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現実にもスキルがあったなら。  作者: 高一の勇者
第一章:始まりの非日常
14/88

いざ特訓

中断しづらくてズルズル書いてたらいつもの二倍近くの文字数になりました。すみません。


ようやく今回新スキルが出ます。

ハローハロー、今日も1日頑張って行こう。今日は土曜日なので学校は休み、部活は希望者のみ参加である。俺はガチ勢では無いのでもちろん休みだ。

今日は休みを利用し2人の特訓を行おうと思っている。次のスキルの解放条件が『他人のスキル解放か強化を手伝う』だからな。


『それなのですがマスター、確認が遅れたのですがあの2人が帰る少し前に解放条件を達成しておりました』


ファッ!?一体どういうこと?


『あの会話がきっかけだったようです。解放された時間がその時なので』


そうなのか⋯⋯まあ結果オーライ、解放出来たのだから問題なし!つーわけで報告よろ。


『はい、スキル名は『武装術』、効果は武器の扱いが上手くなります。鉄パイプなどでも効果は発揮されます』


なんかここでようやくラノベでありそうなスキルが来たな。しかし剣術とか槍術とか分かれたりしないのか?


『恐らくあると思います。わかり易く言うなら『武装術』はそれらを統合した上位スキルのようなものなのでしょう』


お、それはなんか嬉しいな。しっかし俺の解放されるスキル強力じゃないか?『聖光』とか『覇王バハムート』とか『分体』とか。明らかに強い。


『そこは自爆があるので釣り合い取れてるんじゃないですかね』


あ、納得したわ。


『⋯⋯冗談だったのですが。』


え、そうなの?割と信憑性高く思えるんだけど。


『そうかもしれませんが⋯⋯真面目に言うとこれらは完全なランダムです。マスターの場合偶然このような取得順だっただけですね』


そうなのか。そう考えると俺のスキル構成色んな意味ですごいな⋯⋯16個のスキルのうち4個が自爆って絶対確率低いだろ。嬉しくないけど。


『全面的に同意します。それと次のスキル解放条件をお伝えします。次のスキル解放条件は『五つの名持ち(ネームド)スキルの存在を確認する』です』


これは⋯⋯難しいのか難しくないのか分からないんだけど。


『五つなら難しくはありませんね。それでも少し時間はかかるでしょうが。ただ、マスターの場合は既に3つ確認していますのでそこまで時間はかからないでしょう』


3つ⋯⋯賢神ライマ覇王バハムートに⋯⋯ああ、狂乱バーサークか。つまりあと二つってことだな。

まあ、スキル解放は焦る必要もないから少しづつ進めていくとして、あの2人を特訓に誘うか。スキル解放がかかっていなくとも2人を強くしとかないと不安だからな。


「私はいつも通りでいいんだろう?」

「おう、巡回頼むぜ」

「ああ、任せておけ」


仁美を見送り、俺は2人を特訓に誘うためにケータイを手に取った。


――――――――――――


2人とも特訓することに強く賛成した。なので今は特訓場所へと自転車で移動中である。その特訓場所なのだが、人があまり来ない、建物を傷つけても問題無い場所ということで少し遠くにある廃工場に行くことにした。その道中で名持ち(ネームド)スキル持ちがいないか鑑定しまくってみたのだが一人もいなかった。ただ、一人変わったスキルを持っている男子がいた。


ーーーーーーーーー

『受難』

様々なトラブルに巻き込まれやすくなる。

ーーーーーーーーー


ちなみにこのスキルを持ってる人を発見した時は2人の女性に絡まれて困った顔をしていた。⋯⋯ラブコメの主人公かな?まあその他には特に何もなく廃工場へと着いた。


――――――――――――


廃工場の敷地内に入り少し探すと2人の姿が発見出来た。あちらも俺に気付いたようで歩み寄って来る。


「よう、2人とも早いな」

「ははは、何だか待ちきれなくてな」

「私もー」


2人とも気負った様子が無く、昨日に比べると大分落ち着いているようだった。安心したぜ。

そうだライマ、スキルの確認してくれ。どうなったのか知りたい。


『了解しました』


例のごとく脳裏に文字が浮かんでくる。


――――――――――――

柏木海斗

『弾丸』

説明省略

極ノ矛(アザゼル)

一定時間自分の行うスキルによる攻撃の威力が大幅に増加する。一度使うと12時間使用不可になる。現在の持続時間は1時間。

――――――――――――

中澤理恵

『障壁』

説明省略

極ノ盾(サリエル)

一定時間自分の行うスキルによる防御の威力が大幅に増加する。一度使うと12時間使用不可になる。現在の持続時間は1時間。

――――――――――――


⋯⋯⋯⋯ライマ、これマジ?


