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現実にもスキルがあったなら。  作者: 高一の勇者
第一章:始まりの非日常
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長い非日常の土曜日 その5

レポート今週本当に多くて疲れました・・・やっと一段落つきましたよ。でも更新ペースが戻るかは怪しいです・・・


あともののけは不朽の名作ですね。


最後の施設は『遊戯室』を出て少し歩くと、すぐに着いた。


その名も、『資料室』。うーん、最後にしては普通そう。


中に入ると、パソコンやタブレットが並べられていた。まあSFチックなのに紙媒体の方がおかしいし、調べやすそうだし、当然か。


「この資料室では、TFSP関連の情報を調べられる。TFSPに所属している超能力者の能力の詳細、犯罪組織の名前や活動記録などな。」


お、それはいいな、後で覗いてライマに覚えてもらえば役立ちそう。初対面でも能力分かるのはありがたい。


『直接スキルの効果を覗けるのであまり意味は無いと思うのですが。』


・・・それもそうだな。お前本当に有能だなぁ。


「あ、有名な敵の幹部の名前とかも調べられたりするんですか?」


海斗がふと疑問に思ったのか、そう訪ねる。『ガンマスター』みたいなのことだろうな。


「ああ、当然調べられる。敵の能力の詳細の把握は大事だからな。先程の会議で言っていた、『ウロボロス』に所属する超能力者についての情報も、既にこちらにも載っているだろう。」


ええと俺があの糞共(二人)捕まえたのが木曜日だから・・・仕事早いな?ウィキの編集より早いんじゃね?


「あと、一部の情報に関しては、閲覧に一定以上の権限を必要とするものも存在する。尤も、そうそうそんな情報を調べる機会は無いだろうがな。」


和也さんは少し冗談めかしてそう言った。


・・・あれだな。今、盛大に何かのフラグが立った気がする。


『そんなことを言うから明確にフラグが立ってしまうんです、スルーが一番ですよ。』


いやもうセリフ聞いた時点で即座にフラグって単語が頭に浮かんだからどうしようもねぇよ。


「さて、ここも遊戯室と同じでIDとパスワードが無ければ使用は出来ない。なのでこれで施設の紹介は終了だ。」


最後何も面白いこと無く終わるのかよ。『超資料室』とか無いの?・・・あっても何が違うのか想像しづらいけどさ。


「この後についてだが、東山兄妹はここに住むことになるから次は4階の宿舎へと案内する。」

「分かりました、よろしくお願いします。」

「・・・(こくり)」


ちょっと宿舎の設備が気になるな。なんか風呂とかトイレとかキッチンとかに面白い機能付いてそう。


『流石に生活スペースにSFは混ぜないのでは・・・?』


「柏木、中澤は今日はもう特に何も無いから帰るといい。この階のエレベーター前に坂口を待たせてあるから、送って貰え。」

「あれ、俺は?」


和也さんは続けてそう言ったが、俺も別に帰っていいのでは無いだろうか。


「大葉に関しては、この間雨宮がドロップキックして、更にその後襲いかかったことについてな。お詫びとしていくつか渡したい物がある。」

「あーなるほど・・・」


あの時はまだTFSPに所属してないから一般人に襲いかかった形になる訳だ。そりゃ何もなしじゃ不味いか・・・あれ?雨宮あいつその上であんな態度とってたの?面の皮鉄で出来てるんじゃねぇかな・・・


「本来は雨宮が謝罪すべきなのだがな・・・「それだけは嫌!」と言って頑として譲らないのだ。すまんな・・・」

「いやいや和也さんが謝ることじゃ無いから。」


いつか雨宮を土下座(強制)させてやろうと決意した。


『女の子を土下座(強制)していいのですか?』


雨宮だから。


『なんでそんなに雨宮さんへのヘイトが高いんですか・・・』


話をまともに聞かないタイプの人間は嫌いなもんでね。


「とにかく、俺が残る理由は分かった。海斗、理恵、先に帰っててくれ。」

「ああ、分かった。」

「またねー!」


二人はそう言って部屋から出ていった。


「そして東山兄妹の案内だが・・・元太、梨沙、頼んでいいか?手続き上大葉の件は私自身が行わなければならんのでな。」

「おう、任せろ後藤の兄貴!」

「任されたのだー。」


和也さんは先輩二人に案内を託すようだ。


「二人とも、よろしくお願いします。」

「おう!俺らもここに住んでるから詳しく教えられると思うぜー!」


四人も、部屋から出ていった。残るは俺と和也さんのみだ。


「さて、じゃあ・・・」


何を貰えるのか気になるのでさっさと行きたいと思って和也さんに話しかけようとして・・・止めた。


「・・・・・・」


何故か和也さんが鋭い視線でこちらを見据えていたからだ。


『・・・マスター。後方から佐々木様の反応が近づいております。』


佐々木婆さんまで・・・?あ、なんだか嫌な予感してきた。


「和也さん?」

「・・・先日、君が捕らえたあの二人のことなのだがな。」


俺が疑問から声をかけると、和也さんはそう言って、話し始めた。


「彼らのうち片方は、対象を『最低5分見つめ続ける』ことで意のままに操ることが出来る超能力を持っていた。」


ああ・・・あの理恵に化けてたあいつか。


「それでだ。それに対して君がどうやって彼女の能力に対処したのか気になって、尋問して聞いてみたのだ。」


・・・あれ?なんかこの上なく『ヤバい』感覚がするぞ?あれぇ?なんだっけ、何か見落としてたっけ?






