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現実にもスキルがあったなら。  作者: 高一の勇者
第一章:始まりの非日常
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邂逅

正直色々言いたいことはあるのですが長くなりますので活動報告に乗せようと思います。

でもこれだけは言わせてください。

皆さん、この作品を読んで下さり、本当にありがとうございます・・・!


あと、更新に関するお知らせも活動報告に乗せますので、普段活動報告を読まない方も確認をお願いします。

「⋯⋯⋯⋯い、お⋯⋯ろー」

上から声が聞こえてくる。なんだろう。

「おきろってばー」

知らない女の声だ。煩いな、俺は眠いんだ。二度寝させろ。

「もうすぐ6時半だぞー」

6時半?6時半っていつもは何してる時間だっけ?えーと、確か⋯⋯

「朝練に遅刻するぞー」

そうだっ、6時半には既に向こうについてる時間だっ!俺は勢いよく起き上がり⋯⋯

ゴチンッ


「あだっ!?」

「いでっ!?」


誰かに頭をぶつけた。お陰で目は覚めたが。


「いってーな!もうちょいゆっくり起きろ!」

「ん⋯⋯?誰?」

「あー寝起きだからよく覚えてないんだな?『分体』、『性別反転』と言えば分かるな?」

「あー!そうだった!」


そうだったそうだった、スキル解放の為に分体に性別反転使わせたんだった。そんで名前も付けたよな。


「すまんすまん、まあお前なら分かってくれるだろ?仁美」

「まあ元はお前だから分かるが、なんで寝坊したんだよ?とりあえず飯は作っといたからさっさと食え」

「ライマが、が抜けてね?」

「そこはどうでもいいだろ、それより急げや!」


言う通りなので素直に従い飯を食う。うまうま。そしてぱぱっと準備を済ませるとダッシュで駅へと走っていった。



――――――――――――



はあ、朝から疲れた。結局朝練に間に合わなかったためコーチに怒られ校内5周走らされた。寝坊しなけりゃよかった⋯⋯

その他には体育のバスケットボールで八つ当たりで無双したりしたくらいで何事も無く昼休みに入った。そしたら昔からの友人に話しかけられた。


「隆二っていつの間にあんな運動上手くなったんだ?」

「今週の月曜日から」

「流石にそれは嘘だろ、嘘ついたからこのおかずもーらいっと」

「あっ」


本当なんだけど。それはともかくなんか久しぶりに弁当の中身取られたなコイツに。しかし料理を口にした瞬間何故か動きが止まる。どうした。


「お、お前⋯⋯これお前が作ったのか?」

「ああ、まあな。(体動かしたのはライマだけど)」

「いつの間に料理まで上手くなってんだよ!」

「煩い叫ぶな」


確かにライマの料理は美味いけど叫ぶんじゃない。


「お前高校入って何かあったか?聞いた話だとテニスで中学の頃全国大会に出た奴といい勝負したっていうのもあったし」

「え、あの人全国レベルだったん?どうりで強いわけだ」


あの1番手の人全国レベルだったのか。そりゃ『心眼』解放前は手も足も出ないわけだ。


「事実だったのかよ⋯⋯お前中学の時下手くそじゃなかったがすごい上手いって訳じゃなかったろ」

「あー⋯⋯高校来てコツ掴んだんだよ。」

「コツだけでそこまで強くなれるもんなのかぁ⋯⋯?」

「ちなみにさっきから言ってる全国レベルの人だが大体のことが直感で出来るらしいぞ?本人に聞いた」

「そういう人を天才って言うんだろうな・・・」


あとは俺がスマホゲームの話題を振ったら食いついたのでその方向に話を変えて昼休みを終えた。あんま突っつかれるとボロ出るからやめて欲しいぜ⋯⋯



――――――――――――



そして放課後、部活も終わり帰ろうとして部室に荷物を取りに行き、校門まで行くとそこに幼馴染み2人の姿が見えた。そして理恵がこちらに気づき手を振って来る。そして遅れて海斗も気づいたようだ。

