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シズカとハナビの三角関係

言葉にしたかった気持ちR2

作者: リィズ・ブランディシュカ



 私はためらっていた。


 好きな人への告白を。


 だって、知ってしまったから。


 親友の恋心を。


 同じ人を好きになっていたなんて思わなかった。


 知らずに親友に恋愛相談なんかして、私ひどいよね。






 中学生に恋愛は早いと思う?


 それとも普通?


 私がその気持ちを自覚したのは、中学一年生の夏だった。


 夏休みに、親友と気になる彼と海で遊んだ時。


 海にさらわれたサンダルの代わりを、彼が買ってくれた時。


 目立つようなことじゃないけど、その時私は人を好きになるということを知ったのだ。


 それから一年間、ずっと思いを抱えてきた。


 最初のころは持て余していたし、振り回されることが多かったけど。


 でも、今は少しなれたかな。


 きっと告白するって決心したからかもしれない。


 いきつけのファミレスで親友に何時間も相談して、あれこれ言い合って、背中を押してもらったんだ。







 だから、雨上がりの空の下。


 学校に向かう通学路を歩きながら。


 虹の下で決心を固めていたんだ。


 今日こそは。


 好きな人に告白しよう。


 って。







 そう思ってたけど。


 こんなんじゃできそうにないな。


 心の中が痛い。






 

 私は自分の気持ちにしばらく蓋をすることにした。


 私は親友が大切だ。

 小さなころからずっと一緒だった。


 だからそんな親友の気持ちをないがしろにして、自分だけ幸せにはなれない。






 だから。

 決めた。


 好きな人には、告白しない。


 って。






 独り言だけど、聞いちゃったんだ。


 親友の言葉を。


「私も好きだったのに」って、泣きそうな声で言ってた。


 朝の通学路。


 おぜん立てされているみたいに爽やかな景色なのに。


 一人で暗くなってた。


 電柱の陰で、暗く消えそうになってた。


 





 こんなのひどいでしょ?


 わたしずっと気づかなかったんだ。


 親友の気持ちに。


 声をかけられなくて、一人で学校に向かいながら改めて考え直したよ。


 これで告白なんてしたら、卑怯だよね。


 親友とは対等でいたいもの。


 彼女にだって幸せになってほしい。


 だから、言葉にしたかったこの思いは封じる。



 



 どうして黙っていたのって、しっかり叱って、今度は二人で勝負して、正々堂々買ったほうが告白するんだ。


 そのために。


 今はまだ封じておこう。



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