そして始まる月曜日②
すみません予約投稿したはずなのに投稿されてませんでした。ご迷惑お掛けしました。
午後は美術と英語があり、それで今日の授業は終わった。しかし一つ問題があった。
何故!筆が!『武装術』の!対象なんだよ!?
しかもなんで筆運びまで上手くなってんの!?思い描いた通りに絵が書けてちょっと怖くなったわ!
嫌な予感がして英語の時間、シャーペンで落書きしてみると⋯⋯ハハ、完璧なミロのヴィーナス。⋯⋯意味が分からねぇ!なお、ミロのヴィーナスを選んだ理由は特にない。
『⋯⋯もしかすると、『武装術』の対象となった道具を用いる場合、その道具の『本来の使い方』も上手くなるのではないでしょうか?』
えっいやーそんなまさかーハハハハ。
⋯⋯掃除時間、圧倒的な箒捌きでした。なんすかこれ。ゴミが凄い綺麗に集まっていくんすけど。もう確定だよコレェ!
『確定ですね。まさか『武装術』にそんな副次効果があるとは思いませんでした』
あっはっはっは、もうなんか笑えてきたわ。
いいやもう、色んな道具使えて便利だし。そもそも俺がスキル手に入れようと思ったのこういう便利なスキル求めてのことだったし。
なんかそう考えると『武装術』がかなりの便利スキルだと判明してテンション上がってきたな!ひゃっほい!
『なんか情緒不安定な人みたいですね⋯⋯』
んだとゴルァ!?
だがまあ確かにちょっとテンション上げすぎたな。1回落ち着こう。さて、今はHRが終わり放課後、雨は止むどころか酷くなっているので部活も休みだ。
この後は⋯⋯海斗と理恵と話そうか。昨日の出来事についてしっかり話し合っておくべきだろう。
と思って隣の教室に行こうとしたら廊下で二人と鉢合わせた。
「あ⋯⋯隆二も同じこと考えてたか」
「まあ、昨日あんなことがあればな。今日も家来るか?」
学校で話すのもアレなので。理恵が「虫いやぁ!」と言った場所は屋外だから雨で使えないし。
「そうだな、お邪魔させてもらうよ。理恵もそれでいいよな?」
「うん、いいよ!」
「おう、じゃあ一緒に帰るか」
という訳で⋯⋯家に二人が再び来ることになったぞ仁美。
『は?お前な⋯⋯私について怪しまれていること忘れていないだろうな?』
大丈夫大丈夫!なんとかなるなる!
『その根拠のない自信は何処から湧いてくるんだ⋯⋯』
この熱く燃ゆる心臓から(キリッ)
『⋯⋯頭でも沸いたのか?』
辛辣っ!!まあさっきまでのやり取りは冗談として、お前がボロボロになって倒れてたって設定でいいや。
『また雑な⋯⋯私がボロボロになっていた理由は?』
そこはボロボロになるその前の記憶が無いというアレで。
『それは通用するのか?』
超能力があるならおかしくない気もするだろうし。それに誤魔化せないと判断した時に話す設定だ、誤魔化せる限りは誤魔化すさ。
『そうか⋯⋯私も特にそれ以上の案は思いつかないし、仕方ない。それで行くか』
じゃあ口裏合わせよろ。
『了解した。』
――――――――――――――――――
「ただいまー」
「「お邪魔しまーす」」
俺の家に着き中に入る。するとテレビの前にいた仁美が気が付きこっちを向いた。
「ん?今日も来たのか」
「わりぃ、何も言わず連れてきちまった」
「いや、家主はお前だ、謝る必要等ないさ」
この会話ほぼ茶番だよな。その後、俺らはまた俺の部屋に集まる。
「隆二、今日は時間たっぷりあるよな?」
海斗が部屋に入るなりそう言ってくる。ちなみに現在時刻は16時、20時まで話せるとしても4時間ある。
つまるところ⋯⋯仁美について話そうと言っているのである。そんなに知りたいんかお前。
「そうだね、時間はたっぷりあるよね?」
⋯⋯そんなに知りたいんかお前ら。
「いや、その前にTFSPについて話そうぜ?まずは目先の問題が先だろ」
「ぐ⋯⋯そうだな」
「むー⋯⋯仕方ないかぁ」
