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現実にもスキルがあったなら。  作者: 高一の勇者
第一章:始まりの非日常
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超能力バトル

戦闘シーン(?)があります。

俺は索敵に反応がある方向へと向かって行った。ちなみに索敵だが今の所ライマが伝えることしか出来ないらしい。今後に期待。

それでしばらく進むとようやくスキル持ちの人物たちが見えてきた。心眼の効果で大分遠くから見える。1人はスーツを着た中年ちょい手前と思われる男。残り2人は⋯⋯


「なっ、マジか!?」


まさかの俺の幼馴染みの2人だった。男女で昔からずっと一緒に過ごしてきた。高校の現在まで昔からの親友たちだ。男子の方が柏木海斗かしわぎかいと、女子の方が中澤理恵なかざわりえという名前だ。

しっかし2人がスキル持ちだったとは。意外すぎる。そんであの中年手前の男・・・面倒いからおっさんにしよう。おっさんはあの2人と敵対してるということか。もしあの2人に怪我させたら許す訳には行かないな。


『マスター、報告があります』


ん?どした?急に。


『私の新能力が解放されました』


ファッ!?お前まだ能力あんのかよ!?つーかなんで今まで使えなかったんだよ。


『私自身も把握してなかったのですがスキルの能力も条件を満たすことで追加されたり強化されたりするようです。今回の場合は『他のスキル解放者をスキル解放者だと認識した状態で目視する』が条件でした』


なんてこったい。ここに来て急にライマが強化されてしまった。ますますライマSUGEEEEEEになるんすけど。んで新機能は何?


『スキルの一段階目の強化条件の把握とスキル保持者のスキルの名称、効果を把握することが出来ます。ラノベ風に言えば相手に向かって『鑑定』できると言ったところでしょうか』


うわぁますますライマさんのチートっぷりに磨きがかかっておられる。よし、それじゃあ強化条件を⋯⋯って後にしよう、あいつらの様子見を忘れてはいかん。


『さん付けはやめて欲しいですがそれがいいと私も思います。ですが一つだけ、』


ん?


『『閃雷』の強化条件は『強化条件を把握すること』です。』


⋯⋯oh。同じパターンなのね。


『強化内容は最大威力上昇です。それでは様子見を続けましょう。』


あっはい、そうですね。



――――――――――――



そのまま遠くから見ていたが何か喋っているようだったので瞬間移動を活用し3人の近くにあった自販機の傍に隠れた。ついでに近くにガラスに罅が入ったせいかまだ綺麗なのに捨てられていたフルフェイスヘルメットを被っておく。理由?なんか2人にバレたら嫌じゃん。

という訳で盗み聞き開始。


「何度も言っているだろ、俺らはこの力を悪用したりなんかしないって」

「こちらこそ何度も言っている、君たちの力は世界征服をするのに必要なのだ。そこに君たちの意思は関係無い」

「いい加減諦めろよ!今まで何度も襲ってきてる癖に俺らを無力化するどころか返り討ちにあってるんだからよ」

「分かっているさ、今まで我らが組織の構成員が返り討ちに会っていることは。だから私が来た」


うわー⋯⋯何このマンガっぽいシチュエーションは。これってつまり


世界征服しようとする組織がある

そのためにあの2人の力が必要

ならば襲って誘拐しよう

しかし返り討ちにされる

ならばと幹部が来た


ってことだろ?マジか〜⋯⋯幼馴染みがそんなのに巻き込まれていたとは。通りで最近あの2人の距離が近い訳だ。スゲー納得したわ。


「誰が来たところで変わんねぇっての、俺と理恵の能力が合わされば敵無しなんだから。な、理恵」

「うん!」


うわぁ・・・めちゃくちゃ親密度アップしてる・・・よく見ると手繋いでるし。リア充爆発しろっていう奴らの気持ちが分かった気がする。しかも2人とも割とイケメンと美少女だからなぁ・・・お似合いすぎて何も言えねぇ。

そうだ、マンガっぽい展開に圧倒されて忘れてたけどあいつらのスキルを把握出来るんだった。よし、『鑑定』!・・・これでいけるよな?


『私がお伝えする方法と脳裏に文字を浮かび上がらせる方法と二択ありますがどちらが良いですか?』


あ、はい、後者の方で。その方がなんか鑑定っぽい。


『了解しました』


ライマがそう言った後脳裏に文字が浮び上がって来た。


ーーーーーーーーーー

おっさん

『結界』

人を侵入させない結界を張る。条件をある程度設定可能。効果範囲は半径100メートル

『演算』

計算能力が大幅に上昇する。

『付与・威力』

武器に威力を強化する効果を付与できる。剣なら切れ味、銃なら貫通力などが強化される。付与可能範囲は半径5メートル、効果時間は3時間。任意で解除可能。


ーーーーーーーーーー

柏木海斗

『弾丸』

エネルギーの弾丸を指先から放つ。スキル保持者の意思によって軌道変化と威力、速度調整が可能。一定以上の威力、速度の弾丸を放つと再使用に少し時間がかかる。


ーーーーーーーーーー

中澤理恵

『障壁』

攻撃と侵入を無力化する障壁を目視できる範囲に張る。範囲は面積が20平方メートルまでならどんな形にでも変形可能。一定以上のダメージを受けると破壊され、強度は面積に反比例する。また、スキル保持者が許可した人物はこのスキルの影響を受けない。


