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109話 エレメントホールドに挑戦 3日目 冒険者養成所75日目

 魔法の教室に早めに着いたストアが待っていると苦笑する美しい男が現れた。


「クックククク なんだ今日は君一人か どうせセクハラ行為をして女性たちが嫌気をさし君から離れたんだろう」


 またコイツかとストアは思った、どう応えようかと考えているうちに後ろにリリーとブロッサムが来ていた。


「あっ どこに行くんだ」


 いつの間にかに美しい男はいなくなっていた。


「お友達なの?」とリリー


「変なヤツなんだよ ブロッサム ダコタから何か聞いてない?」


 リリーの耳元でゴチョゴチョ話すブロッサム。


「一人部屋にいて 貴族 いつも一人なんだって」


「貴族は王立学校へいくはずなんだけど」


「わからないけど関わらない方がいいよね」


「そうだね あっそうそう 昨日 魔法医の事を聞いてきたんだけど 外国に行くには許可がいるらしんだ」


「えっそうなの 私は聞いてなかったよ」


「制約があるのかを聞いたらそう言われたんだ」


「そうなんだ・・・」


「俺 すぐ仲間がみつかって 外国へ行けると思っていたけど 仲間探しもできてないし まだ何も進んでないんだ」


「どうしても行きたいんだね」


「ここに来ただけで世界は広いのがわかったんだ 世界に出たらどれだけ広いかと思うと居ても立っても居られない」


「クスクス でも気持ちだけで何も調べてないんだね」


「成人になったら家を出ることだけを考えていたんだ」


「それならまずは図書館に行って調べないとどこに行けばいいかもわからないよ」


「図書館で調べればどんな国があって どんなところかわかるよね」


「そうそう 1年間も勉強すれば どこへ行きたいか行く方法もばっちりわかるよ」


「そうだね 1年間ばっちり勉強すればわかるよね あれ?」


「クスクス」


「俺 乗せられてる」


「うふふ でも勉強する時間は本当に必要よ それにこの国の事だって勉強したり見聞を広げないと」


「う~ん すぐ外国に行かないとと考えすぎてたのかもしれない」


「ドレッサにも来たことないよねストア君」


「うん ハンブイヒもベロニーニもコットブス村も行ったことがない」


「私が帰る時に一緒にドレッサに来れば案内してあげるよ」


「ついて行っていいの」


「そのかわりハートビートまで送って欲しいの」


「うまい具合に使われているような」


「クスクス 途中でハンブイヒまで行ってカンケラウでブロッサムちゃんと会ってハートビートまで一緒に帰ってくるの」


「やっぱり使われているね」


「でも土地勘がある人に案内してもらえば安心よ」


「そうだね 冒険者仲間がみつからなかったら 付き合うことにするよ」


「本当? うれしい ブロッサムちゃんもこれで安心だよね」


 そういうとブロッサムの手を取りはしゃぐリリー、ブロッサムは目が泳いでいた。


 うまい具合に誘導されたストアはリリー達の上達を一緒に練習しながら確認するとリリーはファイヤーカッターが使えるぐらい圧縮されていた、ブロッサムは小さくはなっているが魔力が大きくてあまりうまくいってない感じだった。


「最初はブロッサムは魔力を集める量を少なくした方がいいよ」


 うなづくブロッサム。


「俺も今日中にできればエレメントホールドの基準を作れると思うから」


「ストア君も頑張ってね 私も頑張るから」


「うん ありがとう」


 そう言うとストアは少し離れて集中する、教官にできたも当然と言われたぐらいだ、あとは定着させるために皮で覆うようなイメージでやってみることにした。


 手のひらにファイヤーカッター並みの魔力を集めて圧縮、そしてもう一度圧縮させてその外にかたい殻をするイメージで圧縮して指先を左手首にあて打ち込むように呪文を唱えた。

「根源の流れよ 我に留めし力を与えん エレメントホールド」


 刺すような光でストアは目を細める、そして光が消えると指先を当てた部分が真珠のような小さなコブになっていた。


「ヨシ」


 さわってみるとこの前より硬い、これで消えなければ成功のはず、そして10分が経ったがコブは消えない教官に見せに行こうとしたら消えてしまった。


「うーん」と唸るストア


 これってどうやってできたのかを見極めるのか、疑問に思ったストアはもう一度呪文を唱えコブを作り教官に話を聞きに行くことにした。


「リリー ブロッサム ちょっと教官に話を聞いてくる」


 二人は手をあげて了解のサインを出したので教室まで急いだ、そして到着して並んでしばらくすると教官に話を聞くことができた。


「教官 コブが定着するのを確認するのにどれくらい時間がかかるのですか?」


「あっ君ね ちゃんとできてるわね 次の授業まで消えなければ合格よ」


「放置して普通に生活していればいいんですね」


「そうね 魔力を使ってはダメよ それ以外は普通でいいわ」


「身体強化も使ってはいけないんですか?」


「もちろんダメよ」


「はぁ そうですか わかりました」


 最近は少しでも使える場面があると使っていたアシスト身体強化が使えないというより無意識に使わないように歩いて戻るストア、午後の稽古も気を使わなくていないと思うと気が重くなるストアであった。


「おかえりストア君」


「リリー 今日はもう魔法を使ったらダメだって」


「そうなんだ じゃ 練習を見ていてね」


 ストアは授業が終わるまでリリー達を見ていた、いつも忙しいストアにしてみれば時の流れが遅く感じたのだった、リリーはかなり圧縮が進んでいた、ブロッサムも魔力を少なめにできたようで圧縮した光が眩しくなっていた。


「二人共ご苦労様、リリーは2日もかからずエレメントホールドレベルになりそう ブロッサムも3日ぐらいでできそうな感じだよ」


「ふう あと2日もかかるのね」


 ブロッサムも疲れた顔をしていた。


「でもみんな圧縮には苦労するんだよ 他の子も今圧縮の練習してるからね」


「あっそうそう ストア君は成功したら別の授業を受けるつもりなの?」


「そうだね 次は土魔法へ行こうと思ってるんだ」


「授業では明日でお別れね」


 ブロッサムは袖をひっぱってイヤイヤしていた。


「しょうがないよ ブロッサム」


「踊りの時に魔法の練習を見てね」


「それは必ず見るよ」


 そうして三人は手を取り合って教室に帰っていくのだった。




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