気になるのは分かるが追求は躱させて貰う。面倒いし優先すべきはTFSPについてだ。あんな組織があるとは知らんかったぞ。
いや二週間前まで一般人だったから仕方ないけど。むしろスキルゲットしてすぐ知ることが出来てラッキーだったかもしれないな。
「まず、TFSPに入ったことでお前らがウロボロスの連中と戦う時の危険度は下がったと言っていいだろう。国家レベルの支援が受けられる訳だからな」
なんせ様々な国が合同で作ったらしい組織だからちゃんとした支援は受けられるはずだ。
「そうだな、それに味方の超能力者もいるしな」
「結構たくさんいるみたいだしね」
それもだな、確認した限りは六人ものスキル保持者がいたな。恐らくもっと多くの人間がいるんだろうな。
数は力だ。俺も大人数の超能力者に襲われたら多分やられるだろうなー⋯⋯
『なりふり構わず完全な『竜化』と『覇王』を使えば5分間なら支部長レベルでも勝てますよ。『閃雷』『蒼炎』辺りも放出しまくるだけで有象無象は薙ぎ払えます』
え、何、俺って歩く核兵器か何かかよ。
『『自爆』もあるので終末兵器の方が正しいかと』
ひでぇよ⋯⋯あんまりだぁ⋯⋯
⋯⋯おっとと、今は会話の途中だった。正直終末兵器扱いは自分でも怖っ!ってなったが今はそんなことはどうでもいい。重要なことじゃない。
『終末兵器を重要なことじゃないと言い切るとは⋯⋯』
後回しってだけだ!どうせ改善案も無いし!それより今はこっちが先だ!
「まあ、お前らだけで戦う、なんて事にならなさそうで俺は安心したよ。昨日は無茶しやがったしな?」
あの時は時間が無かったからあんまり追求しなかったが今は時間があるんだ。とことん説教させてもらう!そして仁美についての追求をする時間を削らせてもらう!
「うっ⋯⋯!そ、それは本当に悪かったと思ってるよ。でも、あの男とは決着を付けておきたかったんだ」
「いーや許さん。俺を呼ぶなりして少しでも死ぬ可能性は減らしておくべきだった。実際軽くだが肩怪我したろ?」
「それは⋯⋯」
「そ、それは私がミスしただけでっ」
「ミスしてる時点で死ぬ可能性があっただろうが、相手が生け捕りにするつもりだったとはいえ銃が相手なんだ、下手すりゃ一発で即死だぞ」
「うう⋯⋯」
「ご、ごめんなさい⋯⋯」
「謝る気があるなら次からこういうことはするなよ!理恵ももっとしっかり海斗を止めてやれ!いいな?」
「分かったよ、もうしない⋯⋯」
「気をつけます⋯⋯」
うし、反省したようだな。だがまだ俺は言い足りないぞ。それにこの程度の反省では暫くしたらまた同じことを繰り返す恐れがある。ここは以前の失敗の話でも持ち出して深く反省してもらおう。
『え?いや、もう充分なのでは⋯⋯』
ハハハ、ライマは甘い。海斗は「悪かったとは思ってる。だがどうしてもやらなくてはならないと思ったんだ」っていうのを何度も繰り返してるんだよ。それらの行動を取ろうとするたびに俺の説教がフラッシュバックするくらいにはしておかないとダメだ。
「大体海斗は前から感情のままに行動してさぁ⋯⋯それで俺やお前の両親がどれだけ心配したと思ってるんだ?えぇ?」
「⋯⋯隆二?」
「小二の頃だってそうだ、巣から落ちた小鳥を戻そうとして木に登って落ちたり⋯⋯一度冷静になって大人でも呼んどけば⋯⋯」
「いや小二のは今関係ないんじゃ⋯⋯」
「余計な口を挟むな、小二の頃から何も変わってないって話してんだよ、小五の時だって(以下ほぼ同義)」
「ちょ、ちょっと隆二君、今はTFSPの話するんでしょ?その話は後でも」
「あ、理恵、お前もだぞ?お前いっつも海斗のそばにいる癖にちゃんとストッパー役になったことないだろ?むしろ小二の件に関してはお前が巣に戻してあげてって頼んでたよな?そこはお前安全を考えて大人でも呼んどけば⋯⋯ん?おい、ちゃんと聞いてるのか?」
「「⋯⋯聞いてます」」
