もっと地獄の日々の始まり
(クッ、この俺がなんたる醜態だ…この俺になんたる扱いだ。緑川竜之介一生の不覚。クソックソッ)
『やーんりゅうちゃん可愛いー。猫耳似合ってる〜。
今日は学校より愛を伝えられるところで保健体育の授業したいわ〜。』
「あはは。そんなこと言われると僕照れちゃうよ。」
いつも通りの作り笑いでいつもと同じように答える。
そう、俺はあのクソババア共(姉ちゃん)のせいで女子に対してこういう対応しかできないのだ。この2学期こそはと朝誓っておいてこの様だ。
ふふ、情けないな俺は。
そんなことを思いつつも愛想良く接する自分自身が情けなくて泣きたくなる。
ッッツ!
急に腕を引っ張られて椅子から落ちそうになる。
「早くこっち来なさい!」
あ、ちょ、ええ、あのぉ…
俺は引っ張られるようにして教室を出た。
『「あんた今日から変わるんだー。」とか言ってた割に何も変わってないじゃない。何よさっきのデレデレしちゃってあんたあんな笑顔私には見せないじゃない!今日と言う今日はギッタギッタのメッタメタにしてやるわ!』
こいつは相沢 愛佳。俺がこのクラスで唯一まとも話せる女子でだ。
「はっ、なんだお前か。お前に見せる笑顔などないわ!」
不思議なことにこいつ相手には普通に話せる。
「なんですって〜。…まあいいわ。あんた本当に変わりたいか思ってるの?」
「何が言いたい。」
「今日放課後少し体育館裏に来なさい。人っていうものは環境で変わるものよ。あんたを卒業までに変えて見せるわ。じゃあね。」
そういうとさっさと教室に戻ってしまった。
…体育館裏に呼び出して何する気がだよ。はっ?!
まさか俺のリッチな財布を奪い取る気か?!はたまた俺を拉致して○スラム国にでも売り渡すつもりかっ!!…いや、無理やり風俗で働かせるつもりかっ!!!あの鬼畜豚女が…○シジマみたいな展開にするつもりか。だがこの緑川竜之介を舐めるなよ。くっくっくっ俺は運動神経は小学一年生と変わらないが逃げ足だけは速いぞ。ウサインボルトに追いかけられても逃げて見せるさ。ふははははははははははははははははははははははははは」
そんなようなことを1人ぶつぶつ言ってると予鈴のチャイムが鳴ったので急ぎ足で教室に戻るのだった。
一日千秋、光陰矢の如し、時の流れというものは早い。
少々面倒だが俺は律儀な男なので行ってやる。
感謝するがいい、愛佳…いや、雌豚。
体育館裏につくと愛佳は既にいた。
「あんた遅いじゃない。七限目のチャイム鳴ってから15分も遅れてるわよ。」
「ふふっ、ヒーローというものは遅れて登場するものなのだよ。」
「はっ倒すわよあんた…」
っと女っていうのは怖いもんだね。ふふっ、
なんということを心の中で呟きながらすかした表情を浮かべた。
「ムカつく顔してるわね…」
「で、こんなところに呼び出して一体なんだというのだ。どこに連れて行くつもりだっ!この鬼畜女め!」
「私が何したっていうのよ!
あんたずっと変わりたいって言ってたわね?
今日、…いやこれから入ってもらいたい場所があるの。少し目隠しなさい。」
当然俺は罵詈雑言を飛ばしたが強制的に目隠しさせられました。とても怖いです。はい…。
ッ!眩しい。
「ここは…?」
「あんたには私と一緒にここに入ってもらうわ。もちろん途中で辞めることはできないわ。」
このメンツ見たことあるぞ。金髪ツインテールのわがままそうな雌豚にドSっぽい赤髪ロングの雌豚、本ばかり読んでそうな垂れ目で銀髪の雌豚に発育がいい茶髪ショートの雌豚。
まさかだ!この場所は
「あんたも気づいたみたいね。ここは生徒会よ。
これから一年と半年間あんたにはここで女嫌いを治してもらうわ。」
「ッッッッッッッ!!!!!なんだと〜〜〜〜!!!!!!!」