二章:因縁の争いに決着を
――グンマー帝国対ウツノミア及び栃木連合
北関東不可侵条約。
それは、グンマー帝国とウツノミア及び栃木連合の間で結ばれた、表向きは「平和」を目的とした条約であった。
表向きは、、である。
この条約には、致命的な欠陥があった。
条文に「餃子」に関する明確な定義が存在しなかったのである。
ウツノミア及び栃木連合は主張した。
「餃子は宇都宮のものである」
グンマー帝国は反論した。
「餃子は焼けばすべてグンマー文化である」
交渉は決裂した。
事の発端は、国境付近で発生した「焼き餃子摩擦事件」である。
ウツノミア及び栃木連合の露店が、皮をやや厚めに焼いたことで、グンマー帝国側の監視兵が激怒。
「これは我々のバンジー後の主食に酷似している」
この一言が、歴史を動かした。
グンマー帝国評議会は即日開催された。
議題は一つ。
「トチギー人はグンマーを一番だと思っていない」
この時点で、結論は出ていた。
条約破棄宣言
グンマー帝国は、以下の理由により北関東不可侵条約を破棄することを宣言する。
・ウツノミア及び栃木連合が餃子の覇権を独占しようとしたこと
・いちごによる甘味外交を仕掛けてきたこと
・何より、グンマーを一番だと明言しなかったこと
以上三点は、明確な敵対行為である。
よって、グンマー帝国は「指導的バンジー介入」を開始する。
侵攻開始:第一次ウツノミヤ遠征
侵攻は早朝に始まった。
霧に包まれた国境を越え、グンマー帝国軍が進軍する。
先陣を切ったのは、成人式を終えた精鋭バンジー歩兵隊。
彼らは恐怖を知らない。なぜなら、すでに一度、崖から落ちているからだ。
後方には、前橋本営直属の温泉補給部隊。
補給線は万全であった。
ウツノミア及び栃木連合は混乱した。
「なぜ来た!? 条約はどうした!?」
グンマー帝国からの回答は簡潔である。
「餃子の焼き加減が、気に入らなかった」
こうして、北関東は再び戦乱の地となった。
この戦いは後に
「第一次餃子戦争」
と呼ばれることになる。
そして誰もまだ知らない。
この戦争が、
東日本全体を揺るがす大戦争へと発展していくことを――。




