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始まりの黙示録  作者: 赤紫
4/7

主人公は卒業生を見送る

全七回予定。第四回。

季節は流れ、卒業式の季節。

〈彼〉は二年生なので見送る側だった。

〈在校生一同〉は、合唱によって見送ることになっているのだが、〈彼〉は一度も練習に来ることはなかった。


そして、卒業式当日。

……〈彼〉は来なかった。

そのまま、卒業式が始まる。


卒業生が入場。

これが地味に長い。


ピアノの合図で、一同礼。


教頭先生による、開式のことば。

「これより、第百一回卒業式を開始します」


全校生徒による国歌・校歌の斉唱。

校歌は歌えてない人もいた。


卒業証書・記念品授与

これが一番長い。ずっと座ってるせいもあるのだろう。


学校長祝辞

長々とした話をして終わる。まともに聞いてる人など少ないが。


来賓紹介・祝辞

来賓が一人一人呼ばれ、一言ずつ述べていく。


祝電披露

「詳しくはお手元の資料をご覧ください」


在校生送辞

「我々、在校生一同はーー」

ありきたりな台詞だが、一部の生徒の心には響いたようだ。


卒業生答辞

「我々、そつ、卒業……い、一同はーー」

一部聞き取りずらいが、一部の生徒の心には響いたようだ。


在校生による式歌斉唱。

卒業式でよく聞く、あの曲だ。


卒業生による式歌斉唱。

泣きながら歌っているが、さっきと同じ曲だろう。


教頭先生による、閉式のことば。

「これをもちまして、第百一回卒業式を終了します」


卒業生退場

これも地味に長い。


そして、各クラスでホームルームが行われた後、卒業生を見送ることとなった。


アーチを作り、その中を卒業生が抜けていく。

そのアーチの中に〈彼〉はいた。いつの間にか現れて、参加していた。


「〈あいつ〉、いつ来たんだ」

「知らない」

「そんなことはどうでもいいだろ」

「今は気にしないでいいだろ」

「そうだな」


卒業生が通り過ぎて、アーチが崩れた時には〈彼〉はいなかった。


「〈あいつ〉、どこ行ったんだ」

「知らない」

「そんなことはどうでもいいだろ」

「今は気にしないでいいだろ」

「そうだな」


卒業生には、〈彼〉のことを気にしているような人はいないようだった。


参考までに、卒業生抜粋。

※読まなくても大丈夫です。


楯無たてなし 無頼ぶらい


夏川なつかわ 魁人かいと


黒羽くろば つばさ


甘粕あまかす 長密ながひそ


武蔵丸むさしまる 克頼かつより


八木やぎ 羊水ようすい


風野かぜの りん


渡瀬わたせ じょう


吉良きら 梨花りんか


結城ゆうき 朱音あかね


きさき 魔蔵まぞう


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