行方不明
この身の中には矛盾した複数の負の人格が存在する
元を正せば一つの歪んだ精神
けれども失敗などを繰り返し分裂分散増殖し
今では死への感情を支配するのは
もう一人ではない
死にたいのに死ねない自分
死ねないから死にたい自分
死にたくないのに死にたいと思い込もうとする自分
死ねないんじゃなくて死のうとしてないんじゃないかと思う自分
死にたいと思う事に安堵する自分
死のうとする自分に恐怖する自分
死のうとする自分を蔑む自分
自分を不要品だと思っている自分
死を渇望するのに死を拒絶する自分
自殺を逃げだと思いつつ自殺を肯定する自分
生きている事への執着なのか
生きている事への落胆なのか
生きている事への拒絶なのか
生きている事からの逃避なのか
生きていたいと願う羨望なのか
生の中で死を招こうとする自分に酔っているのか
死に急ぐ自分を客観視して楽しんでいるのか
死にたいと口ばかりで実際死なない自分を嘲笑しているのか
死なないんじゃなくて死のうとしてないじゃんと言いたいのか
死なないと死ねないを混同しているのか
生きてる中でもがき続けている
夢に見る
ドアノブにロープを掛けて絞首する自分
電車の前に飛び込む自分
車に衝突される自分
油を浴びて燃え盛る自分
飛び降りる自分
刺される自分
撃たれる自分
斬られる自分
殴られ続ける自分
目を醒まさない自分
それを羨ましそうに眺める自分
そして冷汗いっぱいで飛び起きる自分
自分は死にたいのか
それとも死にたくないのか
死にたいけれども死ねないのか
死ぬ勇気すらないのか
そもそも死ぬ勇気など必要なのか
不要な気持ちを理性が出しているだけ
自分はどうしたいのだ……
生物は死に直面すると自己を護るべく死から最も遠い場所に身を置く
それは本能であり命ある生物の理
しかし人は理性をもった
理性は本能を狂わせる
それでも理性が本能をサポートする
だから人は矛盾している
けれどもその矛盾は当然であり
矛盾のない世は崩壊する
矛盾があるから存続し
矛盾があるから未来に続く
矛盾は世界の絶対理念で
矛盾が世界の理なのか?
それでも自分の中の矛盾には
死への想いの矛盾には
自分で自分を自己解決できず
崩れて壊れて破綻して
自分の中で分裂してく
自殺を望む馬鹿者は
自分の価値を見出だせず
自分は無価値と選別す
無価値は不要と教えられ
不要はゴミと教えられ
ゴミは捨てろと教えられ
自分を捨てる方法は
結局死ぬしかないんじゃないか
けれども死ぬ事叶わずに
矛盾の自分が蔓延してく
自分の中で分裂し
自分自身を苦しめて
自分自身が不明瞭
そして行き着く精神世界
求める死から見放され
精神破綻もないままで
壊れた心で生きていく
矛盾の自分を抱えたままで……
この身の中には矛盾した複数の負の人格が存在してる
元を正せば一つの精神
けれども失敗ばかりを繰り返し分裂分散増殖続け
自分のコアは誰でしょう……




