表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実にもスキルがあったなら。  作者: 高一の勇者
第一章:始まりの非日常
18/88

TFSP

今回はやや短めです。


それと、諸事情により更新頻度が下がります。具体的には間に一日増えます。申し訳ありません。


長話してる場合では無かったので、説教はここら辺にしておくことにした。


「そういや怪我の具合はどうだ?」


血が出ており、結構痛そうだ。掠っただけとは言え『付与・威力』のなされた銃弾をくらった訳だし。


「あ、ああ、今もそれなりに痛いけど大丈夫だ。前に経験した骨折の痛みほどじゃないし」

「あー、三年前にしてたな。まあ、そこから変な菌が入ったりしないようにはしろよ」

「分かってるさ。よし、そろそろ休憩も終わりにするか。帰ろうぜ」

「あー⋯⋯すぐ帰れるかなぁ⋯⋯」

「え?」


だってねぇ⋯⋯あの『雷神インドラ』少女から絶対なんか話あるよ。


『勧誘とかされそうですね』


そうそう。


「ま、取り敢えずここから出ようぜ」

「ああ、分かった」


海斗と2人で倉庫を出る。そしてさっきの広場に戻ればそこには変わらず理恵と『雷神』少女がいた。変化があるとすれば幹部が拘束具でぐるぐる巻きにされてるくらいだ。


「あ、戻ってきた」

「理恵、よくも売ってくれたな⋯⋯?」


海斗が理恵に非難の視線を向けている。


「えー、私止めた方だもーん!」

「あ、止めきれなかったお前もお前だからな?次は絶対止めろよ。もし止めれなかったらお前にも説教するからな?」

「うっ⋯⋯はぁい」


俺が釘を刺すと理恵はがっくり肩を落とした。


「よろしい。それで⋯⋯」


俺は『雷神』少女の方を向く。


「⋯⋯何か俺らに話があるんだろ?多分お前らはウロボロスの対抗組織かなんかだろうし」

「⋯⋯その通りよ。私が所属しているのは秘密裏に作られた超常能力対策組織、『TFSP』よ」


おお、それっぽい。『ウロボロス』とは大違いだな。


話を聞いてみると、超能力による大きな犯罪が起きないようにするため各国の政府がそれぞれの国から超能力者を集め、超能力者が何かしでかそうとするのを未然に阻止する組織なんだそうだ。


ちなみにTFSPとはtask force against supernatural powers(超常能力対策)の略らしい。


「そして、もう一つの目的もあるわ。それは⋯⋯」

「俺らみたいなフリーの超能力者をスカウトすること、か?」


俺に先に言い当てられたせいか、こちらを睨んで来たがそのまま話を続けた。


「⋯⋯そうよ。一週間前に私達と関係の無い人物がウロボロスと戦闘していることは確認出来たの。その時は近くに組織のメンバーがいなかったから間に合わなかったけど、今回はわざわざ前回の戦闘があった所の近くに数人配置して、戦闘にすぐ駆けつけられるようにしてたのよ」

