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愛する彼女は放任主義

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

現代人にとって、時間って有限ですからね。

誘ったは良いけど『楽しくな〜い』って言われたら、ちょっと慎重になります。

今まで彼女の方から好き好きアピールして、それに胡座かいて放置していたら、愛想尽かされた。今更振り返ってももう遅い。なんて話を聞いたが、彼女もその傾向が少なからずある。

彼女は大抵一人でいるのが好き。ある日突然出掛けて、帰ってくる。数日帰ら無いこともある。『次は一緒に行こう』と伝えても『あともう少し待っていてくれる?』と言われ、叶った試しが三割程。凄まじい放任主義であった。でも愛想つかす前に、彼女の真偽を確かめようと思う。

という訳で、偶には強引に此方から連れ出す事にした。


訪れたのは最近新しく発見した喫茶店。薄暗い地下の中に柔らかい光が灯る店内は、話をするに最適な場所だった。

「あのさ、どうして君は一人で行ってしまうの?」

「え……なにかいけない? 君に迷惑を掛けていないと思うんだけど」

少し怪訝な顔をして、此方を見る。何故そんな事を聞くのか分からないという様に。

「何時も突然居なくなって、一緒に行こうと言っても打率三割だし、本当は」

湿度の高さを上げない為に、真っ直ぐに目を見て話す。すると彼女は『あー……』という様に口を開いて、言葉を纏めるように暫く黙り込んだ。そしてどうやら纏まったらしく、また口を開く。

「君と一緒に行く場所にハズレ引きたくないから、一度視察に行ってから、誘うようにはしてるんだけど。それがまずかった? 」

互いの間に静かな沈黙が流れる。周りの人の話し声や、陶器の擦れ合う音だけが静かに響く。

「いや……現代人って時間は有限だから、あんまり無駄な事をさせたくないというか……。いや……あの……それでも不安に思わせてたのなら申し訳ない。楽しくなくても良いなら普通に誘うから……」


家でも会社でも、私の扱いは割と放任されている。とゆか一人暮らしだし、会社では『まぁ適当になんか勉強するでしょう』という暗黙な了解が流れている。だから仕事ギチギチという事はほぼなく、寧ろ空白な事が多い。

それに不満に思った事はないし、ほっとかれているのなから、好きにしよう。というのが私の考えである。幸か不幸か、物覚えが悪い人間なので、ほっとかれた時間は予習復習に当てている。

こんな私の性格から、彼の事も割と放任しがちだったのかも知れない。

「別に一緒に居てられればそれで満足だから。刺激とか、特に求めてないから」

デート帰りに何とも傷付いた彼の顔を見て、ちょっと反省をした。男性って、ほっとかれた方が良いって聞いたんだけどな。

好き好きアピールしてて、それに胡座かいていたら、愛想尽かされて、『なんで自分に構わないんだ!!』って怒るキャラ。


とどのつまり、猫の性格を人間に当て嵌めるとクソに落ちぶれる。というとても良い例です。


それはただの恋愛をゲームとして見てるから、クズ。

という名言を浮かびました。


彼女的には自分と一緒にいる時間は『マジでめっちゃ楽しい!!』と思って欲しいだけので、デートの場所を厳選してるだけなんですよ。

打率三割はそこを超えた猛者達です。


でも『次は一緒に行こうね』と言われて、『あー……うん……(あの場所楽しくないんだよね……)』なんて歯切れの悪い返しをしたら傷付くだろうなと。


そんなに二人のすれ違いの話でした。




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