表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/88

始まり(二章)

テスト終わったしカラオケ行って小説書くか!

インフルなう


インフルってこんなに辛かったんですね⋯⋯


それはさておき、二章の開幕です。なんか迷走してる気がしますけど一応おおまかな筋書きは脳内にあるので大丈夫だと思い⋯⋯たいです。


では、どうぞ。

俺の名は大葉隆二おおばりゅうじ。高校一年生になってしばらく経った15歳だ。部活はテニスをやっている。また、俺自身はオタクではないのだがたまに友達に勧められるラノベを読んだりアニメを見たりすることもある。お陰でオタク知識はそれなりに身についてしまった。家は一人暮らしだ。両親は幼い頃に亡くなっており叔母に引き取られ、そして高校生になって何故か一人暮らしを経験してこいとマンションに引っ越させられた。


そしてある日、階段から転げ落ちたことで、『賢神ライマ』というスキルを解放、それによりこの世にスキルが実在することを知る。折角だからとスキルを増やそうとしたら何やかんやあってTFSPとかいう国際機関とウロボロスとかゼウスとかいう名前の秘密結社の存在を知り、TFSPに所属することになった。



⋯⋯うん。自分のことは全部思い出せるな。あの時と変わらず。じゃあ一体――



「うーん⋯⋯むにゃむにゃ⋯⋯もう食べられないよぅ⋯⋯うへへへへへ⋯⋯」



何故見知らぬ少女が俺の部屋で寝てるのか。



⋯⋯記憶に無いんだが?


『デジャブを感じますね?』



――――――――――――



時は今日の朝まで遡る。


「今日のニュースは⋯⋯うえっ、母親を包丁で十六箇所刺して殺したとか怖っ⋯⋯」


俺は特に寝坊することも無く、ニュースを見ながら朝食を取っていた。


「ああ、それ、まだ犯人の息子が捕まってないらしいな」


仁美もトーストを食べながらニュースを見ていた。


「ひゃーおっかねぇ⋯⋯あれ?お前パン派だったっけ?」

「いや、朝はコーヒーが飲みたくなってな。そうなるとパンの方が合うだろう?」


言われてみれば確かにこいつコーヒー飲んでやがる。なんか少しずつお洒落になってるよな。


そして食べ終わった後はいつも通り学校に行った。


朝練をして、授業を受けて、廊下で八坂さんと会って、部活に行って、そして家に帰ってきた。


まあ、そこまでは普通だ。八坂さんと会ったりはしたが、その程度なら有り得ることだろう。同じ学校にいるんだし会うことだってある。


八坂さん顔赤かったけど風邪かなー大丈夫かなーとか思いつつ、家のドアを開けようとすると、鍵がかかっていなかった。


「何⋯⋯?」


何時ぞやブチ切れた時のことを思い出し、警戒する。


『⋯⋯一人、中にいますね。』


ライマもそう言うので、警戒を強め、家の中に入った。


俺の部屋にいるとの事だったので、警戒MAXでそこへ行くと――


「ZZZ⋯⋯⋯⋯ZZZ⋯⋯⋯⋯」


何故か、床で寝ている少女がいた、という訳である。



――――――――――――



以上。回想終わり。


改めて、誰だこいつは?いきなり自分の部屋に侵入されてるとか一昔前のラノベか何かかよ。


見た目は普通の黒髪のショートに普通の服だ。それなりに可愛い顔立ちはしてるがめっちゃ美人とかでは無い。あとは強いて言うならスカートがめくれてて無防備だ。


外見的には怪しい所は無いが⋯⋯


『とりあえず、彼女のスキルをお伝えしましょうか。』


あ、スキルあったのか。いやむしろ無いと困るな。スキル無いのにここに侵入してる方が恐怖だわ。


『⋯⋯これは、かなり特殊ですね。こちらです。』



――――――――――――

吸血鬼ヴァンパイア18』

スキル『吸血』が特殊強化条件を達成した事で変異した特殊スキル。

身体能力、再生能力が全体的にかなり向上しているが、その代償として普通の食事の他、他人の血を吸わなければ生きていけない。

日光に対して脆弱性を持っていたが、強化によって無効化されている。


また、強化によって得た能力として、元の効果の強化に加え、目を合わせた相手を一日だけ言いなりにする能力、血を吸った相手に特殊スキル『吸血鬼』を無強化状態で付与する能力を持つ。どちらも、スキルの強化段階が高ければ抵抗可能。


更に強化によって得た能力として、自分が視認しているか触れている血液に該当する液体を自由に操作することが可能。


――――――――――――



待って。待って待って。何これ?