「それで俺達がウロボロスの幹部と戦ったのに気づいてここに駆け付けたってことか?」


海斗の問いに『雷神』少女は頷く。


「ええ。もっとも、ソイツのせいで着いたのは戦闘が終わった後だったけど」


再び睨みつつそう言われる。⋯⋯そんな敵視しなくても。それに、


「俺は別のウロボロスのメンバー足止めしてただけなんだが⋯⋯」

「ふん!紛らわしいのが悪いのよ」


はあ、めんどくさい奴だなぁ。まあ、ライマ曰くあのドロップキックも一応殺さない程度の威力にしてあったみたいだからいいけどさ⋯⋯いやよくねーわ。


「そういえば、さっきも言ってたけど他のウロボロスのメンバーが来ていたのか?」


俺の発言を聞いて気になったようで海斗が尋ねてくる。


「ああ、『パイロキネシス』ってのを使って来たぞ。熱かった。」

「パイロキネシスって⋯⋯何?」

「簡単に言えば炎出してきた」

「んなっ、それ、大丈夫だったのか!?」

「近づけなかったから大変だったがそこの生意気少女が蹴り飛ばしてくれたからそんなに問題なかったな」

「誰が生意気少女よ!」


あ、しまった、つい生意気少女って呼んでしもた。まあ、さっきの言動から言われても仕方ないと思うけど。


「あ、すまん。つい本音が漏れた。ちゃんと名前で呼ぶから教えてくれ」

「アンタ謝る気ないでしょ!?⋯⋯私の名前は雨宮涼子あまみやりょうこよ。で、あなた達は?」


素直に名前を言ったあと、何故か俺の方ではなく2人の方を向いて聞いてくる。


「俺達か?俺は柏木海斗だ」

「私は中澤理恵だよ」

「そう。柏木に理恵ね。よろしく」


あ、こいつ男子は名字、女子は名前呼びするんだ。って、俺は?


「あ、アンタは名乗らなくていいわ。地味野郎って呼んであげる」

「地味野郎って⋯⋯俺そんな地味か?」


地味とか初めて言われたんだが⋯⋯2人に聞いてみる。


「地味かって言われても、分かんねぇよ」

「そもそも地味かどうかなんて行動で決まると思うよ?」


ですよね。つーか名前も聞こうとしてくれないとはすげー嫌われてるな。なんで?そんな攻撃避けたの気に食わなかった?まあいいや、一旦置いとこ。


「はあ⋯⋯取り敢えず名前はともかく、お前らの目的ってスカウトだったよな?」

「そうね、地味野郎はともかくそこの2人の能力は確認した限りスカウトしたら即戦力になると思う。実際ウロボロスの幹部の1人を倒しているしね」

「そんな、俺らなんて別に大したことは⋯⋯」

「そんなことないわ。今までフリーの超能力者がウロボロスの幹部を倒したなんてことはなかったもの」


やたらベタ褒めしてんなぁ⋯⋯そんな凄いのか?


『銀行強盗に果敢に立ち向かい倒した一般人のような立場なのではないでしょうか?』


あーもし本当にそういう感じなら確かにすげーな。


「それに、戦力としてあまり使えなくてもスカウトはしたわよ。だから実際にはスカウトと言うより保護ね」

「なるほどねぇ⋯⋯」


まあ超能力者を野放しにする方がおかしいから当たり前といえば当たり前だろう。つーことはだ。


「俺も結局はスカウトすることになるのか?」

「まあね⋯⋯本っ当に気に入らないけど私の攻撃を凌げる一般人なんている訳ないから、何らかの超能力は持ってるんでしょ?」

「簡単に言えば動体視力の強化と索敵能力だな。⋯⋯あと、なんでそんな嫌われてるの俺?」


あんまりにも酷いので直接聞いてみた。


「⋯⋯色々よ。」

「色々ってなんだよ?」


訳が分からないよ。


『多分本人もなんとなく嫌いなだけだから理由をうまく言えないのでしょう』


なんじゃそりゃ⋯⋯理不尽じゃねぇ?


「そ、それは今どうでもいいでしょ!それより、アンタって超能力まで地味なのね!」

「自分でもそう思うが派手であればいいという訳でもないだろ。事実俺にダメージ与えられてないんだし」

「あーもう、いちいち正論で返して来るんじゃ無いわよ!そういう所も嫌いなのよ!」

「えぇ⋯⋯意味が分からねぇ⋯⋯」


取り敢えずこいつとは馬が合わないということはよく分かった。ウゼェ⋯⋯殴っていいかな?


『ダメですよ、マスター』


わかってらーい⋯⋯

スキル一覧です。


賢神ライマ

閃雷2

聖光2

心眼2

蒼炎2

自爆LvMAX

竜化2

装甲・腕2

自爆Lv3

分体 2 特殊強化

自爆Lv1

覇王バハムート

性別反転2

念話

自爆Lv4

武装術2

極ノ旗(バラキエル)

錬成


追記:08/08 09:31 SCMではおかしいとご指摘を頂いたので組織名を変更致しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