流れの果て
流れるままに
流されるままに
気持ちとは裏腹に
進み続ける今
何かをしていても
何もしていなくても
時間の波は全てを押し流し
私を未来へと押し進めていく
時間の流れを手に取る事もできず
時間の流れを見る事も叶わず
ただ時間という無機質な概念に押し流される
不可視の概念は私を何処へ連れてゆくのだ
喜ぶ時も
悲しい時も
楽しい時も
憤怒の時も
流れる時間の速度は変わらぬままで
どれだけ足掻いても
何も変わりはしない
未来は不透明で
無色透明で
先にあるのか無いのか不明で
それでも確実に存在していて
この時も
一秒先にも
どの時でも確実に
その先に存在している
しかし目視もできず
感じる事もできず
けれどもそれが未来の現実
未来なんて不確定
それでもレールは続いてる
レールに乗せられたゴンドラは
ある程度の傾きで方向を選べるものの
その速度は変える事を叶えられず
緩急に身を任せたまま
波乗りを楽しむ外ににない
揺られて流され行き着く先が
どんな世界に繋がるのか不明だが
その流れに逆らう事など叶わない
どれだけ未熟に成熟しても
どれだけ要領が悪くても
どれだけ自己嫌悪に陥ってしまっても
その流れは止まらない
振り返る事が出来ても
そこにあるのは白く泡立つ波ばかり
緩やかにそして急速に
過ぎ行く過去を傍観するより外にない
キラキラと光る波間の中に
黒くすすけた不浄を見付け
自分の弱さにのたうちまわり
左右に分かれる水面を見ても
そこは一秒先の未来にすぎぬ
未来へと続くのは歩み
未来へと続くのは流れ
不可視ながらも目前に在り
不可視ながらも後ろには無い
常に一秒先に存在し
常に眼下に広がり続ける
選択肢は個人の自由
無限に近い選択肢
一秒先の選択肢
一つ一つをチョイスして
一秒先へとバトンを繋ぐ
見えないが故の不安
見えないが故の期待
見えないが故の絶望
見えないが故の安心
今ここに在るのは
今ここにいるのは
一秒前の自分がいるからで
一秒前の自分が透明ならば
ここには自分が存在せずに
透き通る空間だけがそこに在る
歩みと流れの終着点
最期の場所は無
万物全てが無へと帰し
その名と栄華を置いてゆく
栄華は個人の映画と成りて
栄華は故人の映画と成りて
ただ流れ
ただ流され
歩みを絶やす事なく
向かった先が
己の映画の脚本であったとしても
その台本は己にしか書く事の出来ぬ物
さすれば自ずと道は決まってこよう
己の為の台本だから
己の為の脚本だから
不可視の一秒先を選んでいこう
そこが個人の終着点