まず特殊スキルてなんなん?強化段階やたら高いし。


てか他人にスキル付与て。異例過ぎない?今までこんなスキル見たことねぇぞ?


あと何?目を見たら言いなりって、魅了の魔眼か何か?



てかこれ『錬成』より強化段階高いじゃん!!やべーって!急いで対策だ!!


えーと

『13段階目の強化条件を把握する』

『14段階目の強化条件を把握する』

『15段階目の強化条件を把握する』

『16段階目の強化条件を把握する』

『17段階目の強化条件を把握する』

『18段階目の強化条件を把握する』

『19段階目の強化条件を把握する』

『20段階目の強化条件を把握する』


『はい、『閃雷』の強化段階が20になりました。『吸血鬼』の効果を弾くなら充分でしょう。強化内容ですが⋯⋯全体的な性能が更に向上し、そして一時的に、身体そのものを雷と化すことが出来るようになったようです』


⋯⋯え?何それカッコイイ。


『ただ、身体にかかる負担も大きいようです⋯⋯おっと、どうやら目を覚ましそうですよ?』


ぬ、そうか。対策も出来たし、こいつがなんでここにいるのか聞くとするか。



「む〜⋯⋯ふわぁあぁあぁあ⋯⋯よく寝たぁ〜」


そいつは呑気にそんなことを言いながら、体を起こす。そして目を擦り、こちらを見た。おや、こいつ目が赤いな。髪は黒いのに。吸血鬼だからか?


「あれー?もしかして家主さん?」


俺を見たあと、そいつは首をこてんと傾げてそう言う。あざといけどなぁ、とんでもないスキル持ってるからあんまり可愛く思えないや。


まあいいや、とりあえず聞くべきこと聞いとくか。


「そうだ。で、お前は何者だ?俺はお前を招き入れた覚えが無いんだが?」

「えー?そんなこと無いですよー。貴方が家に上げてくれたんじゃないですか⋯⋯ねぇ(・・)?」


お、どうやら魅了の魔眼的な効果を使ったらしい。何か違和感を感じたが⋯⋯残念だったな!効かぬわっ!!


「は?んなわけあるか、お前何言ってんだ?」

「⋯⋯⋯⋯ふえ?」


俺が呆れ顔でそう言うと、そいつはしばらく停止した後、呆然とした顔でそんな声を漏らした。


「ふえ?じゃねぇよ。なんで俺の家に勝手に上がり込んでるんだよ。ラノベのヒロイン気取りか?おん?」

「え?え??な、何で??何で魅了が効いてないんですかぁ!?」


あーパニクってやがる。そうだ、ついでにカマかけてやろう。


「魅了だと?まさか、お前、あいつらの手先か?」


俺は近場に置いてあったカッターを拾い上げ、無駄にスタイリッシュに刃を出して突き付ける。


「ひゅえっ!?あいつらって何です!?ていうかそんな危ないもの人に向けないでくださいよー!!」


ふむ?ウロボロス関係ではない?でももうちょっと脅してみよう。


「しらばっくれるな!!この前も俺の幼馴染を狙ってきやがって⋯⋯また返り討ちにされたいのか!?」

「だーかーら知りませんってぇ!!私()は貴方に手を出したことなんてないですぅ!!」


む?ウロボロスでは無さそうだが、なんか別の勢力っぽい?確認してみるか。


「ほーう?私()だと?」

「はぅあっ!?しまった!?」


こいつわかりやすいなおい。


この反応が本当ならこいつはウロボロス所属では無いが、何かの勢力に所属する『吸血鬼』という訳だ。いや、寧ろこいつがスキルの効果で増やした『吸血鬼』の集団かもしれないな。