よし、二人とも言い逃れを諦めたようだ。その後、俺は延々と説教を続けた。
――――――――――――――――――
「⋯⋯だからちゃんと気をつけろよ?いいな?」
「「はい⋯⋯」」
「よーし、ならちゃんと聞いてたか確認する為に俺が最初に海斗に言った過去にあった事件を言ってみろ」
「えっ!?ええと確か⋯⋯小五のだったっけ」
「小二のだ!ちゃんと聞いてないんじゃないのか?」
「いやこれだけ長く説教されてたら忘れるよ普通⋯⋯」
「えーい言い逃れをするな!もう一回理解するまで説教してやろうか⋯⋯」
「「ひっ」」
悲鳴をあげるとは失礼な。もっとじっくり説教してやらねば⋯⋯と思ったところでドアがノックされた。
「晩飯の用意が出来たから呼びに来たぞ。今日も二人は食べていくといい」
「あ⋯⋯はい」
「ありがとうございます⋯⋯」
「む⋯⋯」
そうかもうそんな時間か。流石に飯を放ってはおけないな。冷めると不味くなる。
「よし、今回はこのくらいにしといてやろう」
「(た⋯⋯助かった⋯⋯)」
「(鈴木さんナイス⋯⋯)」
二人が小声でなんか言ってる気がするがまあいいや、それより飯だ飯。
そういやライマ静かだったな?
『なんだか横槍を入れてはいけないような気がしたので』
あーなるほど。お前結構空気読めるな。
――――――――――――――――――
「そんじゃいただきまーす」
「「いただきます!」」
二人は思いっきりがっついてる。まあ美味いから気持ちは分かるが落ち着け。喉詰まらすぞ⋯⋯俺も初日にやったのは内緒だ。
『聞こえてますが?』
そういうノリだよわかれよ!あ、海斗が喉詰まらせた、ほらお茶。
「んっ⋯⋯ぐっ⋯⋯ぷはぁ、スマン隆二、助かった」
「おう。もうちょっと落ち着いて食えよな。料理は無くなったりしねぇから」
そういや前回喉詰まらせてなかったなこいつら。何でだろうか?ちなみに今日の晩飯はおばさんのとこから送られてきたシャケのホイル焼きに味噌汁とご飯。ホイル焼きってそんな味に差が出るもんなのだろうか?
その後飯を食べ終わって7時半。もう遅くなってしまったので今日は帰って貰うことに。
「くっそ、聞き損ねた⋯⋯」
「あの説教、これを狙って⋯⋯?」
その通りだ。だが正直に言ってやる必要は無いのでスルー。
『⋯⋯マスターの説教は、意図してあの長さだったのですか?』
ん?いや、正直ある程度時間稼ぎ出来ればいいやって思ってたんだが、続けてるうちにヒートアップしてしまってな⋯⋯予想以上に長くなった。
『⋯⋯それで3時間も説教してたのですか。』
⋯⋯やり過ぎたな。
「それじゃあ、またな二人ともー」
「ああ、また明日」
「またねー、あと鈴木さん晩御飯ありがとうございました!」
そうして二人は帰っていった。さて、俺も今日は宿題も無いし、明日は晴れって出てるから朝練に備えて早く寝るか。
恒例にすることを決めたおまけ
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ラ『マスター、説教は良いのですが、TFSPについて相談されてましたか?』
隆「・・・・・・あっ。」
仁「これは説教だな・・・」
ラ『ですね・・・』
隆「えっ?」
この後めちゃくちゃ説教された。
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スキル一覧です。
名持ちスキル
賢神2(思考補助系)
覇王(身体強化、妨害系)
極ノ旗2(スキル強化系)
属性系スキル
閃雷2
蒼炎2
現象系スキル
装甲・腕2
装甲・脚
錬成2
聖光2
念話
分体2 特殊強化
身体強化系スキル
心眼2
武装術2
気功法
思考補助系スキル
解析
身体変化系スキル
性別反転2
竜化2
ネタ系スキル
自爆Lv1、3、4、MAX
追記:08/27 19:08に誤字修正しました。ご指摘ありがとうございます。