『マジです。』


え?何?こいつら仲良しか?対になるようなスキル覚えやがって。しかも両方名持ち(ネームド)かよ!?お陰でスキル解放条件達成したわ!


しっかし真面目にこれ奇跡じゃね?スキル解放の順番完全ランダムなんだろ?こうなるのは明らかに低確率だろ?


『はい、ですが宝くじの2等が当たるくらいの確率ではあるので有り得ない話ではありません』


どこからその確率はじき出した。あと2等って⋯⋯まあ、有り得ないことじゃ無いことは分かった。


『⋯⋯申し訳ありません、訂正します。宝くじ1等を超える奇跡が起きてました』


え、何?計算間違い?


『マスターが今解放したスキルなのですが、スキル名が『極ノ旗(バラキエル)』、効果は一定時間自分のスキルによる支援の効果を大幅に上昇します。効果時間は1時間、再使用にかかる時間は12時間です。3人纏めて同系統のスキルを手に入れるなんて、ほぼ有り得ませんよ⋯⋯』


⋯⋯おう、なんか驚きすぎて逆に冷静になったわ。というか、これ意外と俺使えなくね?今んとこ支援に入るのは『聖光』くらいなんだけど。一応『念話』も入るかもしれんが⋯⋯というかスキル『極ノ旗』って。矛と盾に無理矢理合わせた感がすげぇする。


「⋯⋯隆二?どうかしたのか?」


おおっと、考えに没頭しすぎた。


「いや、ちょっとお前らが付き合ってるのか付き合ってないのかの考察をしてた」

「お前はいい加減そのネタはよせ!」

「はいはい。そんじゃ特訓の方針でも決めようか」

「お前な⋯⋯もういいや」

「そこは乗ってこいよー」

「弾撃つぞ?」

「それは洒落にならんからやめれ」


とかバカな会話をしていたら


「2人ともそろそろいい加減にしなよ、早く特訓しよ?」


と理恵が言ってきた。

⋯⋯それはいいんだが、なぜそんなにわくわくした表情をしているんですかね?


「⋯⋯理恵、なんで特訓楽しみみたいな顔してるんだ?」

「え?だって特訓だよ!特訓!楽しみじゃないの?」


何でこんなに理恵が特訓を楽しみにしているのか。実はその理由はとっくに分かっている。理恵は大半の人間がおしとやかな少女と判断する見た目をしているのだが、実は空手4段という武闘派だったりする。


高校に入ってからは勉学に専念したいということで今は道場に通っていないがはっきり言って超強い。1度セクハラしてきたバカな生徒の鼻を思わず折ってしまったこともある。


そして今回特訓を楽しみにしているのは中学の頃、特訓ばかりやっていたからである。で、特訓と聞いて中学の頃の血が騒ぎだした、ということだろう。


『見た目からは想像がつきませんね⋯⋯』


ライマ、世の中にはそういう人間もいるんだ。よく覚えておけ。


『肝に銘じておきます』


さて、そんな理由はともかく話を進めていこう。


「まあ楽しみにするのはいいとして、真面目に方針は決めようぜ。とりあえずお前らの超能力のどこを鍛えるべきか考えよう」

「俺の方は威力不足かな?前回撃ち落とされちまったからな」

「私の方も強度が足りてないからそこかな?」


まあそうなるわな。しかしスキルは急に強くなったりしない。どうするつもりか聞いてみるか。


「なるほど分かった。で、どうやって鍛える?」

「えーと⋯⋯取り敢えず撃ちまくる?」

「ほうほう。で、理恵は?」

「うーん⋯⋯同じように張りまくるしかないんじゃないかな?」

「なるほどなるほど。ちなみに今まで使ってきて威力上がった?」

「いや・・・分かんないな、威力が足りなかった時は連射してたし、上がってるか分からない」

「私も破られたのは前回が初めてだったから分かんないや」


うん、だろうと思った。まあそれでも十中八九上がってないだろう。ライマ、強化条件達成しない限りスキルの効果は上がらないよな?


