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マジックミラーだから視えないが、そちらから視ているあの頃の眼


忘れてしまいたい。

もう何もしなくていい。

私が一体何をしたくて生きてきたかなど、

誰にもわかりやしないのだから。

私は生きてきたけれど、

ただ日々に流されていただけだった。

何の目標も持たず、

ひとつの目的も持たず、

ただ生きてきただけだった。

汚い真似もした。

くだらない目にもあった。

自分で自分が嫌いになるほど、

情けない立場にもなった。

うざい奴にも頭を下げた。

嘘をつかれても怒れなかった。

嘘をつくことも恥じなかった。

ただただ波風が立たないようにと生きてきて、

私の心はまるでのっぺらぼうになった。

何を探せばいい?

何にすがればいい?

何を求めればいい?

何を愛すればいい?

何一つわからずに、

ただ生き延びてきた。


青かったと笑うか。

お前はあの高校時代の自分に

胸張って生きていると言えるのか。

寒い夜にも寒いと言わなかった。

寂しい夜にも寂しいと言わなかった。

たった1人で生きてきた、

たった1人きりで立っていられた。


鏡を見てみろ。

あの時のお前が見えるだろう。

そいつがお前を許さない!

絶対絶対許さない!

もう一度見てみろあの頃の自分。

何があろうと、涙など流さず、

己の醜さを己の醜さとして認め、

己の不幸を己の不幸として認め、

足りないものなど何もない、

ただ己は己であるという一事だけを貫くために、

そのためになら、なんだってできる。

なんだってしてやる。

何にだってなってやる。


お前があの時、

神様の愛さえいらないと

神様なんて、大嫌いだと、

愛を逆立ちしたからそうであれたのなら、

私は再び、愛を逆立ちする女になろう。

私は何度でも、

何度でも、何度でも、

「愛の逆立ち」をする女になろう。







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