遊び心の王国
後の時代、学者たちはこう記すことになる。
――この時代、
遊び心こそが文明の原動力となった。
それは決して比喩ではない。
創造工房から生まれた技術は世界を変え、
子どもと魔物と大人が一緒に笑う文化は国境を越えて広がった。
王都の宮殿。
玉座に座るルネは、開け放たれた窓の外から聞こえてくる明るい声に耳を傾ける。
「きゃーっ!マリアンヌ様待ってぇ!!」
「ほらほら、捕まえられるかなーっ!!」
元気いっぱいの子どもたちの声。
魔物たちのにぎやかな足音。
そして、その中心で笑うマリアンヌの声。
ルネはひとり微笑む。
「……ああ。この国は、きっと何度でも未来をつくれる」
かつて迷い、悩み、揺れたこともあった。
だが今、確信している。
この国は、遊び心を持つ限り、停滞することはない。
そして、王国中を駆け回るマリアンヌが空に向かって叫ぶ。
「遊びは自由!
人生は遊ぶほど楽しいの!!」
その声は空高く響き、雲さえも揺らす勢いだった。
子どもたちが笑い、魔物がはしゃぎ、大人たちが肩の力を抜いて笑顔を見せる。
誰かを傷つける力ではなく。
誰かを守る義務でもなく。
ただ純粋な「遊び心」が、この国を動かしていた。
――こうして、世界初の
“遊び心の王国”
が、歴史にその名を刻むのである。
マリアンヌの笑顔とともに。




