願い
主人公は幼馴染みに今まで思っていた気持ちを伝えるという話です。
私の願いはたくさんある……。
その中でも叶えたい願いは3つ。
恋人がほしい。
家族が仲良くいられるように。
これはみんなが叶えること。
私もこの2つは叶えたい。
でも、あと1つ叶わない願いがある。
それは……
病気が早く治りますように。
普通ならすぐに治る。
けど、私の病気は治らない。
私は戸浦美咲。中3。
持病を持っている。
治るか分からない病気だ。
でも、20歳まで生きられないと聞かされた。
死ぬ時が近付いてきている。
最近は容態が悪く、ずっと入院している。
入院してから神友は毎日のようにお見舞いにきてくれる。
「美っ咲~!!遊びに来たぜー。」
「…また来たの?こりないわね……」
来たのは、幼馴染みの太一。
1つ年上で、見た目はヤンキーみたい。
いつも意地悪してくる。
……でも、そんな太一が好きなんだ。
意地悪で、悪口ばかり行ってくるけど、優しくて、笑顔が可愛い大好きな幼馴染み。
「しょうがなく見舞いに来ただけ。お前なんか心配しねぇよ。」
「あっそぅ。ならお見舞いに来ないでよ。」
「……ったく。せっかく美咲の好きなプリン持ってきてやったのによ」
「えっ。…今の言葉取消。だからプリンちょーだい。」
「ちょーしのいい奴。………ホレ。」
「ありがと、太一。」
「………おぅ(照)
……じゃあ、そろそろ行くな?」
「うん。ありがとね。」
「また持ってくる。」
そぅ言って帰っていった。
体調が悪くなってきたため、太一に手紙を書いた。
夜中、急に苦しくなり危篤状態になった。
みんな、かけつけてくれた。
手紙にはこう書いた。
太一?
うち、もぅダメかもしれない…
だから、太一に伝えたいことを言うね。
うち、太一のことが好き。
いつも意地悪してくるし悪口ばかり言ってくるから、嫌なときもあったけどそんな太一が好きなんだよ?
幼馴染みで良かった。
じゃあ………バイバイ。
「…ふ、ふざけんじゃねぇよ。何がバイバイだ。俺だってお前のこと好きなんだ。こんな手紙じゃなく生きて、お前の口から聞かせろよ。」
太一は泣きじゃくった。
奇跡が起きた。
私は目が覚めた。
みんながとても泣いて喜んだ。
それから病室で太一と2人になった。
「……太一、言いたいことがあるの。」
「ん?なんだ?」
「うち………太一が好き。昔から太一しか見れなかった。病気だから嫌われるのは分かってるんだ。
でも、気持ちだけ伝えたくて…」
「美咲……俺も好きだ。今まで美咲しか見てこなかった。俺はどんな美咲でも好き。ずっと俺がそばにいてやるよ。」
「…ぅ……ぅうゎーん……」
「美咲……」 ギュ……
「ありがと、太一……。」
「まさか美咲から告ってくるとはなぁ~。」
「だって~。」
「まぁ、他の男がいても奪うつもりだったけどな。…もぅ俺の美咲だから。」
「うん……(照)」
「美咲……」 ちゅ………
「…ん……」
「…ぜってぇ……幸せにすっから。」
読んでくださりありがとうございました。
2人とも両想いだったようです。
その後、美咲は退院し、太一と結婚して子供を授かって、幸せに暮らしていくという設定です。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。