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天使様 今日も僕はクズでした あなたの声が届かないほど
妹になお金借りてニヤけてる兄の小遣い今日も五百円
みだりにと淫らの違いに気付いてるあの子を今日も密かに追う目
苦しんでる自分が大好き 苦しんでる隣の君はもっと大好き
肉体の深みにはまる虚しさを唯物論と罵倒しむさぼる
薔薇色の君の頰に吹きかける粘着質な僕のテレパシー
「好きなの?」と問うた恋人への即答「僕は君を愛してはいない」
赤顔の君の鼻水もとは僕 その白血球を数えてみたい
信号で待ってる女のスタイルとお気に入りのフィギュアを比べる
明日こそ僕は愛に満ちていたい このクズ心跡形もなく