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死臭  作者: 聖魔光闇
6/45

詩(うた)で紡いだ物語(一瞬の短時間)

「早く行けよ! バ〜ロ〜!」

車の中でイラついて

思わず悪態ついてみる


対抗車線の車が無理に

細い路地へと進入してきた

自信があるから来たのかと

思って停まって待ってると

相手も停まって動かない


それなら俺が通った後に

ミラーを見ながら進入すれば

こんな無駄な時間はなかった筈だ


乗っているのは髪型イカレタ兄ちゃんで

横には顔黒女が乗っている

自分のスキルを見せ付けようと

カッコつけたがバカをみて

動く事すら出来ないようだ


ムカつく状態抜け出したくて

クラクションを大音量

鳴らしつづけて迷惑千万

イカレタ兄ちゃん逆ギレで

メンチをきって降りてきた


「どけよオッサン!」

言いたい事はそれだけか!?

ウィンド空けて睨み返すと

「どけよオッサン!」

同じ言葉が聞こえてきた

無言で睨んでいても良かったのだが

動かなくてはらちもあかず

「オノレが無理矢理入って来るからややこしくなんねんやろうが!! ヘタクソなんやったら、さっさと引っ込めや!! それとも、ワレの車、凹ましたいんか!?」

静ながらに重たい声で

イカレタ兄ちゃん怒鳴ってみると

ヘコヘコ頭を下げたと同時に

車に戻ってバックを始めた


そこから更に長かった

曲がって進入してきたのだから

反対に動けば良いものを

前に行ったり後ろに行ったり

いつまで経っても変わらない


段々こちらがキレてきて

車を降りて行こうとしたら

顔黒女がキレたらしく

突然そこから飛び出すと

車の通れぬ路地裏にスゥとすぐに消えてった


その後イカレタ兄ちゃんは

アチコチぶつけて慌ててバック

キレた俺が睨んで前を通る時

顔見てびっくり 慌てて逃げた


放心状態兄ちゃんは

イカレタ髪型振り乱し

イカレタ顔面更にイカレて

ボコボコ車で急アクセル


横から追突される寸前で

こちらもアクセル全開で

避けてしまって車は大破

ガードレールにぶつかって

フロントガラスに減り込んだ

イカレタ髪型兄ちゃんが

顔中血だらけ エアバック

頭も血だらけ 意識無し


救急隊が来る前に

慌ててその場を立ち去った

『危ねぇ。危ねぇ』

こんな所で逮捕されるのゴメンだね

そんな俺は逃走中


日本各地を点々と

車で地道に逃走中

そんな車も盗難車

殺人容疑で指名手配

そんな男に睨まれた

そんなイカレタ兄ちゃんは

ある意味 不思議とラッキーなのか?



そんな一瞬 一時の 小さな小さな物語








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