表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/170

58話 チェーン ハートビートに近づく  冒険者養成所 59日目

 チェーンはポーションを店に卸す以外に各地の山などに赴いて薬草の群棲地もめぐって貴重な薬草を集めているのだ。


 採取するだけではなく現在の状態を確認したりもする、先祖代々、各地を巡って集めた情報は他の薬剤師の作るポーションとの圧倒的な効能差を生み出している、しかしその為にご先祖たちは森で生き抜くための能力も磨かねばならなかった。


 群棲地までは家族もしくは一人でその場所に入っていく、当然だが人に知られていない群棲地は道もなく魔物が間引かれてもいない、それだけでも十分に危険なのだが貴重な薬草がある場所はスポットと呼ばれる一部分だけ特に魔素が多い場所の近くにある場合が多い、またそういう場所にはその地域のボス的存在がいることが多い、熟練冒険者の多くが魔物に殺される原因は未知のスポットに入り込み格上の魔物に出会ってしまうからだった。


 今回来た場所もスポット付近にあるテロメアクレアーレ草の状態確認と採取を目的にやってきたチェーンは大声で叫ぶラウドノイズエイプの集団に遭遇した。


 ラウドノイズエイプは大声を出し、獲物になる魔物にストレスを与え、弱ると集団で攻撃して倒すやっかいな魔物だ、耳をふさぎたくなる音を出し、すぐには近づいてこない、追いかけたら逃げるが逃げ出すこともない、冒険者もめったに手を出さない魔物だ、しかし個体自体はD級で決して強いというわけでない、ただし集団だとB級とする冒険者も多い。


 ラウドノイズエイプの今回の獲物は森の主のキングブラッドベアーを狙っているらしい、どうやらスポットを狙ってキングブラッドベアーに挑戦してるようだ。


 さすがのキングブラッドベアーも木の上で大声を叫ぶラウドノイズエイプには手も足も出ない、これが毎日続くようだとキングブラッドベアーも逃げ出すか倒されるかもしれない。


 チェーンは大事なテロメアクレアーレ草の群棲地がラウドノイズエイプに荒らされるかもしれないと思い、キングブラッドベアーの助太刀をすることにした。


 カバンからコルクを取り出し削って耳栓を作ってから、叫びまくるラウドノイズエイプの周辺の木に登り気配を消した。


 時折、威嚇を繰り返すラウドノイズエイプを追いかけるキングブラッドベアーの動きに併せて、外に逃げようとしたラウドノイズエイプがチェーンに近づくと剣にラウドノイズエイプの腕が切られ、片手になったラウドノイズエイプが地面に落ちるとダッシュでキングブラッドベアーが近づき、首を噛み息の根を止めた。


 それを見たラウドノイズエイプは大興奮して更に大声になり周囲の木の上を動き回りながら、殺された仲間を覗きに来ようとまたチェーンに近づいてきた。


 木の影と一体化していたチェーンからキラリと光る剣が見えた瞬間、ラウドノイズエイプの腕がきれいに切断され、体重を支えきれなくなったラウドノイズエイプが地面に落ちるとやはり素早く移動してラウドノイズエイプの息の根を止めるとキングブラッドベアーが雄叫びを上げた。


「グォー」


 その声が聞こえると一斉に逃げ去っていくラウドノイズエイプ、キングブラッドベアーはチェーンの方向をしばらくみつめていたがやがて倒したラウドノイズエイプをスポットに運び始めた、チェーンはそっとその場を離れ、テロメアクレアーレ草の群棲地に行き、状態を確認してから採取して山を下りた、しばらくの間はキングブラッドベアーがこの群棲地を守ってくれるだろうとチェーンは思ったのだった。


 そして山を下りたチェーンは身体強化を足に集めてハートビートへ急ぐのだった。


 テロメアクレアーレ草は細胞分裂を促進させる草でポーションに重要な細胞再生に不可欠な効能がある、他の薬草に比べて格段の効能差があるといわれている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
投票お願いします 小説家になろう 勝手にランキング  
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