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プロローグ

 真っ暗な場所。

 そこがどこかも、俺には分からなかった。

 意識が、朦朧としているから。


「コレ、やっちゃっていいの?」

 女の声がする。


 まるで虫を殺すかのような言い振りに、抵抗したくても叶わない。


 すると誰かが歩み寄ってきた。

 そいつはゆっくりと俺の前にしゃがみ込み、そして言う。


「――オヤスミ」


 次の瞬間、俺は胸のど真ん中を撃ち抜かれた。


「……っな、んで…………」

 恨み言を言う前に、身体が倒れる。


 それきり俺の意識は、プツリと切れた。


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