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101話 美女軍団、全員中級になる 冒険者養成所73日目

 今週はピュアライト・ピュアヒールを覚え,今日は最後の光魔法の初級のピュアウォーターをやることになった。


 今日全員が覚えればストアはやっとお役御免となる、短いようで長くも感じた美女軍団との交流、言葉以上の一体感を感じているストアそれは美女軍団も同じだった。


「ピュアウォーターを覚えたらストア君ともう一緒の授業じゃなくなるのね」とカミラ


「あっそうか 魔法の時間はずっと一緒だと思ってた」とダコタ


「今日で会えなくなるわけでもないし踊る時は一緒なんだから魔法を覚えるのに集中しよう」


「そういうところがストア君ね」


「クスクスクス」と笑われるストア


 気にしないで話を続けるストア。


「いつものように順番にかわってやっていこう」



 カミラ リリー ペギー ニーナ 


 ストア ブロッサム ソフィー カトリーヌ


の順番で並んだ、そしてダコタは自主練することになった。



 ストアはいつものように自分の魔法のイメージをカミラに語った。


「俺が成功した感じだと聖なる水が魔力を通して森の葉からこぼれでてくるというイメージなんだ」


「フフフ 森のしずくというイメージね」


 そう言うと目を閉じてイメージを固めるカミラ、目を閉じていても美しい、そして目を開き微笑むカミラ。


「じゃあ 俺が魔法を唱えるね」


 カミラはストアの後ろから半身をずらした状態で手と手首までストアに合わせてきた、これが最新の魔法を覚えるときのスタイルでもあった。


「聖なる光の水よ 悪しきものを洗い流し給え ピュアウォーター」 


 黒い液体の入ったコップにトトトトと水のしずくが落ちていき黒い液体が透明になっていった、カミラはコップを覗き込もうとして少し前のめりになり胸を当ててくるのだった。


「どう 感じはつかめた?」


「自分なりにはね」


 ストアはコップに黒い液体を少し入れカミラの集中力が高まるのを待った、そしてコップに手をかざすとカミラと同じように半分体をずらして手と手首を合わせ、左手はカミラの腰をホールドした、これが彼女達がストアに求めるスタイルだった、特にホールド感が好評のようだ。


 カミラは魔法を唱えたが発動しなかったがイメージは悪くないようだった。



「だめだったけど イメージ的にはいい感じよ」


「最初はこんな感じだよね」


「次のストア君で決めたいわ」と言うと隣へ移動していった。



 ニーナとペギーと変わっていきリリーの番になった。


「リリー できそうかな?」とストア


「まだ 1周目だけどできそうな気がする」


 最近のリリーは少し変だ、ペギーからストアの気持ちを知り、自分も仲良くなりすぎて逆にどう思っているのかがわからなくなってきてるからだった、それでも初めて異性と自然に振舞えているストアといる時間は楽しかった。


「じゃあ 俺が魔法を唱えるね イメージができたら手を合わせてよ」


「うん」


 ストアの背中を見ながら集中して手を合わせてくるリリー、ストアは魔法を唱えた。


「聖なる光の水よ 悪しきものを洗い流し給え ピュアウォーター」 


 水はトトトトと指先から零れ落ちるようにコップの黒い水を透明に変えていく、それをイメージに刻むリリー、ストアは透明になった水に黒い液体を入れると言った。


「準備できたよ リリーはどうかな?」


 リリーは後ろからストアの肩に手を掴み気合を入れる。


「うん 頑張るっ」


 手をコップに近づけるリリー、リリーの後ろに行きスッと腰を抱き手と手を合わせるストア、ダンスの流れの一部の様に自然な動きだった。


 そしてリリーは魔法を唱えた。


「聖なる光の水よ 悪しきものを洗い流し給え ピュアウォーター」 


 ポタリポタリを落ちていく水のしずくがコップに落ち黒い液体を透明に変えていく、それを覗き込む二人。


「うん できた」


 ストアはリリーの腕を持ち上げてクルリと反転させて向き合い両手でハイタッチを求めた、それに応えるリリーそして二人は一緒に微笑んだ。


「やったね」


「うん」


「あとはスムーズに出すだけだね」


「ストア君ありがとう」


 ハイタッチまでの一連の動きはダンスを習ったことによりこういう形に結実したのだった。


 またカミラの順番が回って来た。


「ああん やっぱり先に越されちゃったわね」


「今日中にできれば同じだよ」


「ウフフ もっと密着しないとね」


 ギクッとするストアは完全に躾られている。


「あはは ボートでの事が効いてるの?」


「女神は怒らせてはいけないってわかったよ」


「ウフフ 素直なストア君は好きよ」


「う~ん そろそろ魔法の事に集中しようよ」


「あらそうね 決めるときに決めないとね」


 そう言うと真剣な顔に変わりストアの後ろで寄り添うカミラ、ストアは手をコップに近づけそれにカミラも習う、魔法を唱えると流れる雫、上に重ねるカミラの手に力が入っているのがわかった、次の準備をするストアは手早く済ませる。


「準備OKだよ」


「ありがとう いい感じだから始めるね」


 ストアはカミラの後ろに行きセットの態勢に入るとすぐ呪文を唱えるカミラ。


「聖なる光の水よ 悪しきものを洗い流し給え ピュアウォーター」 


 ポタリと一滴の雫が落ちた。


「やったね」


「なんとかできたって感じね」


「発動したんだから十分だよ」


「そうね そうよね 光魔法も中級クリアだわ」


「おめでとう カミラ 使いこなすのには練習しないとね」


「放課後も練習してるのよ ちゃんとできないとイザという時に恥ずかしいでしょ」


 カミラはふざけるときと真面目な時の切り替えが凄くてストアにはカミラが大人に見えるのだった。


 それからはペギーは7週目で発動した。不器用だが真面目で素直に従うペギーを励ますストア、できたときは本当にうれしそうな顔をしてストアも一緒に喜ぶのだった。


 問題はニ-ナだった、集中力がないのでなかなか発動しない、最後はカミラやリリーまで手を一緒に合わせ集中した時にやっと発動した、みんな最後のニーナができるようになってホッとしたのだった。


「みんな ニーナの為にありがとう」


「これでみんな中級になれたわね」とカトリーヌ


「やっぱりストア君がいたおかげだよね」とソフィー


「そうね 私が中級になれただなんて ストア君がいなかったら考えられない」とペギー


「褒められると恥ずかしいよ」とストア


「うふふ 密着を楽しんだだけだものね」とカミラ


「ニーナはまた密着してもいいよ」


「男性になれるならストア君が一番」とダコタ


「クスクスクス」と笑う美女軍団


「みんな頑張ったよね 俺も教えるのに自信がついたよ」


「ストア君におかげで魔法を覚えるのに自信がついたから、残りの時間は自分の系統を覚えようとおもっているのよ」とカトリーヌ


「私も私も」と美女軍団


「ありがとうね ストア君」とカミラ


「魔法の事で困ったら放課後でも付き合ってね」とカトリーヌ


「私もお願い」とペギー


「踊りの時間の時なら付き合うと」とストア。


 こうして美女軍団との魔法の時間は終わった、長いようで短い時間だったとストアは思うのだった。

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