6/9
左翼には興味が無い
自治会室
「今度の闘争には大学の弾圧に屈せず勝利しなければならない」議長の大久保が言う。
「意義なーし」皆が賛同する。
扉が開き紅が入って来る。
「お、紅。力を貸してくれるか?」大久保が言った。
「いや。左翼には興味が無い」紅は言った。
「そうか、我々は左翼とは違うんだが。まあ、仕方ないな」大久保がそう言うと紅は部屋から出て行った。
紅はキャンパスを歩いてみた。
あちこちで立て看板が目につく。
するとヘルメットを被った一群と学生服を着た一群が小競り合いを繰り返していた。
それを尻目に見ながらキャンパスを出た。