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ビリーブエンジェル  作者: 桃井雪
2/12

任務遂行。モフモフを確保せよ

放課後、イアと雷雨は ある場所へ向かっていた。


「確か、こっちのほうだったよね?」


「あぁ、間違いないと思うんだが...」


2人が向かったのは、学校からそう遠くない場所にある空き地 だった。

なぜ2人が今ここにいるのかというと--


「あ...」


突然、イアが声をあげ、そっと雷雨に目配せした。


「見つけたか?」


「うん。無事保護よ」


イアがそっとしゃがみ、何かを抱えあげる。そしてその抱えあげたもとを雷雨に見せた。

それは、小さくて白くて、なにやらモフモフした存在だった。

ちゃんと目があるのだが、言うてどこを見ているかはわからない。ただわかるのは、それが瞬きしていると言うことだけだ。


「プルフル保護ー☆やーん、ふわふわするー!」


イアは抱えた物に頬にすり寄せる。すると、その白いモフモフも気持ち良さそうに目を閉じた。


この白いモフモフ。

名前をプルフルと言う。

プルフルは、もとは天使たちのいる天空界にいるいわば精霊のような存在だ。

そんなものが、なぜここにいるのかというと、それには深い訳があった。


「雷雨ー。それあえず、ガブリエル様に報告」


「はいよー」


すると雷雨は、ポケットから携帯のような端末を取りだし、何やら操作する。

すると突然、雷雨の目の前にバーチャル映像が飛び出してくる。そしてその映像は、人の形を象っていた。


「ガブリエル様ーイアです。プルフル確保しましたー」


『イアちゃーーん!!お疲れ様ー!!』


端末から聞こえてきた声は、とてつもなく

元気だった。


『お疲れ、お疲れー!イアちゃんお疲れー!そしてありがとー!そしてごめーん!』


「いや、これが任務だからいいんでけど...」


『いーやー!イアちゃんが、いなかったらもー大変だわー。本当優秀!もー大好き!』


「はいはい...」


イアは少し疲れたように笑う。

正直、このテンションついていけない...


「とりあえず、いつも通り報告しときます。プルフルはちゃんと天空界に返しますからねー」


『はいはーい!りょーかい☆』


ガブリエルはそう言った途端、すぅっと消えて行った。電話と同じ。あちらが通信端末の電源を切ったのだろう。

イアと雷雨は、同時にため息をついた。


「完璧に俺の存在忘れてやがる...」


「不思議だわ。あれで、大天使なんだもの」


異様なテンションでも、2人よりも位が高いことに変わりはないのだから、また納得のいかない話だ。


「でもさ、とりあえず今日の任務は終わり。雷雨もお疲れ」


「何もしてないけどな。イアもお疲れ」


とりあえず、2人の任務は無事遂行された。

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