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侍女からみた今回の騒動
知らないうちに守られていた。
私は、ピエタはお嬢様の侍女なのに。
お嬢様がいつのまにか魔術師の呪いと戦っていたのに、全然気付いていなかった。
ピエタは、お嬢様の侍女失格だ…。
けれどご主人様から処分を受けることもなく、むしろこれからもフォルをよろしくねとお願いされる。
「お嬢様は本当にすごい…そんなお嬢様を守るために、できることはなんだろう」
とりあえずもうお嬢様が呪いとかを心配しなくていいように、私が屋敷に結界を張ろう。
限界まで結界を張ったらお嬢様に報告しよう。
それで安心してくださったらいいな。
「それにしても…お嬢様は本当に天才だ」
魔術なんて、魔術書を読んだだけなのに呪い返しまでできてしまうなんて。
お嬢様のこの才能は、腐らせちゃいけない。
ご主人様に直接そんなことは言えないけれど、ヴィゴーレさんに相談してみよう。