『マスター?』


お?どしたライマ。


『いえ、以前マスターは、演技が苦手、と仰っていた覚えがあったのですが、今回普通に演技をされていたので⋯⋯』


ああ⋯⋯それな、演技するの自体は苦手だが、出来ない、という訳ではないという意味なんだわ。あんまり人を騙すのが好きじゃなかっただけで。


ただなぁ、最近色々と隠しまくってるから。なんかもう吹っ切れてな。


『なるほど⋯⋯』


ま、それはいいだろう。それよりこいつだが⋯⋯


「あわわわわわわわ⋯⋯」


どうしたらいいのか分からず、パニックになって涙目になっている。やめてくれよ、見た目が割と子供っぽいから心が痛む。


⋯⋯仕方ない。一度落ち着いて貰った方がいいだろう。とりあえず俺は、カッターを下ろす。


「わわわわわ⋯⋯え?」


いきなり目の前の刃物が下ろされたことで、少しはパニックが止まったようだ。


「⋯⋯とりあえず、もう飯の時間だ。あんまり慌てられてたら俺も話が聞けないし、一度飯を食って落ち着こう」


俺はそう提案し、


「こっちだ。着いてこい。」


そう言って台所へと向かっていった。さーてメニューどうするかね。


『マスター』


ん?なんだよライマ。


『冷静なように繕ってますが、割とマスターもパニクってますよね?』


⋯⋯何故バレたし!


しょうがないじゃん!?何故か家に謎の少女がいて、しかもなんか見たことないスキル持ってて、いきなり魅了仕掛けてきたもんだからなんて話しかけたらいいか分からなかったんだよ!!だからなんかウロボロス関係でカマかけれないかなーって思いついたのを速攻実行してしまったんだよ!!そしたら何か引き下がれなくなったんだよ!!


つか最近は俺お前に伝える心の声と本心を使い分けるようにしてたはずなんだけどなぁ!?


『私も強化されたので本心まで聴けるようになったんですよ。』


まぁじでぇ!?うーわプライバシー筒抜けかよ⋯⋯


『私を解放したての頃も本心垂れ流しでしたし変わりませんよ。』


それもそうか⋯⋯いいやもう。諦めた。



それより今は、俺が落ち着く意味も込めて、飯を作ろう。



――――――――――――



少女は律儀にリビングまでついてきて、俺が飯を作ってる間、ちゃぶ台の前で待ってるよう伝えると素直に従い待っててくれた。なんだコイツ。


冷蔵庫にあったピーマンと豚肉とキャベツを炒め、調味料を混ぜ『解析』でそれっぽい味になるように調整し、回鍋肉ホイコーローの完成と。おかずはこんだけでいいか。


最近は賞金のお陰で少しお高い食材でも買えるようになったからなぁー。味が良くなって来てるんだよな。腕はあるんだからやっぱ食材も良いの使いたいよな。


そんなことを考えつつ回鍋肉を皿に移し、お米も茶碗によそってリビングに運ぶ。


「ほい、回鍋肉だ、熱いうちに食えよー。」

「あ、ありがとうございます⋯⋯何ですかこの状況(ボソッ)」


ん?こいつ小声でなんか言った?


『何ですかこの状況、だそうです。』


サンキュー。まあ確かにな。相手からしても魅了通じないわカッター突きつけてくるわ、飯を食わせてくれるわ⋯⋯意味わかんねぇな。奇遇だな!!俺もだよ!!



で、目の前の少女は、箸を手にはとったものの、本当に食べていいのか戸惑っているようだ。あー、うん。何か変なものでも入ってたら怖いもんな。


しょうがないので俺自身が先に手をつける。うーん、ライマのアシスト無しだったから少し味が落ちるな。やっぱもう少しライマの手腕を学ばねぇと。


「ほれ、変なものは入ってないから」

「あ、どうもです⋯⋯」


少女も俺が食べたのを見て、恐る恐る手をつける。そして回鍋肉を一口食べた瞬間。


「!?お、美味しいですっ!!物凄い美味しいですっ!!」


そう言ってさっきまでの慎重さは何処へ行ったのか、ガツガツ食べ始めた。ライマ程じゃないが、俺も中々美味いの作れるようになってんだな。三ツ星シェフはまだまだ遠いな。目指してないが。


