【Wの病】
記録者:サイベリー
テーマ:平行人格症に関する考察
人はある程度の性格、思考を状況に応じて変えることが出来る。公的な場ではその場に相応しく振る舞い、安心できる環境では素の自分とも言える姿をさらしたりするなど。
TPOをわきまえた行動、これについては個人差、教養の差もあることはあることは否定しない。
平行人格症の症例は始め、一時的な記憶の混乱であると判断されていた。
症状を訴えた人々に記憶が鮮明に残っていた点も研究テーマとして注目され難かった点であろう。
状況が変わったのはロボの兵器使用が始まった頃から症例が増加していった事から注目が集まった点にある。
ロボの操縦者であることにより多くの人間が変化を見る、軍医等の介入などによって症例研究が進み。私が提唱した「平行人格症」の名前は固定化した。
特定の状況になるとほぼ強制的に性格、思考が切り替わるこの症状は状態の把握が出来れば大きな問題になることは無く。切り替わる性格、思考に危険性が無ければその状況を回避するという対処療法で事足りるからである。
しかし記憶を保ちながら不本意ともいえる行動に悩みを持つものも多い…