「そしたらどうだ・・・君は一度催眠にかかっていた。と、思いきや彼らが二手に分かれた直後、片方の目の前で催眠になどかかっていなかったかのように動き、拳を振るったそうじゃないか。」




・・・・・・あっ。




あーーー!

ああーーーーーーーー!!

ああああああーーーーーーーーー!!!



やっちまったやっちまった・・・・・・!!ちょっ、ライマ制御パス!!


『りょ、了解しました。』


「さて・・・どういうことか、説明願えるかな?貴方も気になるだろう?佐々木さん。」

「そうじゃのぅ・・・私にも聞かせてもらえるかの?【嘘はつくで無いぞ?】」


いつの間にか部屋に入ってきてた佐々木婆さんの声は・・・死刑宣告のように、聞こえた。



ーーーーーーーーーーーーーーーー



あーくっそ!完全にやらかしてた!!あの時の俺の馬鹿野郎!


少し考えれば情報がTFSPに行くってことぐらい想像つくだろうがよー!!何やってんだよーーー!!


『マ、マスター、今はそれよりこの場をどうにかする方法を考えましょう!』


ぬぐっ、そうだな・・・今の状況は、


・何か隠しているのではと疑われている

・二人に挟まれ逃げ場は無い

・佐々木婆さんに『命令ナポレオン』を使われている


だろう。最悪これ演技で取り入ったとかそんな勘違いまで入るかもしんねぇ・・・さてどうするべこれ・・・


「さて、まずは何故催眠がかかっていたのに動けたのか・・・もしくは、催眠を無効化出来たのか、説明して貰おう。」


あああ質問来ちゃったよ!どうする!?どうするぅ!?


『・・・マスターは『閃雷』の強化段階により『命令』を無視できます。なので逆に言えば、嘘をついてもバレにくいということです。』


あ、そうか普通嘘つけない筈だもんな。


「いやーそれなんだが・・・」


ライマは言葉を濁し少し時間を稼いでいる。どういう訳かライマとの脳内会話は短い時間でも長いやり取りが可能になっているので、これだけでも充分時間稼ぎになる。


『しかし整合性が無さすぎる返答は、「『命令』も無効化できるのでは?」という疑念を招きかねません。』


その可能性もあるか・・・どうする・・・!?


「どうした?言えんのか?」


そろそろ何か言わないとますます疑われる・・・!


しょうがねぇ、ここは即興で考えるしかない!俺の言う通りに言ってくれ!


『了解しました!頑張ってください!』



「・・・最初っから説明するとだな。」


俺が奴らが偽物だと気づいた理由は既に言ってある。それでまずは時間稼ぎだ。


「俺の能力は気配も見分けることが可能だ。だから、家に着いた時点で奴らが偽物だとは気づいていた。」

「それで?」


次はえーと、ある程度納得出来る理由を適当にぶっこむ!


「偽物は二人だったからな。片方ならなんとか無力化出来ると思ったが、二人その場にいる状況じゃ分が悪い。だから、時間を稼いで二手に分かれさせようとしたんだ。」


次、催眠についてだが・・・・・・あーもういい案思い浮かばん!しらを切ってやる!


「だが、時間稼ぎしてたら急に体が動かなくなってな・・・多分、催眠にかかったんだろう。」


海斗と理恵から、催眠中は、意識はあるが体が全く動かない感じだと聞いてる、これで合ってる筈だ・・・


それで次は・・・次、は・・・・・・


・・・・・・・・・。


・・・・・・も、もう知るか!こうなりゃヤケだ!「私にも分からん」作戦で行ってやる!



「しかしお前は・・・」

「まあ待ってくれって。体が動かなくなって焦ってたんだが、その後奴らが二手に分かれた時にな・・・急に、体が動くようになったんだ。」

「何・・・?」


和也さんは俺の言ったことを聞き、訝しげな表情をする。そして佐々木婆さんの方を見て、


「佐々木さん。能力は発動したよな?」

「うむ。間違いなく発動させておる。・・・【その場でブリッジせい。】」


えっちょ、何故にブリッジ!?・・・あだだだだ、勢い良すぎだって!!


