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お姉さん!


今日の朝食はスープとパンとサラダです。

サラダがある分だけ一般家庭よりも豪華だと言えるでしょう。

忘れているかも知れませんが、こんなんでも一応国の重鎮です。

ですから、食費に困っているというわけではありません。

なのに、一般家庭とほぼ同等な食事をしているのにはしょうもない理由があります。

…しょうもないけれど、いのちにかかわる問題が。


それは、我らが王様であるマサくんが高価なものを食べるとお腹を壊すというなんとも特殊な体質を持っていることがわかったからです。


……ね?しょうもないでしょう?

笑っちゃっていいんですよ。


なにかと会食が多い職業(?)のマサくんなのですが、その場だけどうにかやり過ごして戻ってきてから全て出してしまうか、おとなしくお腹を壊すかという2択にいつも悩まされています。

大体の場合、大人しくお腹を壊すというなんとも迷惑な選択肢を選びますが。


この国で会食をする分なら立派なコックさんたちがマサくんのだけ相手にバレないように別食材のものを用意するのですが。


いやぁ、マサくんは高級食材に弱く、燈真くんはお酒に弱い。

お財布に優しいですよね!

私はなんでも食べますよ?口に入ればなんでも美味しいです。


「今日、お二人はなにをなさるご予定ですか?」

と、フィーナが尋ねてきました。

私たちの休みの日の予定を把握することも彼女の仕事です。

食べていたパンを飲み込み、

「そうですね…私はとりあえず町に出ましょうか。そこでウロウロしようと思います」

特にやりたいことも、やらなくてはいけないこともないので。

と答えると、フィーナが少し身を乗り出して興奮気味に言ってきました。

「いいですねぇー!今、町は物凄く盛り上がってますよー。毎日がお祭りです」

そういうフィーナの目はキラキラ、期待しているようで。

もうっ、なんですかこのかわいい生き物っっ!!

抱き締めたいです。ナデナデしたいです。

……という思考が漏れでないように気を付けながら

「フィーナも来ますか?」

と尋ねると、

「え、本当に!?やったぁぁ!私、遠慮しませんよ?」

先ほどよりもキラキラした目で私を見てきました。

ああ、もうっっ。どれだけ私をときめかせれば気がすむんですかフィーナは。

「はい。もちろんです。お姉さんがなんでも買ってあげちゃいますよ」

「愛咲お姉さん大好き!!」

そういってフィーナは私に抱きつこうとしました。私もウェルカムな気分で待っています。

しかし、フィーナはツキちゃんの隣に座っているためテーブルが邪魔だとわかると目に見えて落ち込んでしまいました。

しかし、すぐに気を取り直してなにを買ってもらおうかなぁとうっとりとした表情をうかべました。


大好きですって!お姉さんですって!

今なら高価な船を買ってとねだられても買ってしまう気がしますね。

…でも、フィーナを前にしたら仕方のないことでしょう。

「いいわね、女の子らしい休みの過ごし方ね」

ツキちゃんが少しだけ羨ましそうに呟きました。

ツキちゃんは既に食べ終わり、食後の果実ジュースを飲んでいました。

「ふふ、世間一般では平日ですけど…ツキちゃんもどうですか。一緒に行きませんか?」

「素晴らしいお誘いだけれど遠慮しておくわ。…体が鈍ってるだろうし1日かけて取り戻そうと思ってるの」

「そうですか、残念です…」

「また、誘って」

「はい、もちろんです!」


ならば無理にお誘いすることもできませんね。

そういえば日に日に演武が近づいているのでしたね、忘れていました。


私は海賊狩りをして間もないので鈍ってしまうほどではないのが救いでしょうか。逆にツキちゃんはこのごろ、砦関連のことで事務仕事の比率が多かったようです。


でも、もし海賊狩りがなかったとしても私は演武のために鍛えようとは思わないでしょう。

自信があるからというわけでは全くなく、正直なところ私はリーダーになりたいというわけではないので演武でわざわざ勝たなければいけないという訳ではないからです。

だからといって、わざわざ手を抜くことや負けることはしませんよ?

負けるのは嫌いなんです。


ともかく、やりたい人がやればいいのです。

昨夜は空気に流されて立候補しましたが、私は誰がリーダーになっても文句は言いません。誰がなったとしても私たちがすることは何一つ変わらない。それだけは確実だから。


え、本音?

…め…本音なんてさっきいったじゃないですかー。やだなぁー。


明けましておめでとうございます。

新年初の更新です。

今後もよろしくお願いいたします。


スマホからの投稿だからですか?空白ができないのは。

読みづらいですよね、ごめんなさい。

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