俺は2人の所へ向かう。2人は帰宅部なのでこの時間まで残ってるとは思ってなかったんだが。


「よう2人とも。お前らなんでこんな時間までいるんだ?」

「お前が部活終わるまで待ってたんだ。もっと色々話したいことがあってな」


話したいことって多分、スキルとかウロボロスとかの事だよな。


「おおそうか、さっそく巻き込んでくれるか!」

「なんか嬉しそうだな⋯⋯」

「なんかマンガっぽくない?お前らの状況」

「それは俺も思うが実際こんな状況になるときついぞ?」


まあ、組織に狙われるなんて普通怖いよな。


「んでどうする?俺ん家で話す?」


そういえば一人暮らし始めてからまだこいつら招いたこと無かったな。


「あ、それいいね、まだ引っ越した後の隆二君の家行ったことないもん」

「そうだな、行ってもいいか?」

「おう来いよ、美味い晩飯もご馳走してやる」


そんな訳で俺ん家に2人が来ることになった。



――――――――――――



そんなこんなで家に着いた。俺は扉を開け家に入る。


「ただいまー」


この「ただいま」は癖だ。誰もいなくても言ってしまう。まあそこは別にいい。2人もその癖は知っている。だが、俺はここでミスを犯した。


「あ、おかえり」

「「えっ?」」

「えっ?」


そう、俺は忘れていたのだ。仁美がこの家にいることを。もちろん2人は仁美のことは知らない。俺は即行で仁美と念話をする。


『仁美!すまん、お前がいることを忘れていた!』

『ああ2人を連れてきたんだな?反射的におかえりって言ってしまったわ、それよりどうしようか?』

『こういう時は⋯⋯ライマに相談しよう!』

『せやな』

『⋯⋯居候と紹介すればいいのでは?』

『それは⋯⋯いいのかな?』

『それ以外は俺ら思いつかんし』

『経緯は聞かれない限り言わなくていいだろ。聞かれても端折って適当に伝えようか』

『よし決まりだな』


ちなみにこの間、約1秒である。どうやら念話による会話は現実より時間がかからないようだ。さて、誤魔化すか。


「ああ、すまん伝えるの忘れてた、今俺ん家に居候の人いるんだった」

「居候?」

「声を聞く限り女の人みたいだけど」

「ああ、女だぞ?女っぽくないけど」


そんなことを言いながら家の中に入る。次の瞬間顔面に向かって回し蹴りが飛んできた。


「うおっ!?危ねぇ!」


上体を逸らし回避。コイツ、下克上を狙ってやがる!?


「いきなり何すんだよ!」

「余計なことを言うからだ。それで、その2人は?」

「ああ、俺の幼馴染みの海斗と理恵だ。そんで、2人とも、この暴力女が居候の鈴木仁美だ。」


そんな紹介をしつつ同時に『念話』で会話をしていた。


『なんだその名字』

『いいじゃないか別に』

『まあ同じ名字名乗る訳にもいかないからいいが。あと暴力女とはなんだ暴力女とは!』

『だって回し蹴りしてきたし⋯⋯』



「え、えっと、中澤理恵です、よろしくお願いします」

「あ、柏木海斗です。よろしく」

「おっと、驚かせたようだな、すまない。私は鈴木仁美という。色々あってここに居候させて貰ってる、よろしくな」


なんか仁美の喋り方が変わっている。


『お前その喋り方何なんだ?なんと言うか⋯⋯あれだ、ラノベで読んだ女騎士っぽいぞ?』

『女っぽすぎず女としても通用する口調にしてみたんだ。お前と同じ口調だと変だろう?』

『まあ、そうかもしれんが⋯⋯』


だからって口調が同じだからバレるとは思わんが。性別違うし。


「それはともかく、上がっていいぞ。俺の部屋はこっちだ。」

「え、あ、お邪魔します⋯⋯」

「し、失礼します⋯⋯」


2人は驚きから立ち直ったようで俺についてくる。

俺は仁美に2人と内緒で話すことがあるから入らないように伝えて俺の部屋に入った。まあ話の内容は『念話』で伝えられるから意味無いんだけど。


「とりあえずそこら辺座っていいぞー」


俺は軽くそんな感じで声をかけたのだが、


「そんなことよりあの人はいつからいるんだ?」


と詰め寄られた。


「高校上がってちょい後」


適当に答える俺。その後も2人に色々追求されたが適当に答えてやり過ごした。頼むから追求しないでくんないかな⋯⋯話逸らすのは苦手なんだ。ええい、無理やり本題に入るか。


