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路線トラブル
キャンパスではヘルメットを被り角材を持った二組のグループが対峙していた。
「面白くないな」紅は言った。
「なんだ貴様」ヘルメットの男が言った。
「やるなら早くやったらどうだ」
「なにっ」
ヘルメットの男が角材で紅を打つ。が紅はかわし、横蹴りで角材を折った。
「こいつ」
「やめろ」議長の大久保が言った。
「議長」
「何の騒ぎだ」
「我々の真摯な闘争にこいつが面白がって」
「戦う相手を間違えている。仲間割れしてどうする」大久保が言った。
「はい」
ヘルメットの男達は解散した。
「悪かったな紅君」大久保はそう言うと紅の肩を叩いた。
「路線でのトラブルが多くて頭痛いよ」
「結構大変なんだな」
紅は言った。