●裏話2・作者は魔獣ネタについてダベりたい
さて、2022年4月6日に投稿した『聖女の魔獣訪問0・月光龍』。
ここから本編中では到底披露することができなかった魔獣のお話をやっていく訳ですが。
本編の『【間話8】 歴史学の教科書・神獣と王獣と魔獣』にもあるように、『収監令嬢』の世界では神獣+12体の魔獣が知られています。
それぞれには全て独自の名前をつけてあります。……が、本来はコレ、ものすごく効率が悪い。
ファンタジー小説やゲーム世界では『フェニックス』『フェンリル』のように空想の生き物が出てきますが、これらって便利なんですよね。
あんまり詳しく説明しなくても、知ってる人ならどういう生き物か、それを見てどういう印象を抱くかという、ある程度の「共通認識」があります。非常に言葉の効率がいい。
だからそういう「皆がある程度知っているであろう」名詞を使った方が絶対に読者にイメージが伝わりやすいですし、お得なのです。(いくつか拾い読みした作品もだいたいそのまま使ってた。説明なしで)
『スライム』なんかはその最たるものじゃないですかね?
ただですねー、肝心の私自身がよく知らないんですよ。
魔獣を出すにあたり、まずwikiの「空想の生物一覧」をググりまして(いやはや知らん名前だらけだった)、次にそれぞれの項目をググりまして
「はー、こんなのがいるのねー」
と思いつつ簡単な特徴を列記した一覧を作成。
その中から作中に使用するものをチョイスしたはいいのですが、恐らく私より読み手の方々のほうがこれらの生き物について詳しいと思われる。(詳しい人はめっちゃ詳しい、ということをなろうに来て学んだ……)
そうすると、私のテキトー理解では
「いや、フェンリルというのは本来こういう生物だから何か違う。こういう扱われ方はおかしい」
みたいなですね、私の認識不足による不満が出そうだな、と思ったんですね。
で、私は勉強とか詳しく調べるのとかは嫌いなので(笑)、
「それだったらあくまでベースとして参考にするだけで自由に決めちゃった方が早いな。だとすると一応別物ということで独自の名前を付けた方がいいな」
ということで、ネタ元の名前を参考にしたりしなかったりしつつ、自分で名前をつけました。
本編では一部の魔獣しか出ませんし、その場限りなので名前を覚えてもらえなくてもあんまり問題ないですし。
しかしそのおかげでユーケルンは暴走したかも……。
「だって独自設定だし。何してもいいよね!」
とか思っちゃった気がする。ははは。
そんな訳で、月光龍を除く12体の魔獣+魔物サルサには、すべてネタ元になっている空想上の生物がいます。『フェルワンド』は『フェンリル』ですね。
魔獣訪問編ではあとがきでその辺も公開していく予定です。
各魔獣のイメージを掴むために自分で設定した『ゲーム的パラメータ』というのがあるんですよ。
本編にはぜんっぜん関係ないですし、ゲーム『リンドブロムの聖女』でも全く関係ないんですけどねー。本当に、あくまで自分のため。
でもこの『ゲーム的パラメータ』をもとに『あなたにヴィクトーリアの微笑みを。』というパラレル作品が書けたので、良かったです。無駄にはならなかった。
という訳で、よろしければ残り12体、何を元ネタにしたか想像しながら『後日談』を読んでみてくださると嬉しいです。