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死臭  作者: 聖魔光闇
17/45

絶望感はつかず離れず

心が沈み始めると

とめどがつかずどんどん沈む

どんどん沈んで堕ちる

浮かぶ事など何もなく

《浮き沈み》なんて言葉は意味が無い

沈んで沈んで堕落して

絶望してから幻滅し

自己嫌悪から他者嫌悪

沈みの痛みは飛び火して

至る所に撒き散らす


自分の責め苦を辺りに放ち

夢の中 悪魔が脳を釜茹しては

沸き立つ脳に無反応

自分を自分で卑下して下し

ゴキブリ以下だと罵り腐る


腐った頭は機能が低下

更なる澱みにはまって沈む

脳内否定もさることながら

肉体疲労が取れずに病んで

沈む泥濘底無しか…

頭の先までどっぷりはまり

泥水飲んで鼻から入り

肺の中まで泥水だらけ


卑下した自分は夢見が悪く

寝入りも目覚めも最悪で

覚醒 睡眠 地獄を巡る

自信をどんどん喪失し

自惚れだけでも維持してみるも

自惚れまでもが喪失されて

残った自分は人のカス


抜け殻抱いて仕事をやって

抜け殻抱いて仕事を終える

抜け殻抱いて帰路を歩いて

抜け殻抱いて帰宅する

抜け殻ばかりが付き纏い

抜け殻だけがよりどころ


自分という名の廃人は

仕事をやるという前に

生きてる事に絶望感

人間生きてりゃなんとかなるさ

そんな言葉を思い出し

前進しようとするけれど

前進どころか身動き取れず

底無し沼に沈むのみ


目の前全部が真っ黒で

目の前全部が真っ暗で

光の射す間も無いくらい

澱みは深くて底無しで


気温が低くて寒いのか

心が冷たく寒いのか

凍える身体は冷たくなって

指の先まで白くなる

頭の先が痺れるようで

靄のかかった山道みたい


見えない敵を威嚇して

見えない敵に恐怖して

見えない敵を想像し

見えてる敵から目を反らす

見えてる敵は見えない振りで

見えない敵が見えてる気になる


ホントの敵は自分自身

写し鏡を見るのが恐い

自分の中の自分に恐怖

そんな鏡は沼の中


泥濘はまって抜けなくなって

写し鏡とにらめっこ

自分が恐くて目を反らし

他人を恐怖の対称に

それでも沈む身体には

写す鏡があるだけで

自分自身と対峙する


生きてる事は死に行く事と同義語で

生き抜く事は死に行く事と同じこと

生きてる限り死に怯え

生き抜く限り恐怖する

死んだ自分を想像すれば

死に行く未来を想像し

生あるものは全て死ぬ


それは不変の理で

それが生きてる証であって

生まれたからにはいつか死ぬ

死して恐怖を遠避けて

死ぬこと自体に恐怖して

矛盾だらけの生き物は

理性と本能併せ持つ


心が沈み始めると

どんどん沈んで堕ちる

沈んで沈んで堕落して

自分の責め苦を辺りに放ち

腐った頭は機能が低下

そして残った人のカス

私の身体はカスばかり

生きてるカスは死ぬべきか……




どうせ死に行く運命ならば

どうして今を生きるのか




それでも死亡は恐怖です

矛盾の我が身よ 朽ち果てろ!








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