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第3章中国

・赤福

金沢西インターに乗った時は曇り空だったが、敦賀を過ぎた辺りから青空になってきた。僕は助手席の窓側にキチット座っているので、亜紀は狭そうにしている。

主人はサザンを聞きながら80kの経済速度でゆっくり走る。


米原JCから北陸自動車道路に別れを告げ、名神に入った。とたんに車の数は多くなる。

僕は飽きたので後ろで寝てしまった。

彦根ICから5kの所の多賀サービスエリアは泊まる施設もありかなり大きい、僕はトイレしたくなったのでここで止まる。

大好きな赤福を食べ、僕が隣に止まった人に愛嬌をふりまいている内に暗くなってきた。ここで一泊。




・空

高速サービスエリアで泊まるのは、トイレなど便利だけど一つ難点がある。夜大型トラックがエンジンを止めないで眠っているので、やかましくて眠れない事だ。朝までうとうとしたままだった。

温暖化現象のこれが原因だ。

主人も眠たい目で起きてキャンピングカーを走らせた。皆機嫌悪そうで無言のまま吹田JCまできた。ここから中国道だ。万博公園を右に見ながら中国道に入っていった。


11月になるとやはり肌寒い、とりあえず南へ、九州まで直接高速で行こうと思う。

「九州は暖かいだろね」と亜紀もそう言った。


姫路の福崎JCから山陽道を目指すため左折。

山陽道に入ると、ますます空は青くこのまま走り続ける事ができたなら幸せだろうなー・・・・・・・・・・。




・広島弁

山陽道も広島に入った。主人が広島の友達に電話すると「わりゃー、何しょーるん?うちかたへ遊びにきんさいや。」とのことで、九州まで直行するつもりだったが、広島空港近くのIC河内で高速を降りた。


主人の友達の住んでいるところは、竹原の港から船で20分くらいの大崎島というところだ。

竹原の港で待つと、ボートで迎えに来てくれた。

何故なのかゴルフ練習場に行く。笑ってしまったが、ボールをそのまま土の上に置いて打てる。「げに、どーしょーかのー。お茶でも飲みに行くけー」とのことで、ボートで隣の島の喫茶に行った。ボートは僕らの車の感覚なのだ。

隣の島までの間には、無数の無人の島があった。プライベートビーチのある小さな島を指差し主人が「あの島いくらで売ってくれますかね」と尋ねると、「どえりゃあことー、考えるのーわれだけじゃー」答えにならない答えが返ってきた。

主人は(さだまさし)みたいにこんな島に住んでみたいと本当に考えたのに・・・。


夜民宿の料理は、5cmくらいの小さなフグの鍋だった。僕も貰って食べたがこれはすごく旨かった。

このフグの名前を忘れてしまった。誰か教えてほしい。

「どがーにーかおしえーてくれんかのー?」




・パチンコ

主人の友達はプロパンの販売と郵便配達もしているので、帰りはフェリーに乗った。友達も仕事に出かけるところで、フェリーから友達の船も見えた。瀬戸の花嫁が流れ、友達が大きく手を振るのを見ているとなんとなく涙が流れた。


主人は竹原でスパー銭湯に入り久しぶりにアカこすりをして、港近くのパチンコ屋にトイレを借りようと思って入ると、賞品に折りたたみの自転車が2台あった。

ミニバイクはあるが自転車は積んでいないので、2台積んどければサイクリングもできるということで、主人と亜紀はパチンコをした事が無かったが、挑戦する事にした。

まずやり方がわからないので20分観察して台を選び、主人と亜紀は隣同士で座り、店員にもう一度説明を聞いてスタートする。

なんと5分くらいすると亜紀が大当たり、後で知ったカクヘンに突入した訳である。

主人も3000円の玉がなくなる頃大当たり、ドル箱が座っている腰の高さになる。

パチンコにはまるのはこんな状態ではまるのだろう。主人たちは例外にもれず九州は行く時々でパチンコをすることとなる。

僕はいつも留守番することになるのだ。

主人がカウンターで玉を換えたレシートを出し「この自転車をください」と言うと、店員は「これはもう交換されています。」

主人「それはないでしょう。」



・VIP

主人は何社か経営していたので、もう一社の件で仙台に行くことになった。

亜紀と僕だけ留守番、千歳の時と今回で二回目だけど、仕事では仕方が無い。

キヤンピングカーは大きいので、広島空港の警備の人にお願いすると、通常使っていない無料の駐車場に案内された。総理大臣か天皇陛下が来られた時使用するらしい、

これがすごく広いところで僕はディスクの練習をした。




・自然の絵

平和記念公園、原爆ドームを見て、広島ICから山陽道に戻る。

関門海峡の麓に壇之浦PAがある。海峡に横着けするようにキャビングカーを止めると、海峡と関門橋が窓枠の額で絵のようだ。狭い海峡からエンジンの音が聞こえそうな近くを大小のカラフルな船が通り抜ける様子を見ていると時間のたつのを忘れた。

夜も関門橋のライトアップと船のマストの光が揺れ動く、主人と僕は何日もこの自然の美しい絵を楽しんだ。


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