『私とて三ツ星レストランのシェフには勝てるかどうか分かりませんよ?』


断言しないあたりお前自信あるよな。


っと、そろそろ喉詰まらせそうな気がするから水を注いでと。


「んっ!?〜〜〜〜!!」

「ほい水。」

「んぐっ⋯⋯んぐっ⋯⋯ぷはぁ。ありがとう、助かりましたぁ」


少女はそう言うと、再び食事を再開した。


『⋯⋯何をやっているんだお前は。』


お?仁美か?⋯⋯うん、何やってるんだろうな俺。


『ライマから状況を聞いたが、何かの冗談かと思ったぞ』


うん、俺もお前の立場ならそうなる。てかお前そろそろ家に帰ってきてる時間だと思うんだが。


『アホ、そんな状況に更に知らない人が入り込んでみろ、そいつがますますパニくる可能性があるだろうが』


それもそうか⋯⋯気遣いサンキュー!


『それより今はそいつをどうにかしろ。』


アッハイ。いつの間にかこいつもう食い終わりそうだしな。


「むぐむぐ⋯⋯ゴクンッ。ふぅ、美味しかったぁ⋯⋯」


そいつは完全に緩んだ顔を晒している。こいつの警戒心緩過ぎない?


「そうかそうか、そりゃ良かった。それじゃあ落ち着いたところで⋯⋯なんでここにいたのか理由を聞かせて貰えるか?」

「⋯⋯⋯⋯ハッ!?」


俺がそう言うと、そいつは今まで忘れていたのか、二秒ほどフリーズしてから思い出したようだった。


「ええとぉ⋯⋯それはぁ⋯⋯」


指先をちょんちょん合わせる今どき見ないような仕草をしながら、目を逸らしてまともに答えようとしない。なんだコイツ。


「どうした?答えたくないのか?」

「⋯⋯答えなきゃ、ダメです?」

「警察呼ぶぞ?」

「け、警察なんて怖くないですし!?警察官魅了して貴方の方を犯罪者に出来ますし!?」

「えぇ⋯⋯大体、その魅了ってのもなんだよ?超能力?お前超能力者か何か?」

「はぁー!?超能力者なんぞと一緒にしないでくださいー!そんなちゃちなもんじゃありませんー!!」


こいつバカなの?


「へーそうなのかー超能力者より凄いのかー、なら一体何者なんだろーなー(棒)」

『マスター、流石にそこまで白々しい棒読みは⋯⋯』



「ふっふっふっ、聞いて驚きなさい!!私は、あの伝説の存在!!!吸血鬼なのです!!!!」



「⋯⋯⋯⋯」

『⋯⋯⋯⋯』


こいつバカだな。確定だ確定。


『アホの子って現実にいるんだな⋯⋯』


実際吸血鬼な分中二病よりもタチが悪いなこれ⋯⋯






とりあえず、現時点でこの子について分かったことは三つ。



特殊なスキル、『吸血鬼ヴァンパイア』を所持していること。


何かの勢力に属しているらしきこと。そして――



「どうしましたー?あまりの凄さに声も出ませんかー!?」



アホの子である、という事だった。













これが、俺が二つ目に関わることになる非日常。その始まりだった。


おまけっ⋯⋯!

――――――――――――

「そういや鍵はどうやって開けたんだ?」

「え?元から開いてましたよ?」

『⋯⋯最後に家を出たのはマスターですね』

「単なる閉め忘れっ!?」

――――――――――――


スキル一覧です。


名持ち(ネームド)スキル

賢神ライマ3(思考補助系)

覇王バハムート3(身体強化、妨害系)

極ノ旗(バラキエル)3(スキル強化系)

錬金ファウスト3(現象系)


属性系スキル

閃雷20←8Up!

蒼炎3


現象系スキル

装甲・腕4

装甲・脚

錬成16←Up!

聖光3

念話2

分体5 特殊強化


身体強化系スキル

心眼2

武装術2

気功法3


思考補助系スキル

解析


身体変化系スキル

性別反転3

竜化3


ネタ系スキル

自爆Lv1、3、4、MAX

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