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ちょっと歪んだ性格の公爵様が子供を拾った結果  作者: 下菊みこと


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18/58

別に私は売られてもいいのだけど

「クリオ」


玄関に塩を撒くクリオに声をかける。


「フォル、どうしたの?」


「別に私は売られてもいいのだけど」


「…聞いていたの?」


「うん」


クリオは悲しそうな顔をする。


「売られてもいいなんて言わないで。何をされるかわからないんだよ」


「でも、それでクリオが危険な目に遭う必要はない。あの人は魔術師。クリオにこっそり魔術を使って何かしてくるかもしれない」


「それでもオレはフォルを見捨てる気はないよ」


フォルを幸せにするために手を差し伸べたのだから、とクリオは言う。


やっぱりクリオは、狂ってるくらいに優しい。


自分の身の方が大切だろうに、私のために危険すら犯す。


「フォル、どうかオレのそばで幸せになって。オレはそのためならなんだってするよ」


「…クリオは私の恩人よ。クリオが望む限り、私はクリオのそばにいる」


「ありがとう」


「でも、手放したくなったらすぐに言って」


「そんな日は来ないよ」


彼はやっぱり、狂っているほど優しすぎる。

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