「えっちょ、何故にブリッジ!?・・・あだだだだ、勢い良すぎだって!!」


・・・ライマよ、そこ律儀に再現しなくても・・・


『返答としても自然でしたので。』


「ふーむ・・・しっかり従っておるし・・・小童よ、急に動けるようになった、心当たりはあるかの?」


「ねーよ!それよりはよブリッジ解除してくれ!急に動いたから、せ、背骨が・・・!」


あ、つーか『命令』使ってるかどうかとかとかちゃんと分かるよな?あ痛たたた。


『ええ、ブリッジには抵抗無しに従ってますので。』


と、そこで『命令』が解かれたのか俺は仰向けに倒れ込んだ。うぐっ、無茶した背骨に更なるダメージ。


「はぁ・・・はぁ・・・なんでブリッジをチョイスしたんだ・・・」

「これが一番能力が効いておるか分かりやすくての・・・逆立ちして3回回ってワンと言う、でも良かったのだが、TFSPにはそれをすぐさま実行出来るやつがおってな。すまなんだ。」


あー『命令』に従ってるフリをしてる奴がすぐさま実行出来ない命令としてブリッジさせたのか。確かにライマが身体操作してなきゃ無理だったろうな。


床に寝転がって四肢を突っ張って体を上げる、この一連の動作がすぐ出来る奴とかそうそうおらんだろ。


だが、そのお陰でどうやら佐々木婆さんの疑いは解けた模様。ブリッジで和解。文字にするとすげぇな。


『・・・ああ、そういえばスキルの解放条件も達成しましたね。』


そういえばそれもブリッジだったな!?


まあ、今はそれは後回しだ。山場は多分越えたが、油断は出来ない。


「・・・とにかく、俺にも催眠が解けた理由は分からん。だが、催眠が解けて敵が二手に分かれてるならその隙を逃す理由は無いからな、あとは知ってる通りだ。」

「うーむ・・・佐々木さんの能力も効いているようだし、嘘はないか・・・」


そこで和也さんも疑いを解いたようだ。


「疑ってすまなかった。」


そう言って、頭を下げた。


ふぅ、一件落着・・・でもこれ原因俺だよな。もうちょっと深く考えてたらこうはならなかったろ。


「いや、俺もさっさと伝えておけば良かったし・・・和也さんと佐々木婆さんは悪くないだろ。」

「そう言って貰えると、ありがたいな。」

「・・・全く、歳を取ると疑り深くなってかなわん。」


和也さんは申し訳なさそうに、佐々木婆さんはため息を吐きつつそう言った。


うーん、申し訳ないのはこっちなんだよなー・・・なんせ大半のスキル隠してる訳だし。まあ、今更後悔してもしょうがないか。とりあえず今はこの場を切り抜けたことを喜んどこう。


わーいやったーうへへへへー。


『喜び方が雑ですね・・・』


素直に喜べる感じがしねーからな・・・


「それで、俺はもう帰っていいのか?」

「いや、雨宮の件は本当のことなのでな。もう少し付き合って貰えると助かる。」


あ、それ本当なのね・・・


「私は今日はもう休むとするかの・・・小童よ、すまんかったの。」


佐々木婆さんはそう言って去っていった。


「それでは、もう一度面談室へと向かう。付いてきてくれ。」


和也さんもそう言って部屋から出ていく。



いやーしかし、危なかったなぁ・・・これからはもうちょっと気をつけねーとな。


『・・・はい。そうですね。』


俺は、反省しつつ和也さんの後をついて行った。

おまけだべ

ーーーーーーーーーーーーーーーー

八坂さん「ねぇ・・・私の出番は?」

作者〔えっ、八坂さん!?いや、今土曜日続いてますので・・・〕

「このままだと隆二君に忘れられちゃうよ・・・」

〔分かってます!分かってますから!ちゃんと作中の次の週では出しますので!〕

「今出してよ・・・じゃないと・・・ヤッチャウヨ?」

〔ひぃっ、ヤンデレ化してらっしゃる!?いや無理ですってスキル持ってないのにどうやってTFSPと関わらせろって言うんですか!〕

「・・・・・・次の週、必ず出してね。じゃないと・・・ね?」


ピピピピピ!!(目覚まし)


〔・・・はっ、夢ですか・・・〕


ーーーーーーーーーーーーーーーー




スキル一覧です。追加されたスキルと次のスキル解放条件は次回までお待ちください。


名持ち(ネームド)スキル

賢神ライマ2(思考補助系)

覇王バハムート(身体強化、妨害系)

極ノ旗(バラキエル)3(スキル強化系)

錬金ファウスト(現象系)


属性系スキル

閃雷11

蒼炎2


現象系スキル

装甲・腕2

装甲・脚

錬成7

聖光2

念話2

分体3 特殊強化


身体強化系スキル

心眼2

武装術2

気功法2


思考補助系スキル

解析


身体変化系スキル

性別反転2

竜化2


ネタ系スキル

自爆Lv1、3、4、MAX


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