『はい、絶対に有り得ません。工夫をすれば上がったりしますが、それより強化した方が効率は圧倒的に良いです』


だよな。で、強化条件は分からないと。そうなると今回は工夫の方をさせる必要があるな。ライマ、もう一度2人のスキルの効果を見せて。


『了解しました』


――――――――――――

柏木海斗

『弾丸』

エネルギーの弾丸を指先から放つ。スキル保持者の意思によって軌道変化と威力、速度調整が可能。一定以上の威力、速度の弾丸を放つと再使用に少し時間がかかる。


――――――――――――

中澤理恵

『障壁』

攻撃と侵入を無力化する障壁を目視できる範囲に張る。範囲は面積が20平方メートルまでならどんな形にでも変形可能。一定以上のダメージを受けると破壊され、強度は面積に反比例する。また、スキル保持者が許可した人物はこのスキルの影響を受けない。

――――――――――――


こんな感じか。となると海斗の威力不足は調整で何とかなるし、ついでに言うと軌道変更で撃ち落とされるのも防げるな。

んで理恵は障壁の面積を極限まで縮めて防げば何とかなるんじゃね?理恵って空手やってたせいなのか知らんが動体視力パないからな。もし理恵が『心眼』を手に入れたら⋯⋯反応速度のバケモンになるな。どっかの黒衣の二刀流の人みたいなこと出来そう。

っと思考が逸れた。あとは問題をどう伝えるかだが⋯⋯直球でいいや。


「工夫とかしたことないのか?」

「「工夫?」」


⋯⋯この様子だと無いな。少しくらい考えないのか?


「ほら、弾丸の速度変えたり出来ないのか?他にも指先合わせて撃ったら威力上がるかもしれないし」

「あ、確かにそうだな。今まで超能力はそのまま使うだけしか考えてなかったな」


いや、気づけよ。


『スキルは適当に使うだけで十分強力ですから、工夫する必要を感じていなかったのでしょうね』


なるほどなー⋯⋯そういうのを慢心と言う気もするのだが。まあ余計な事は言わんでいいだろ、それよりもさっさと特訓を始めてしまおう。


「そんじゃあそういうのを試してみる方向でまずはやってみるか?」

「そうだな、俺は特に異論は無いな」

「私も無いよ、楽しみだね!」


⋯⋯これスルーすべきだろうか?


――――――――――――


「よし、まずは海斗。色々やってみろ」

「おうっ!」


場所は廃工場の建物の中。そこら辺にあったもので的らしきものを作って置いてある。

海斗はまずは普通に撃ちまくっている。そして止んだかと思うと少し考える素振りを見せてからまた弾を撃った。今度はかなりスピードが速い、速度の調整に成功したようだ。しかしどこか残念そうな雰囲気を感じる。


「速度を上げれたみたいだけど何かあったのか?」

「それが、連射が出来なくなってるんだよ、次弾までの時間が3倍くらいかかるんだ、少し使いづらいな。」

「でも不意打ちには使えそうだな⋯⋯逆に連射速度上げるとかはできないのか?」

「それは最初にやった時に試したんだが撃った弾が消えない限り次の弾は撃てないんだ。だから連射速度は上げられないな」

「そっか、ほんじゃ他にも何か出来ないか色々ガンバ!」

「おうよ!」


さて、次は理恵のとこ見てきますか。


――――――――――――


ドガァ!メキィ!ズガッ!


さて、皆さん問題です。この破壊音の正体はなんでしょう?


『⋯⋯理恵様がコンクリートの壁を素手で破壊している音⋯⋯だと思うのですが』


はい、ライマ大正解!⋯⋯うん、そうなんだよ。理恵のやつ、障壁を拳に纏わせて壁を殴るということをしてるんだよ。多分ただ硬い篭手付けるってだけとは違うんだと思う。


『恐らく、反作用の力が伝わってこないのでしょう。寧ろ、反作用がさらに反対向きに反射してるものだと思われます』


つまるところ?