ーーーーーーーーーー


なるほど2人は障壁で守り弾丸で倒す感じか。けれども障壁が割られるとアウトなんだが大丈夫か?つーかライマもおっさん呼びかよ。っておっさん3つもスキル持ってんのか、凄いな。

おっさんはさっきの2人の言葉に説得を諦めたようで服の内側から二丁拳銃を取り出した。リボルバー式の6発入ってるやつだ。カッケェ。


「仕方ない、我が組織、『ウロボロス』の幹部としての実力をお見せしよう」


ウロボロスってお前言ってて恥ずかしくない?


「幹部だろうが関係ねぇな!」


海斗はそう言うと右手を突き出し弾丸を放ち、理恵は前方に障壁を張った。

エネルギーの弾丸は5発まっすぐおっさんに飛んでいき、



「甘いな」



二丁拳銃で全て撃ち落とされた。


「何っ!?」


驚いたな。呼び名をおっさんから幹部に変えてあげよう。ってそんなことより今のどうやったんだ!?


『今のは『演算』により指先からどんな方向へ弾が飛んでくるのか計算し、そこへ『付与・威力』を拳銃の弾に付与することで威力を上げて撃ち落としたようです』


解説どうも。スキル使いこなしてんなー⋯⋯


「この程度か?」


そう言いつつリロードする幹部。ってリロード早っ!二秒でリロード終了させたぞ。ってか弾残ってるのにリロードすんのか、油断無いってことだろうか。


「くそっ、まぐれだ!」


海斗はそう叫び今度は両手で10発放った。しかし真っ直ぐにしか飛ばさないな。ああ、もしかしたら曲げられることを知らないのかもな。


「だから甘いと言っているだろう」


幹部は全ての弾丸を撃ち落とし、さらに残り2発を障壁に向けて放った。


「えっ⋯⋯」


『付与・威力』によって威力の上がった銃弾はたった2発で障壁に罅を入れる。


「理恵のシールドが⋯⋯!?」


海斗は驚いている。恐らく今まで破られたことが無かったんだろう、愕然とした表情をしている。


「能力を使いこなせていなければどんなに強い能力があろうと意味が無い。さあ、観念するんだな⋯⋯」


幹部はそう言いつつ既にリロードを終えた拳銃を2人に突きつける。


「くそっ⋯⋯」


安全な場所が無くなった海斗はどうしたらいいのかわからないようで動けないでいる。理恵も思考停止しているようだ。

⋯⋯流石にこれ以上はさせるわけにはいかない。俺は『閃雷』を纏い瞬間移動で幹部の横に移動する。


「っ!」


幹部は凄い反応速度でこちらに銃を向けようとするがその前に閃雷を右手に集め幹部の顔を殴り飛ばす。閃雷の威力はそれなりの火傷を負うくらいってところだ。

しかし幹部は直前で腕でガードしたようで服によって雷の効果は大して受けていないようだった、後ずさりつつこちらに銃を向けてくる。


「何者だ?いつの間に現れた!?」


こちらにそう聞いてくるがまあ全部答える必要は無いのでこれだけ言おうか。


「お前らの敵だ」


とね。幹部はその言葉を聞くなり銃の引き金を引くがそれが『心眼』によってゆっくりに見えていた俺は即座にしゃがみ回避、そして『蒼炎』を左手に纏い全力の腹パンをかます。ちなみに高温の方だ。あ、ちょっと小指痛い。


「がはっ!」


幹部は服を燃やされつつ吹き飛ばされる。そして俺は止めに『閃雷』の落雷を落とす。幸い今日は曇りなのでそこまで目立たない・・・と思う。威力はさっきと同じくらい。


「ぐぁああああぁあぁああ!」


幹部は全身ボロボロになってぶっ倒れた・・・あ、やりすぎたかな?

まあそんなことよりも2人の方だ。俺は海斗と理恵の方へ歩いていき、声をかける。


「無事か?」

「あ、あぁ⋯⋯」

「そうか⋯⋯慢心するなよ」

「え、あ、ちょっと待ってくれ!」


俺はそれだけ言い残すと振り返り瞬間移動でその場をさった。引き止められても知らん。

そのまま俺は家に帰った。




※追記:07/14 22:53に誤字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

また、07/15 1:34に間違いを修正しました。

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