「まずいわね⋯⋯残った東堂ファミリーがどう扱われるのか⋯⋯」


そうか、吸血鬼共をぶち飛ばして来たからまともに抵抗すら無く制圧される可能性が高い。

そして全員吸血鬼って恐らくバレるだろうから、最近起きてる事件の犯人たちと間違われかねない。


「嘘発見器の婆さんがいるから誤解は解けるだろうが⋯⋯」


だからといってそのまま帰してもらえるとは思えない。TFSPに所属することを強制される程度なら良いのだが、記憶消去とかもされるかもしれない。


「とはいえ、俺に出来ることも無いし、特にするつもりも無いからなぁ」


それに俺が相手をしていた奴らは大抵強化段階が5を超えている。大半気絶や怪我をしてるとはいえいい勝負するんじゃないかな?


「派手に動いたのは彼らだし、仕方が無いわね⋯⋯」


族長もどうやら諦めた模様。


「とりあえず報告はこんなもんだな。そっちからは何かあるか?」

「ああ、一つだけあるわ」


あるのか⋯⋯正直割と疲れてるからさっさと帰りたい気持ちがあるのだが。


「この間ここに襲撃してきた吸血鬼達がいたでしょう?彼らの所属が判明したわ」

「あー、他にもあるのか?」


高野家、東堂ファミリーと来て⋯⋯何?


「ええ。最上もがみ家ね」


あ、思ったより捻りが無かった。〇〇忍軍とか来たりするのかなーと。


『はぁ⋯⋯何がどう繋がったら忍が出てくるのですか?』


適当に考えただけだからそんな呆れた声出すなよ。てか、最上ってよく聞く名前な気がするんだが⋯⋯なんか知り合いにもいた気がする。


それはともかく。


「襲撃は俺がいない時も何回かあったって聞くけど、全員最上家か?」

「そうね、最後に東堂ファミリーから来た連絡員以外は最上家からの刺客ね」


⋯⋯となると、主に高野家を狙ってきてるのは最上家なのか?


「⋯⋯最上家の規模はどのくらいなんだ?」

「私達に比べて、かなり大きいわ。500人はいたはずよ」


500人は流石に多いなぁ⋯⋯TFSP日本支部の構成員が何人だったっけか?


『およそ300人と坂口様が仰っていました』


うーわ多っ!これ街中歩けば一人くらい見つかるんじゃね?


『⋯⋯それが、今まで一度も確認していません。名持ち(ネームド)スキルなので確認出来ていたなら『極ノ旗(バラキエル)』が強化される筈ですから』


なんだって?いや500人もいて見かけないとかどこ居るんだよ⋯⋯


あーいや、もしかすると?


