31話 リック 方向が定まる 冒険者養成所 33日目
リタもアレクシスも光の剣ができるように努力している、アドバイスに追われ自分の訓練ができなかったがリックはやっと自分の訓練ができる時間ができた。
リックは身体強化でまず走る訓練をした。
走ると言っても長時間と短時間とダッシュで魔力の量を使い分けがうまくできるように訓練をした、こういうことは毎日の訓練で慣れておかないと魔力の無駄遣いになってしまう。
次に素振りだ、魔力を剣にまとわすのか自分の筋力をアップさせるのかその両方か?
今は色んな訓練をした方がいいだろう。
素振りを3種類に分けて魔力を確認しながらそれぞれ訓練をした。
次に使うとしたら目だ、遠い場所を見れるようになるのもいいが、どちらかと言えば身近なものがよく見える方がいい、その方が剣で戦う自分には有利だ、これは剣の試合の時に意識して使うようにして目の訓練も同時に行うようにすればいいだろう。
できれば魔力を視覚化できれば、たとえ身体強化していても弱い部分を発見できる、問題は訓練方法だ、これは教官に聞いた方がいいだろう。
リックは教室に戻り教官に聞く、順番を待った。
ほとんどの生徒の質問が身体強化ができる・できないかのどちらかでどうしたらいいかという初歩の所で止まっている感じだった。
リックは自分の順番がきたので教官に質問をした。
「教官 魔力を目でとらえる方法はあるのですか? また教官は魔力が見えてますか?」
「君はリック君だったね」
「はい」
「すでに合格できるレベルにある君の質問なら答えはイエスだ そして私は魔力を視覚化できる」
「本当ですか 訓練方法はどのような方法でしょうか?」
「うむ これも普通の訓練と同じだ そこに集めて、目的の行動をすることだ」
「わかりました ありがとうございます」
「うむ 期待してるよ」
リックはお辞儀をして教室から広場に戻った。
リックは魔力が見えるという教官の言葉を聞き、うれしくなった、できることがわかったからだ。
さっそくリックは試してみた。
身体強化を左腕にまとわせ、目にも魔力を集中させる。
「ジーーーーーーーーーーーーーーーー」
自分は魔力をまとわせる感覚をすでに自覚している、必ず見えるはずだが見えない、少し疲れたので休憩する。
「フゥー」
身体強化の訓練はやりすぎは禁物だ、体が悲鳴をあげてしまう、やはりブーストなので慣れるまでは徐々にするべきなんだろう。
しかし訓練方法がわかったのは大きい、やはり教官に聞いてよかったとリックは思った。
リックはこれで自分がするべき訓練がはっきりし、気分が良くなった。
魔法の時間が終わりそうになってリタとアレクシスが戻っていた。
目が合うとお互い笑顔になり、こぶしを合わせる。
「調子はどうだい?」
「まだまだうまくできないがそれがわかって張り合いがあるぜ」
「私も最初どーなるか心配だったけどなんとかなりそう」
3人一緒に教室に帰り、今日の授業を終わった。
リックはみんなと別れ、部屋に戻り着替えてから今度行く芝居の予約の為に冒険者養成所を出た、街まで歩くと30分だが軽く身体強化の魔法をかけ、ランニング程度の力で走った、はやり体が軽い普通に走ってるぐらいのスピードが出る10分もかからず劇場に着いた。
「これは使える」
体力も魔力も疲れるほどではない、休日はもっと長く走ってみたいななどと考えながら劇場に入る、チケット売り場に行くとキリッとした美人の受付嬢がいたのでそこまで行き用件を伝えるリック。
「まとまった席を36席ほど用意してほしい場所はどこでもいいです。」
「わかりました A席にまとまった場所がありますがいかがでしょう?」
「それでかまいません」
「7大銀貨2銀貨になりますがよろしいでしょうか?」
「はい それでお願いします」といい金貨1枚を出すリック。
「おつりと木札になります」おつりと共に木札を出す受付嬢。
「確かに」と受け取る。
「あなたのお名前は?」
「リックです」
「わかりました 当日に木札と名前が一致すれば係の者がご案内差し上げます」
「ありがとう」
そういうとリックは劇場をあとにした。
帰るかと思っていたら、変な連中がこちらを見ている、一人でいい服を着て劇場から出てきたのでカモだと思っているのだろう。
目が合い、思わず苦笑したら、連中が怒気を含めて集まってきた。
ちょうどいいと思い、リックは逃げ出した。
「コラ お前 待てや」
「逃がさねいぜ」
と必死で走ってくる、
「ハッハッハ」とリックは笑いながら逃げた。
身体強化をかけると楽に走っていても速い。
こちらが笑顔で走っているのに気づき連中はあきらめて追ってこなくなった。
(笑わなければもう少し楽しめたのにな)
と笑顔のまま冒険者養成所まで走って帰ったのだった。
それからはもう一度、身体強化の訓練をワンセット行い、稽古に汗を流したリックなのであった。