『威力倍、反動無しです』


わーそりゃすごいって何それ!?明らかおかしいだろ!?そもそも何故攻撃技を練習している、お前防御担当だろうが!!

とりあえず⋯⋯声かけよう。


「おーい、理恵ー!」

「あ、隆二君、海斗の方はどうなったの?」

「まあ改良出来始めてる感じだな。それより、なんでお前攻撃技の練習してるんだよ⋯⋯」

「え?あ、あはは、何か出来ないか色々試してたらいつの間にか⋯⋯」


⋯⋯理恵は、防御に向いた思考をしてないのかも知れないな。もう理恵が前に出て海斗が援護するってやった方が良くない?


『しかしそれでは海斗様が狙われた時防御手段がありません、安全に戦うならば理恵様には防御面を鍛えてもらった方がいいでしょう。『極ノ盾』もありますし』


そうなんだよなー・・・ちょっと待って、これ『極ノ盾』発動して『障壁』で殴ったらとんでもないことなったりしない?


『『極ノ盾』の効果が乗るのはあくまで『スキルによる防御』なので攻撃には乗らないでしょう』


そうか、なんか安心したわ。まあそれらは一旦置いといて、『障壁』を防御方面に強化させよう。安全第一。


「お前が守らないと海斗は無防備になるんだぞ?なら防御方面に強化させないと」

「う⋯⋯そうだね。けど防御の方はあんまり思いつかなくて」

「そうだな⋯⋯こういうシールドって漫画とかだと面積が狭いほど強度が高まるらしいんだよな⋯⋯ちょっと試してみてくれないか?」


そんな風に適当に理由付けしてみる。


「そうなの?分かった、やってみようか!」


という訳でまずは面積の広い障壁(大体半径1メートル)を適当な場所に張ってもらう。そしてそれを俺が鉄パイプ(近場に落ちてた)で殴り耐久力を測る、という実験をした。

結果。10回殴ったら割れた。

次に狭い障壁(大体半径30センチ)を張ってもらい同じようにする。

結果。20回目で割れた。

最後にもう目に見えるギリギリの範囲で出してもらってやってみた。

結果。50回くらい殴った所で鉄パイプが折れた。


結論。面積が狭いほど強度が高まる。まあ、知ってたけど。そして忘れていたが『武装術』が発動していて恐らく一般的な人よりも威力がある筈なので実際はもっと耐えれるはずだ。

幹部のおっさんに撃たれた時は大体半径1メートルくらいだったそうなので幹部の弾丸は大体一般人が鉄パイプで7、8回分殴るくらいの威力みたいだな。


「やった!強度上がったよ!」

「そうだな、お前の動体視力ならどの辺に攻撃が来るかとか分かるだろうし、最後みたいなやつ以外なら面積小さくして問題無いだろ」

「そうだねー、ちょっと海斗に付き合って貰って弾丸を防げるように特訓してみる!」


ああ、確かにその特訓はお互いに有効そうだな。


「そうか、じゃあ俺はその特訓を見て気づいたこととか言う係でもするか」


そしてしばらくそういった特訓を続けた。

最終的に海斗は軌道を曲げることも出来るようになり、五指を揃えて威力のでかい弾丸(ライフルと名付けたようだ)を撃てるようになった。

理恵は曲がる弾、速い弾、威力の高い弾、それらを防御し続け、面積の調整、張った後の移動などが出来るようになった。てか動かせたんだな、障壁。あ、よく考えたら手に纏ってる時点で動かせてるか。


これなら前回と同じような結果にはならないだろう。夕方の6時まで特訓を続け、その日は解散した。

スキル一覧です。


賢神ライマ

閃雷2

聖光2

心眼2

蒼炎2

自爆LvMAX

竜化2

装甲・腕2

自爆Lv3

分体 特殊強化

自爆Lv1

覇王バハムート

性別反転

念話

自爆Lv4

武装術←New!

極ノ旗(バラキエル)←New!



※追記:7/26 19:49に誤字を修正しました。

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