「その最上家って、割と遠い?」

「⋯⋯なんで知ってるのかしら⋯⋯そうね、本拠地は二つほど県を跨いだところにあるわ」


なるほど、近くに居ないから俺の近辺では反応が無いと。するってーとー⋯⋯ここに来たヤツらわざわざ遠出してきたの?その上で捕まるとか可哀想だなおい。


「まあ俺には俺の情報網があるんだよ」


とりあえずそう言って誤魔化しつつ、


「と言っても、こっちも重役人質に取って平和的解決するつもりなんだろ?」


と、確認しておく。


「その通りといえばそうなのだけれど⋯⋯」


俺の言い方に族長は少し苦笑いしたものの、否定はしなかった。


「それじゃあ、用事が無いなら俺はそろそろ帰ろうと思う⋯⋯色々、問題ごともあるし」


今後、美佳子への説明にTFSPの方からも情報を集めないといけない。

それにまだ宿題終わらせてねぇ⋯⋯疲れたし、今日くらい『解析』使ってもいいよねもう⋯⋯


「⋯⋯分かったわ。東堂ファミリーに何があったか等は後ほど連絡するわ。それと⋯⋯」


族長は一度陽菜を見た後、俺の方に向き直り、


「⋯⋯陽菜のこと。本当にありがとう。もう、治らないかと思っていたわ⋯⋯」


本当に感謝した様子でそう言った。


「⋯⋯気にすんな。たまたまだから」


俺は少し照れくさくなり、少しぶっきらぼうに返し、


「それじゃ、帰るか、美佳子、仁美」

「ああ」

「うん」


俺たちは、高野家から去っていった。



――――――――――――――――――



帰宅中。


「⋯⋯そう言えばさ」


美佳子が仁美の方を見ながら言った。


「ん?なんだ?」

「仁美さんって、結局何者なの?」


あー、そう言えば気になるか。うっすら黒いオーラ纏ってるのは気にしないでおこう。


「む⋯⋯隆二、言っていいのか?」

「んーまあ、別に俺が少し恥ずかしいだけだし⋯⋯余計な誤解招くよりいいだろ」



という訳で経緯を説明。



「⋯⋯えっと、隆二君の分身を性転換させた存在⋯⋯?」

「まぁ、そういうことだ」

「⋯⋯⋯⋯」

「あー⋯⋯美佳子?」


どうした仁美をじっと見て。仁美も元は俺だからそんなに見つめられると照れるぞ。ほら顔が少し赤くなってきた。


「⋯⋯そう聞くとカッコよく思えてきた」

「どうしてそうなる⋯⋯あんまり見つめられると困るのだが」

「⋯⋯しかも可愛い」

「ど、どこがだ?」


赤面してオロオロしてるとこじゃないかな。


その後は、他愛ないことを話しながら電車に揺られていた。


なお、途中から空気が甘くなって仁美がさりげなく離れていったのは余談である。



――――――――――――――――――



そんなこんなでようやく家の近くに着いた。えーと現在時刻は⋯⋯げっ!気づいたらスマホにヒビが!


「いやまあ、あんな戦闘してりゃダメージくらい入るか⋯⋯」


むしろ割れてるだけで動作に支障がないのは幸運だろう。まあ破損だけならタダで交換してもらえる契約してるし大丈夫か⋯⋯これからはバックアップは定期的にやろう。


『壊れていたとしても私が時刻を把握しておりますので。なお、現在時刻は午前二時十三分です』


あーうん、そういやお前そんな機能あったな⋯⋯本当に便利だなおい。


ていうかもうそんな時間か⋯⋯普段そこまで夜更かししないしそろそろ眠たくなってきた。


あ、そうだ⋯⋯そういえば問題事があるんだった。


「美佳子は親から連絡は無いのか?行方不明扱いされてたみたいだが⋯⋯」

「あー⋯⋯体を乗っ取られて、電話で無事を伝えさせられたから、ある程度落ち着いてるみたい」


そうなのか⋯⋯うーん大事にならなかったから結果的にナイスなのかもしれない。

まあ憑依してた奴は絶対に許さんが。次会ったら殴る。その次会っても殴る。え?女性だったろって?知るか。俺は女でもクソなら容赦はしないタイプだ。


おっと、思考が物騒な方へ。落ち着け⋯⋯あんまり興奮すると黒歴史が追加されかねない。


「⋯⋯そ、それで、その⋯⋯」

「ん?」


美佳子が顔を赤らめつつ話しかけてくる。





「きょ、今日も⋯⋯隆二君の家に泊まっていいかな⋯⋯」




上目遣いでお泊まりの提案⋯⋯だと⋯⋯!


待て待て落ち着け俺!これは別に普通の事だ!ほら、こんな時間帯に帰るのは気まずいだろうし!


「そ、そうだな⋯⋯こんな時間に帰るのも大変だしな」


俺は平静を装いながら快くその申し出を受け入れた。


『全く装えてませんよ。動揺が顔に出ております』

『すまん甘ったるくて仕方ない。少し控えめにしてくれ』


ライマと仁美から総ツッコミ入れられた⋯⋯そんなこと言われたってさー!


そんなこんなで、俺たちはギクシャクとしながら帰宅した。








なお、その後は特に何かハプニングも無く、時間が時間なので諸々の説明は明日にして課題などを終わらせてさっさと寝た。やましいことは特に無かったです。



⋯⋯流石に襲うのは駄目だよそりゃ⋯⋯

おまけだっちゃ

――――――――――――

隆二達が去った後の高野家


「⋯⋯行ったわね。それじゃあ陽菜」

「⋯⋯なんですか、お母さん」

「愛情の証としてほっぺたにチューしてあげる!」

「全力で遠慮します!!」


親子で追いかけっこが始まっていた。


――――――――――――

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