「それよりお前らの能力とか狙ってる奴らとかの話じゃなかったのか?あんま遅くなるのもあれだろ」

「⋯⋯それもそうだな。だが、また今度聞かせてもらうからな?」

「忘れてくれてもいいのに⋯⋯んで、まずはそうだな⋯⋯お前らの能力から話してくれ」


何とか話題を変えることに成功した。


「分かった。まずは俺の能力は、エネルギーの弾丸を飛ばす能力だ。指一本につき一発撃てて、威力はコンクリートなら砕けるくらいの威力はあるな」


ふーむ、やっぱり弾丸の軌道を曲げれることとか威力の調整とか出来ることは知らないみてーだな。


「へぇー⋯⋯いかにも超能力って感じがするな、それ。」

「そうか?」

「おう。それじゃあ次は理恵、教えて」

「うん、私の能力はバリアを張る能力なんだ。味方や味方の攻撃は通すけど敵と敵の攻撃は通さない効果を持ってるよ。あんまり強い攻撃を受けたら割れちゃうみたいだけど」


こっちも『障壁』の硬度と面積の関係には気づいてないか⋯⋯


「バリアか、やっぱり超能力って感じがするなお前ら。俺は前言った通り視力が良くなるのとちょっとした索敵能力だ。半径150メートルくらいかね?」


『本当は10個以上持っていると彼らが知ったらどんな顔するのでしょうね?』

(゜д゜)←こんな顔だと思う。


「確かに俺らと比べると地味だけど使えるんじゃないか?視力というのは動体視力も含むんだろ?」

「おう。お陰でテニスが上手くなりました!」

「それせこくねぇか!?」

「俺の力だ!誰にも文句は言わせん!」

「何処の独裁者だ!」

「まあそれはほっといて今度はお前らを狙う奴らについての話を⋯⋯っと、仁美が来てるな」

「索敵か?やっぱ便利だな」


というか俺が呼んだんだけどな。飯を作らせて。そしてすぐに仁美が入って来る。


「夕飯を作っておいた。2人も食べて行くといい」

「元々そのつもりで連れてきたんだが」

「それならそうと先に言え。さて、冷めないうちに来るんだな」


そう言って仁美は去っていく。なんというか口調を聞いてると笑いがこみ上げて来るんだけど⋯⋯


『お前仁美⋯⋯その口調、似合ってるぞwww』

『おい今絶対草生やしただろ。ま、ばれるよりはいいだろう、それよりさっさと来い』


言い争う必要も無いので素直にリビングに向かう。今日の飯は野菜炒めのようなものだ。正式名称?知らん。


「さて、食うがよいぞ、お前ら」

「なんでお前が偉そうなんだよ⋯⋯いただきます」

「私もいただきまーす」


そして2人が1口食った瞬間。


「「!?」」


目を見開きその美味さに驚くそしてすぐに貪り食うようにして完食してしまった。


「う、うめぇ⋯⋯高級レストランの料理と言われて納得するレベルで美味い⋯⋯」

「私なんか、料理出来ないのに⋯⋯すごい」

「美味しく食べてくれたのなら結構だ。お代わりはいるか?」

「「お願いしますっ!!」」


その後2人とももう一杯完食した所で満腹になったようだ。理恵は仁美に料理のコツを教えて貰っている。俺が料理の心得なんて持ってないのに仁美が持っている筈もないので、ライマにアドバイスさせた。ライマさんマジ万能。


「なあ隆二、本当に鈴木さんは何者なんだ?」

「俺もよく分かっていない。ただ料理がプロ級なのくらいしか俺は知らん」

「なんでお前んとこに居候してるんだ⋯⋯?」

「説明するにはかな〜りの時間が必要だし面倒だからまたいずれ」

「⋯⋯分かった」


どうやらしばらくは追求しないでくれるようだ。ありがたやありがたや。

腹も膨れたし、話の続きをするため俺の部屋に戻ることにした。





変化はありませんが一応スキル一覧です。


賢神ライマ

閃雷2

聖光2

心眼2

蒼炎2

自爆LvMAX

竜化2

装甲・腕2

自爆Lv3

分体2 特殊強化

自爆Lv1

覇王バハムート

性別反転

念話

自爆Lv4


※追記:7/22 7:30に表現を一部変更しました。また、7/26 19:47に誤字を修正しました。

10/22 17:01に次話以降と設定の矛盾があったので修正しました。

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